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17.婚約破棄騒動3
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婚約の話は元々話すつもりでしたが、お菓子に釣られた形で、出会いから最近のことまで洗いざらい吐かされました。
話している間ずっと両手を組み、目をきらきらさせて聞いていたカロリーナは、開口一番、
「リディお姉様、羨ましいです!どうすれば、私にもそういう出会いが起こりますか?」
と尋ねてきた。
私の場合、出会いは偶然でしたが、始まりは父と叔父が決めてきたものだったので、どうすればいいのかと聞かれても困ります。
それに、現在の状況を考えると、
「カロリーナ、いいことばかりではないですよ?現に今、私は婚約破棄になりそうですし。あの、どなたか、馬に乗れて私に乗馬を教えてくださる方はいませんか?」
そう言って、三人を順に見ていくと、皆、首を振りました。
そうですよね、最近の貴族女性はあまり馬に乗りませんものね。
「困りました。大体、一週間で馬に乗れるようになって、競争に勝てるようになるまで上達するなんて、無理ですよ。王女殿下は何故、こんな一方的な勝負を持ちかけてこられたのでしょう。」
私が頭を抱えていると、ステラが逡巡しながらも教えてくれました。
「実は、ヘルミーナ王女殿下が藍の君にご執心なのは、社交界では周知の事実なのよ。お従兄妹同士だし、藍の君は王族の護衛もなさっているでしょう?接点は多いのよね。だから、実際、婚約したと聞いたとき、直ぐに頭に思い浮かんだお相手は王女殿下だったの。まさか、リーディアだとは誰も思っていないと思うわ。」
ステラの話に、王女殿下の『騎士団長のコネを使って、無理やり婚約者に仕立て上げた悪女』という台詞が蘇りました。彼女にとってはそれが事実だったのでしょう。
「王女殿下は何がなんでも婚約破棄させるおつもりなのですね。王女殿下の方が身分も容姿も優れていて、馬にも乗れるのに、本当になんで私の方と婚約したのか、わからなくなってきました。」
落ち込んだ私にカロリーナが明るく、
「リディ姉様は藍の君に愛されてるからですよ!言えば王女殿下を止めてくださるのではないですか。」
と言うので、愛されているという言葉に、ばっと顔が赤くなってしまいました。
熱くなった顔を両手で冷やしながら、私はカロリーナに言いました。
「王女殿下が仰ったように、今、王族警護中なので余程じゃないと王宮から出られませんし、こんなことで、手を煩わせるわけにはいきませんよ。とりあえず、これから叔父のところへ行ってみます。」
「未来の旦那様より、叔父様の方を頼るの?」
アリツェがぼそりと言ってよこしました。
そういう風に見えるのかと、驚いてアリツェの方を見た私は、無理やり笑顔をつくって答えました。
「馬があって、練習する場所があって、教える余裕がありそうな方を頼るのが正しいと思うのです。では、急ぎの用ができたので、先に帰らせていただきますね。」
そのまま、振り返らずに馬車まで早足で歩き、家に帰るように告げると、飛び込むように乗りました。
本当なら、このまま叔父の所へ行きたかったのですが、今の私は到底、人前に出られるような顔ではないので明日出直すことにします。
走り出した馬車の座席に深く腰掛け、ポケットから取り出したハンカチを顔にぎゅっと押し付けて息を吐き出した途端、涙が溢れてきました。
最後のアリツェの言葉には、さすがに心が抉られました。
私だってできるなら、レイに話して、大丈夫、と言って欲しいです。
でも、万が一、馬に乗れることが条件だということを言い忘れていたとか、乗れて当然と思っていたとか言われて、できないなら、婚約はなかったことにしようと言われたら。
こんなことくらい自分で対処出来ないなんて、と愛想を尽かされたら。
大体、今忙しいのにこんなことで時間を取らせるわけにはいきません。
そんなことばかりが頭の中をまわって、胸が苦しくなって涙が止まらなくて、家についた頃にはハンカチが役にたたなくなっていました。
そのままベッドに潜り込んで、夕食の席にも出なかった私を、家族が代わる代わる訪ねてきましたが、私は鍵を開けられませんでした。
