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4.二人でピクニック
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途中、給水室にコップを返して、ちょっとゆっくり目に歩いてくれるレイについて行きながら、思い出したことを聞いてみました。
「王宮の庭園開放日のことは聞いたことがありますが、確か、招待状がいるのではなかったですか?」
レイは振り返るといたずらっぽい顔で、唇に人差し指を当て、
「騎士団詰所から直接庭園に出られる通路があるから、僕達は開放日に招待状なしで、家族とか連れて行ってもいいことになっているんだ。もちろん団長の許可はいるけどね。」
と言って、さっきもらってきたと嬉しそうに許可証をひらひらさせて見せてくれました。
「そこの廊下が庭園に通じているんだ。」
「まあ、綺麗。」
角を曲がって目に入ってきた廊下は、色の違う大理石を組み合わせ、幾何学文様が描き出されています。
そこに窓から柔らかい陽差しが差しこみ、さらに壁に等間隔に配置されている柱には、騎士団の紋章が大きく彫り出され、厳かな雰囲気を醸し出しています。
「どこか違う世界に、つながっているような気がしてしまいますね。」
私がわくわくとそう言うと、レイは不思議そうに首を傾げ、
「そんなこと、考えもせずにただ通っていたよ。でも、そう言われるとそう見える気もするな。同じものを見ても僕と違うふうに捉える君といるのは、本当に楽しいよ。」
「楽しんでもらえて、良かったです?」
「ふはっ、なんで疑問符が付くの。」
レイが口を開けて笑っている姿に気持ちが高揚します。これはどうしたことか。
廊下を進み、突き当たりの扉を開けると、そこは本当に違う世界でした。
急に屋外に出た眩しさに目を瞑ると、さわやかな風とともにほんのり土と草の匂いが鼻孔をくすぐり、目を開くとそこには完璧な美しさを誇るこの国一番の庭園が広がっていたのです。
「素敵過ぎる…夢の世界のようだわ。」
実は私、園芸を趣味にしておりまして、実家では自分の花壇を持ち、庭師の方達に教わりながら世話をしているのです。
噂には聞いていましたが、庭園技術の粋を集めた王宮の庭園を直に見ることができようとは。
「せっかくきたのだから、突っ立ってないで、歩いてみようよ。」
呆然と立っていると、背中に手を添えられ押し出されます。一歩踏み出せばさくっと芝生の音がして優しい土の感触が伝わってきました。
今立っている、広々とした芝生の広場の向こうには、噴水があり、その周りを整然と刈り込まれた植木が取囲んでいるのが見えます。
右前方には、鮮やかに咲くバラ達が石畳の小道に沿って植えられており、幾人かのご婦人方が賑やかにおしゃべりしつつ、そぞろ歩いているのが見受けられます。
左前方には、火山岩でできた素朴な石段があります。
レイに誘導されて石段を上って行くと、植木に囲まれた小さな空間に、階段と同じ石でできたベンチが2つ置いてありました。
「庭もじっくりみたいだろうけど、先にここでごはんにしよう。庭園開放日は特別に王宮の料理人が軽食を用意してくれているんだ。さっととって来るからここで待っててくれる?」
「そんな、私も行きます。」
「うーん、本当は一緒に行って選ばせてあげたいんだけど、僕だけの方が早いから…今回はここにいてもらっていい?」
それを言われたら、私は待つしかありません。
頷いてベンチに腰掛けると、レイはほっとしたように微笑んで、早足で行ってしまいました。
ところで、さっき、今回は、って言いましたよね?私とレイに次回があるとは思いませんが。
「本当は、またレイと一緒に来たいです。」
ぽつりと呟けば、それは地面に吸い込まれて消えていきます。
そしてはっと気づきます。私は今、とんでもないことを声に出してしまったのではないでしょうか。
誰もいませんでしたよね?
ラインハルト様に会ってもいないのに、レイに好意をもっているかのような発言をしてしまいました。
誰かに聞かれていたら大事です。
大体、レイは私の人生に関わりのない人です。
たまたま偶然、今一緒にいるだけで、これから先、道が交わることも無い人、なのです。
それを思うと、何故か胸が痛みました。
これは深く考えないほうがいいと、本能で悟った私は、その気持ちにきつくきつく蓋をしました。
そうして、このちょっとした高台からみえる庭を眺めて、待つことにしました。
さすが、王宮の庭です。うちの半自然庭園とは違って、とことんまで管理されていて、もはや作りもののようにさえ見えます。
ですが、ちゃんと花は匂いがして、葉も幹も生命力にあふれているのです。なんて素晴らしい空間でしょうか!
もちろん、私は我が家の庭も大変愛しております。が、このような庭を観賞することも、大好きなのです。
自分には到底なし得ないことへのあこがれとでもいいましょうか。
しばらくして、レイが戻って来たときには、落ち込んだ気持ちなど何処かへ消えて、すっかり元気になっていました。
「お待たせ。あるもの全種類詰めてきちゃったけど、好きなのあるかな?」
レイが、腕に抱えてきたバスケットには、美味しそうなサンドイッチと飲み物が可愛らしくつめてありました。
「ありがとうございます!なんてかわいいお弁当!いろいろありますねえ、あ、フルーツサンド!私、これが食べたいです!」
綺麗な庭に、かわいいピクニックバスケットに入った、美味しそうなサンドイッチ。
あまりにも理想的過ぎるこの光景に、思わずはしゃぎすぎてしまいました。
はっと我に返って、レイの方を窺うと、とても柔らかい笑顔で私を見ています。
なんで、そんな眩しい顔で見ているのですか!かっと顔に熱が集中します。は、恥ずかしい!
「ご、ごめんなさい。持って来ていただいたのに、私が先に選ぼうとするなんて。どうぞ、お先に好きな物を取ってください。」
「せっかく君のために取ってきたんだから、そんな遠慮しないで。じゃあ、食べたい物を1つずつ、交代で取っていくってのはどう?まず、フルーツサンドは君のね。」
「それは楽しそうですね。では、遠慮なくいただきます。レイは何にしますか?」
「じゃあ、僕はこれにしようかな。」
順番に取って食べて、感想を言い合っているうちにバスケットの中は空になり、小さな包だけが残っています。
これは何ですかね、と眺めていたら、レイが開けてみて、と手のひらに乗せてきました。
白い包紙を開くと、中には紫色の花の砂糖漬けが入っていました。
デザートも花とは、これが、とことんまで庭を楽しませる王宮のおもてなしなのですね!
一人で感動していたら、手が伸びてきて、花を1つ摘むと、そのままそれを私の口に突っ込んできました。
当然、砂糖漬けだから甘い。
いや、なんだか他の意味でも甘い気が!
黙って口の中に広がる甘さと、じわっと染み出る花の香りを楽しんでいる間に、レイも美味しいな、と言いながら食べています。
「レイは甘い物も食べられるのですね。うちの父は大好物で、兄達は二人とも嫌いなんですけど、ラインハルト様は甘い物、お好きなんでしょうか?」
ふと、ラインハルト様のことを思い出して聞いてみると、レイが即座に、頷きました。
「ラインハルト様も?良かった、じゃあ、婚約者になったら街のカフェに連れて行ってもらえるでしょうか。」
「あいつならお安い御用、じゃないかな。リーディア嬢はカフェに行きたいの?」
「ええ、父は行くなら母と二人がいいと言うし、兄達は忙しいと言って休みがあっても連れて行ってくれないのです。お友達から話を聞くだけで、行きたい思いだけが募ってます。」
「なるほど。カフェはご令嬢だけではなかなか、行きづらい場所だからね。」
「そうなのです!」
そこで、レイとヴィート様の会話を思い出しました。
「そういえば、レイにも婚約者がいるのですよね?カフェに一緒に行ったりするのですか?」
「いや、いないけど。どうしていると思ったの?」
レイが全く心当たりがない、という顔をしてこちらを見てきます。
私も、何を言っているのかわからないという顔をしてみせます。
「ええ?ですが、ヴィート様と、もうすぐ結婚すると話していたではないですか。」
「あれは、なんというか、僕の願いというか、望みというか。そういえば、まだラインハルトのこと思い出さない?」
レイが突然、ラインハルト様のことに話題を変えてきました。誤魔化した?