とにかく、今は落ち込んでいる場合ではなくて、何とか馬に乗れるようになることが大事だと、気持ちを切り替えられたのは真夜中でした。
私は、もそもそとベッドから降りて、明日に備えてタオルを水に濡らし、腫れぼったい目を冷やしながら眠りにつきました。
翌朝、朝食の席で、両親と兄が待ち構えていました。
私は昨夜のことを謝罪して、友人とちょっと喧嘩してしまったので、後で謝りに行ってくると言って誤魔化しました。
朝食後、すぐさま馬車に乗って王宮へ来た私は、騎士団長室へ飛び込み、叔父に昨日の話をしました。
後六日で馬に乗れるようになりたいと言うと、叔父は机の上で組んだ手の上に顔を乗せて、呆れたような声をだしました。
「リーディア、お前、そりゃ無理だ。大体それ本当に信じてるのか?ラインハルトが、言わなかったってことはその条件は必要ないってことだと、オレは思うが。」
「ですが、叔父様、何人かに聞いてみましたら、はっきりとは仰らないのですけど、なんだか心当たりがあるようなお顔をなさってました。ですから、全く根も葉もない話ではないと思うのです!」
ここに来るまでに出会った人に聞いてみたのですよ。
「だからと言って、乗馬訓練は駄目だ。一朝一夕で出来るようになるもんじゃない。諦めろ。王女殿下の件は他で勝負しろ。」
「ですから、それは却下されたのです!馬に乗れるようにならないと婚約破棄になるのですよ!それでもいいのですか?!そんな叔父様、嫌いになりますよ?!」
「くっ、そう言えば俺が言うことを聞くと思っているな?確かに今までは、全部聞いてきた。だが、これだけは駄目だ。お前の身の安全のほうが大事だ。」
残念、最後の手段でも落ちませんでしたか。今までこの台詞で落とせなかったことは無かったのに。これは本当に諦めたほうがいいようです。
私ががっかりして、部屋を出ようと扉に手をかけた、その時、
「失礼します、団長、書類です!」
大声とともに、勢いよく扉を開けて入って来た人に、私は弾き飛ばされて尻餅をついてしまいました。
ああ、こんなこと前にもあったような。
「おっと、すみません。大丈夫ですか?あ、リーディア嬢だ。お久しぶり。」
やはり、以前ぶつかったことのあるレイの同僚のヴィート様でした。
差し出された手をお借りして起き上がりながら、
「ヴィート様、お久しぶりです。このような姿で申し訳ありません。」
挨拶を交わし、直ぐに二人で周囲を見回し、レイがいないことを確認すると同時に吹き出しました。
「私に様付けはいらないですよ。お嬢さんとぶつかるとラインハルトが飛んできそうで、つい探してしまいました。」
「わかりました、では、ヴィートさんで。私もです。来ないのは分かっているのに、つい。」
もうすぐレイと会えなくなって一ヶ月経ちます。王族警護が終われば、いつものように会いに来てくれるだろうけど、その時には王女殿下との勝負も終わっているのです。
「おーい、早く書類くれ。」
叔父の声にはっと気がつき、さっと書類を持って行ったヴィートさんから、片手で頬杖をつきながら面倒くさそうにそれを受け取り、
「あー、ヴィート。すまんが、リーディアを馬車まで送ってやってくれるか?一人でこっそり馬に乗る練習をしないように見張ってくれ。」
叔父が余計な頼み事をしています。
「送るのは構いませんが、馬の練習とは?」
「なんか、勝負に勝つためにあと六日で馬に乗れるようになりたいんだと。でも、リーディアはさっきお前にぶつかって転げたように鈍すぎてなあ。短期間ではとても無理だ。でも、こっそりその辺で練習しそうだから馬車に乗るまで見張っといてくれ。」
彼にまで言うとは、叔父は本気で私を馬に乗せる気がないようです。
そこまで駄目ですか、私の運動神経。
ヴィートさんが膨れる私を見て、くすっと笑うと手を差し出しました。
「では、伯爵家の馬車までエスコートさせていただきます、お嬢様。」
私は観念して差し出された手を取りました。扉を抜ける時に振り返って、叔父に精一杯の捨て台詞を吐きました。
「叔父様、負けて婚約破棄になったら泣きに来ますからね!」
叔父は書類に目を落としたまま、どうでも良さそうに返事してきました。
「あーはいはい、そんときゃ俺の広くて頼りがいのある胸を存分に貸してやるよ。」
その本気にしてない言い方、酷い!