でも、それでレイを振り回しているわけですから、一刻も早く思い出すか、探さねばならないのは確かです。
「王宮の庭園開放日のことは聞いたことがありますが、確か、招待状がいるのではなかったですか?」
レイは振り返るといたずらっぽい顔で、唇に人差し指を当て、
「騎士団詰所から直接庭園に出られる通路があるから、僕達は開放日に招待状なしで、家族とか連れて行ってもいいことになっているんだ。もちろん団長の許可はいるけどね。」
と言って、さっきもらってきたと嬉しそうに許可証をひらひらさせて見せてくれました。
「そこの廊下が庭園に通じているんだ。」
「まあ、綺麗。」
角を曲がって目に入ってきた廊下は、色の違う大理石を組み合わせ、幾何学文様が描き出されています。
そこに窓から柔らかい陽差しが差しこみ、さらに壁に等間隔に配置されている柱には、騎士団の紋章が大きく彫り出され、厳かな雰囲気を醸し出しています。
「どこか違う世界に、つながっているような気がしてしまいますね。」
私がわくわくとそう言うと、レイは不思議そうに首を傾げ、
「そんなこと、考えもせずにただ通っていたよ。でも、そう言われるとそう見える気もするな。同じものを見ても僕と違うふうに捉える君といるのは、本当に楽しいよ。」
「楽しんでもらえて、良かったです?」
「ふはっ、なんで疑問符が付くの。」
レイが口を開けて笑っている姿に気持ちが高揚します。これはどうしたことか。
廊下を進み、突き当たりの扉を開けると、そこは本当に違う世界でした。
急に屋外に出た眩しさに目を瞑ると、さわやかな風とともにほんのり土と草の匂いが鼻孔をくすぐり、目を開くとそこには完璧な美しさを誇るこの国一番の庭園が広がっていたのです。
「素敵過ぎる…夢の世界のようだわ。」
実は私、園芸を趣味にしておりまして、実家では自分の花壇を持ち、庭師の方達に教わりながら世話をしているのです。
噂には聞いていましたが、庭園技術の粋を集めた王宮の庭園を直に見ることができようとは。
「せっかくきたのだから、突っ立ってないで、歩いてみようよ。」
呆然と立っていると、背中に手を添えられ押し出されます。一歩踏み出せばさくっと芝生の音がして優しい土の感触が伝わってきました。
今立っている、広々とした芝生の広場の向こうには、噴水があり、その周りを整然と刈り込まれた植木が取囲んでいるのが見えます。
右前方には、鮮やかに咲くバラ達が石畳の小道に沿って植えられており、幾人かのご婦人方が賑やかにおしゃべりしつつ、そぞろ歩いているのが見受けられます。
左前方には、火山岩でできた素朴な石段があります。
レイに誘導されて石段を上って行くと、植木に囲まれた小さな空間に、階段と同じ石でできたベンチが2つ置いてありました。
「庭もじっくりみたいだろうけど、先にここでごはんにしよう。庭園開放日は特別に王宮の料理人が軽食を用意してくれているんだ。さっととって来るからここで待っててくれる?」
「そんな、私も行きます。」
「うーん、本当は一緒に行って選ばせてあげたいんだけど、僕だけの方が早いから…今回はここにいてもらっていい?」
それを言われたら、私は待つしかありません。
頷いてベンチに腰掛けると、レイはほっとしたように微笑んで、早足で行ってしまいました。
ところで、さっき、今回は、って言いましたよね?私とレイに次回があるとは思いませんが。
「本当は、またレイと一緒に来たいです。」
ぽつりと呟けば、それは地面に吸い込まれて消えていきます。
そしてはっと気づきます。私は今、とんでもないことを声に出してしまったのではないでしょうか。
誰もいませんでしたよね?