私は無言で非難を込めて、扉を閉めると、ヴィートさんの腕を引っ張って立ち去りました。
「リーディアはまだわかんないかね。あのラインハルトが婚約破棄なんて何があろうとするわけないだろーが。」
騎士団長は書類にサインしながら、つまらなさそうに呟いた。
話している間ずっと両手を組み、目をきらきらさせて聞いていたカロリーナは、開口一番、
「リディお姉様、羨ましいです!どうすれば、私にもそういう出会いが起こりますか?」
と尋ねてきた。
私の場合、出会いは偶然でしたが、始まりは父と叔父が決めてきたものだったので、どうすればいいのかと聞かれても困ります。
それに、現在の状況を考えると、
「カロリーナ、いいことばかりではないですよ?現に今、私は婚約破棄になりそうですし。あの、どなたか、馬に乗れて私に乗馬を教えてくださる方はいませんか?」
そう言って、三人を順に見ていくと、皆、首を振りました。
そうですよね、最近の貴族女性はあまり馬に乗りませんものね。
「困りました。大体、一週間で馬に乗れるようになって、競争に勝てるようになるまで上達するなんて、無理ですよ。王女殿下は何故、こんな一方的な勝負を持ちかけてこられたのでしょう。」
私が頭を抱えていると、ステラが逡巡しながらも教えてくれました。
「実は、ヘルミーナ王女殿下が藍の君にご執心なのは、社交界では周知の事実なのよ。お従兄妹同士だし、藍の君は王族の護衛もなさっているでしょう?接点は多いのよね。だから、実際、婚約したと聞いたとき、直ぐに頭に思い浮かんだお相手は王女殿下だったの。まさか、リーディアだとは誰も思っていないと思うわ。」
ステラの話に、王女殿下の『騎士団長のコネを使って、無理やり婚約者に仕立て上げた悪女』という台詞が蘇りました。彼女にとってはそれが事実だったのでしょう。
「王女殿下は何がなんでも婚約破棄させるおつもりなのですね。王女殿下の方が身分も容姿も優れていて、馬にも乗れるのに、本当になんで私の方と婚約したのか、わからなくなってきました。」
落ち込んだ私にカロリーナが明るく、
「リディ姉様は藍の君に愛されてるからですよ!言えば王女殿下を止めてくださるのではないですか。」
と言うので、愛されているという言葉に、ばっと顔が赤くなってしまいました。
熱くなった顔を両手で冷やしながら、私はカロリーナに言いました。
「王女殿下が仰ったように、今、王族警護中なので余程じゃないと王宮から出られませんし、こんなことで、手を煩わせるわけにはいきませんよ。とりあえず、これから叔父のところへ行ってみます。」
「未来の旦那様より、叔父様の方を頼るの?」
アリツェがぼそりと言ってよこしました。
そういう風に見えるのかと、驚いてアリツェの方を見た私は、無理やり笑顔をつくって答えました。
「馬があって、練習する場所があって、教える余裕がありそうな方を頼るのが正しいと思うのです。では、急ぎの用ができたので、先に帰らせていただきますね。」
そのまま、振り返らずに馬車まで早足で歩き、家に帰るように告げると、飛び込むように乗りました。
本当なら、このまま叔父の所へ行きたかったのですが、今の私は到底、人前に出られるような顔ではないので明日出直すことにします。
走り出した馬車の座席に深く腰掛け、ポケットから取り出したハンカチを顔にぎゅっと押し付けて息を吐き出した途端、涙が溢れてきました。
最後のアリツェの言葉には、さすがに心が抉られました。
私だってできるなら、レイに話して、大丈夫、と言って欲しいです。
でも、万が一、馬に乗れることが条件だということを言い忘れていたとか、乗れて当然と思っていたとか言われて、できないなら、婚約はなかったことにしようと言われたら。
こんなことくらい自分で対処出来ないなんて、と愛想を尽かされたら。
大体、今忙しいのにこんなことで時間を取らせるわけにはいきません。
そんなことばかりが頭の中をまわって、胸が苦しくなって涙が止まらなくて、家についた頃にはハンカチが役にたたなくなっていました。
そのままベッドに潜り込んで、夕食の席にも出なかった私を、家族が代わる代わる訪ねてきましたが、私は鍵を開けられませんでした。
とにかく、今は落ち込んでいる場合ではなくて、何とか馬に乗れるようになることが大事だと、気持ちを切り替えられたのは真夜中でした。
私は、もそもそとベッドから降りて、明日に備えてタオルを水に濡らし、腫れぼったい目を冷やしながら眠りにつきました。