ラインハルト様に会ってもいないのに、レイに好意をもっているかのような発言をしてしまいました。
誰かに聞かれていたら大事です。
大体、レイは私の人生に関わりのない人です。
たまたま偶然、今一緒にいるだけで、これから先、道が交わることも無い人、なのです。
それを思うと、何故か胸が痛みました。
これは深く考えないほうがいいと、本能で悟った私は、その気持ちにきつくきつく蓋をしました。
そうして、このちょっとした高台からみえる庭を眺めて、待つことにしました。
さすが、王宮の庭です。うちの半自然庭園とは違って、とことんまで管理されていて、もはや作りもののようにさえ見えます。
ですが、ちゃんと花は匂いがして、葉も幹も生命力にあふれているのです。なんて素晴らしい空間でしょうか!
もちろん、私は我が家の庭も大変愛しております。が、このような庭を観賞することも、大好きなのです。
自分には到底なし得ないことへのあこがれとでもいいましょうか。
しばらくして、レイが戻って来たときには、落ち込んだ気持ちなど何処かへ消えて、すっかり元気になっていました。
「お待たせ。あるもの全種類詰めてきちゃったけど、好きなのあるかな?」
レイが、腕に抱えてきたバスケットには、美味しそうなサンドイッチと飲み物が可愛らしくつめてありました。
「ありがとうございます!なんてかわいいお弁当!いろいろありますねえ、あ、フルーツサンド!私、これが食べたいです!」
綺麗な庭に、かわいいピクニックバスケットに入った、美味しそうなサンドイッチ。
あまりにも理想的過ぎるこの光景に、思わずはしゃぎすぎてしまいました。
はっと我に返って、レイの方を窺うと、とても柔らかい笑顔で私を見ています。
なんで、そんな眩しい顔で見ているのですか!かっと顔に熱が集中します。は、恥ずかしい!
「ご、ごめんなさい。持って来ていただいたのに、私が先に選ぼうとするなんて。どうぞ、お先に好きな物を取ってください。」
「せっかく君のために取ってきたんだから、そんな遠慮しないで。じゃあ、食べたい物を1つずつ、交代で取っていくってのはどう?まず、フルーツサンドは君のね。」
「それは楽しそうですね。では、遠慮なくいただきます。レイは何にしますか?」
「じゃあ、僕はこれにしようかな。」
順番に取って食べて、感想を言い合っているうちにバスケットの中は空になり、小さな包だけが残っています。
これは何ですかね、と眺めていたら、レイが開けてみて、と手のひらに乗せてきました。
白い包紙を開くと、中には紫色の花の砂糖漬けが入っていました。
デザートも花とは、これが、とことんまで庭を楽しませる王宮のおもてなしなのですね!
一人で感動していたら、手が伸びてきて、花を1つ摘むと、そのままそれを私の口に突っ込んできました。
当然、砂糖漬けだから甘い。
いや、なんだか他の意味でも甘い気が!
黙って口の中に広がる甘さと、じわっと染み出る花の香りを楽しんでいる間に、レイも美味しいな、と言いながら食べています。
「レイは甘い物も食べられるのですね。うちの父は大好物で、兄達は二人とも嫌いなんですけど、ラインハルト様は甘い物、お好きなんでしょうか?」
ふと、ラインハルト様のことを思い出して聞いてみると、レイが即座に、頷きました。
「ラインハルト様も?良かった、じゃあ、婚約者になったら街のカフェに連れて行ってもらえるでしょうか。」
「あいつならお安い御用、じゃないかな。リーディア嬢はカフェに行きたいの?」
「ええ、父は行くなら母と二人がいいと言うし、兄達は忙しいと言って休みがあっても連れて行ってくれないのです。お友達から話を聞くだけで、行きたい思いだけが募ってます。」
「なるほど。カフェはご令嬢だけではなかなか、行きづらい場所だからね。」
「そうなのです!」
そこで、レイとヴィート様の会話を思い出しました。
「そういえば、レイにも婚約者がいるのですよね?カフェに一緒に行ったりするのですか?」
「いや、いないけど。どうしていると思ったの?」
レイが全く心当たりがない、という顔をしてこちらを見てきます。
私も、何を言っているのかわからないという顔をしてみせます。
「ええ?ですが、ヴィート様と、もうすぐ結婚すると話していたではないですか。」
「あれは、なんというか、僕の願いというか、望みというか。そういえば、まだラインハルトのこと思い出さない?」
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