翌朝、朝食の席で、両親と兄が待ち構えていました。
私は昨夜のことを謝罪して、友人とちょっと喧嘩してしまったので、後で謝りに行ってくると言って誤魔化しました。
朝食後、すぐさま馬車に乗って王宮へ来た私は、騎士団長室へ飛び込み、叔父に昨日の話をしました。
後六日で馬に乗れるようになりたいと言うと、叔父は机の上で組んだ手の上に顔を乗せて、呆れたような声をだしました。
「リーディア、お前、そりゃ無理だ。大体それ本当に信じてるのか?ラインハルトが、言わなかったってことはその条件は必要ないってことだと、オレは思うが。」
「ですが、叔父様、何人かに聞いてみましたら、はっきりとは仰らないのですけど、なんだか心当たりがあるようなお顔をなさってました。ですから、全く根も葉もない話ではないと思うのです!」
ここに来るまでに出会った人に聞いてみたのですよ。
「だからと言って、乗馬訓練は駄目だ。一朝一夕で出来るようになるもんじゃない。諦めろ。王女殿下の件は他で勝負しろ。」
「ですから、それは却下されたのです!馬に乗れるようにならないと婚約破棄になるのですよ!それでもいいのですか?!そんな叔父様、嫌いになりますよ?!」
「くっ、そう言えば俺が言うことを聞くと思っているな?確かに今までは、全部聞いてきた。だが、これだけは駄目だ。お前の身の安全のほうが大事だ。」
残念、最後の手段でも落ちませんでしたか。今までこの台詞で落とせなかったことは無かったのに。これは本当に諦めたほうがいいようです。
私ががっかりして、部屋を出ようと扉に手をかけた、その時、
「失礼します、団長、書類です!」
大声とともに、勢いよく扉を開けて入って来た人に、私は弾き飛ばされて尻餅をついてしまいました。
ああ、こんなこと前にもあったような。
「おっと、すみません。大丈夫ですか?あ、リーディア嬢だ。お久しぶり。」
やはり、以前ぶつかったことのあるレイの同僚のヴィート様でした。
差し出された手をお借りして起き上がりながら、
「ヴィート様、お久しぶりです。このような姿で申し訳ありません。」
挨拶を交わし、直ぐに二人で周囲を見回し、レイがいないことを確認すると同時に吹き出しました。
「私に様付けはいらないですよ。お嬢さんとぶつかるとラインハルトが飛んできそうで、つい探してしまいました。」
「わかりました、では、ヴィートさんで。私もです。来ないのは分かっているのに、つい。」
もうすぐレイと会えなくなって一ヶ月経ちます。王族警護が終われば、いつものように会いに来てくれるだろうけど、その時には王女殿下との勝負も終わっているのです。
「おーい、早く書類くれ。」
叔父の声にはっと気がつき、さっと書類を持って行ったヴィートさんから、片手で頬杖をつきながら面倒くさそうにそれを受け取り、
「あー、ヴィート。すまんが、リーディアを馬車まで送ってやってくれるか?一人でこっそり馬に乗る練習をしないように見張ってくれ。」
叔父が余計な頼み事をしています。
「送るのは構いませんが、馬の練習とは?」
「なんか、勝負に勝つためにあと六日で馬に乗れるようになりたいんだと。でも、リーディアはさっきお前にぶつかって転げたように鈍すぎてなあ。短期間ではとても無理だ。でも、こっそりその辺で練習しそうだから馬車に乗るまで見張っといてくれ。」
彼にまで言うとは、叔父は本気で私を馬に乗せる気がないようです。
そこまで駄目ですか、私の運動神経。
ヴィートさんが膨れる私を見て、くすっと笑うと手を差し出しました。
「では、伯爵家の馬車までエスコートさせていただきます、お嬢様。」
私は観念して差し出された手を取りました。扉を抜ける時に振り返って、叔父に精一杯の捨て台詞を吐きました。
「叔父様、負けて婚約破棄になったら泣きに来ますからね!」
叔父は書類に目を落としたまま、どうでも良さそうに返事してきました。
「あーはいはい、そんときゃ俺の広くて頼りがいのある胸を存分に貸してやるよ。」
その本気にしてない言い方、酷い!
私は無言で非難を込めて、扉を閉めると、ヴィートさんの腕を引っ張って立ち去りました。
「リーディアはまだわかんないかね。あのラインハルトが婚約破棄なんて何があろうとするわけないだろーが。」
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