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最終章 イザベル 後編
50、街でデート4
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明るい店内には髪飾り以外にも様々な小物が並べてあり、数人の女の子達が楽しそうに買い物をしていた。
入って来た私達をチラリと見た人から順に、パットへ目が吸い寄せられていく。私はもう帰りたくなってしまった。
だけど彼は一人、そんな視線をものともせずに奥にいた店員の所へ行って声を掛け、そのまま二人で戻ってきて通りの窓から見えるケースに飾られている物を出してもらっている。
何を買うつもりなのかしら、と首を伸ばして見てみれば、彼の手には金の台に真っ白の小さな花が散りばめられている可憐な髪飾りがあった。
花びらは貝、蕾の部分は小さな真珠で露なのか水晶も所々置かれている。私の好きなデザインだし、さっきダメになったジャスミンの花にも似ていた。
「綺麗・・・。」
「さっき通りからこれが見えたんだ。イザベルに似合いそうでしょ?ほら、とっても可愛い。」
得意気にそれを私の髪に当てて、すっごく可愛いと繰り返すパットに私もつられて笑顔になる。
「そんなに似合ってる?」
「うん、とっても!」
「じゃあ、これにする。私が自分で買うわ。」
そう告げて手を伸ばせば、髪飾りはヒョイと高く上げられてしまった。
「言ったでしょ、これは俺が貴方へプレゼントするって。こないだ騎士団で勝ち抜き戦やっていいとこまで行ったから、ちょこっと賞金もらったんだ。」
それを聞いて私は目を瞬いた。
確かにお城の騎士団で年に一回、若手の騎士と腕に覚えのある一般の参加希望者のトーナメント戦が行われている。でもあれは相当強くないと賞金まで届かないはず・・・。
「いつの間にそんなに強くなってたの?」
「貴方がいない間に、俺は貴方を守れるように強くなったんだよ。」
いい笑顔でそう答えた彼は、そのまま側にいた店員に会計を頼んだ。
「パットの好きなことに使えばいいのに。」
「何言ってるの。俺の大好きな貴方の髪につけてもらえるのだから、最高の使い道だよ。」
「でも、失くしたり壊したりしたら」
「そうしたらまた一緒に選びに来ようよ。その度にデートが出来て俺は嬉しい。」
そんなふうに言われてはもう何も言えない。
・・・そうだ。今度、私からも彼に何か贈ろう。同じように普段使いしてもらえるものがいい。
そう決めて、今日は大人しくプレゼントされておくことにした。
待つ間、手持ち無沙汰になった私は店内を見回し息を止めた。
他の客の意識が全てこちらを向いていたのだ。さすがに直接こちらをジロジロ見てくる人はいないみたいだけど、明らかに私達のやり取りを聞いている。
本屋の件が思い出され、私は身体を強張らせた。聞きたくないのに周囲のヒソヒソ声が耳に入ってくる。
「見た?聞いた?」
「ええ、すごいわね。全くもって彼女しか見てないわね。」
「いいなあ、羨ましい。私もあんな彼氏が欲しいなー!」
あれ?会話の内容が思っていたものと違う。もしかして、私がパットに荷物を持たせてなくて彼が他を見ていないから?それだけでこんなに違うの?
私が戸惑っていたら、戻ってきたパットが行こうか、と私の手を取って店の外に出た。
彼に手を引かれて移動している間、私はずっと先程の会話のことを考えていた。
人ってその時見ただけの情報で、あんなにも勝手な判断をするのね。本屋の女の子達は随分と思い込みが激し過ぎたとは思うけれど、私達のことをよく知らない人ってそんなものなんだわ。
パットの言うように気にし過ぎないほうがいいのかも。
「イザベル、此処に座ってじっとしてて?」
いつの間にか止まっていたパットがそこにあった大きな石の上に私を座らせ、先程購入した髪飾りを付けてくれた。
「ありがとう。・・・慣れてるのね。」
「ああ、妹のディートリントに頼まれてよく付けてあげているから。」
普段、髪飾りなんて縁がないだろうに、迷うことなく私の髪に付けてくれた彼にふと疑問を抱けば、何でもないことのように返してきた。そして、爽やかな笑顔で付け足す。
「だから、イザベルはやきもちを焼かなくても大丈夫だよ。俺、妹と貴方以外の女性の髪に触ったりしないから、安心して。」
「そんなこと思ってないわよ!」
すかさず反論するも、彼の顔は笑ったままだ。
「私は、そんなことでいちいち嫉妬なんてしないんだからね!」
念押しすれば、それは残念、と言いながらパットがにこにこしながら私を見つめてくる。
「パット?」
「俺の選んだ髪飾りをイザベルが付けてくれてるんだなって嬉しくて見惚れてる。イザベル、最高に綺麗だね。」
うっとりとした表情で言われて、顔が熱くなる。
「か、髪飾りがね!」
「うん、髪飾りを付けてる貴方が本当に綺麗で可愛くてたまらない。ねえ、触れてもいい?」
「何言ってるの、人目が・・・ない?」
気がつけば此処は植栽の陰になっていて、周囲から見えづらい。
「そのつもりで連れて来たのね?!」
「イザベル。絶対に考えごとしながら俺以外の男についていっちゃダメだよ?危ないからね。」
貴方が一番危ないわ!と言いたいのをぐっと抑えて、私は下からパットの顔を見上げる。
うーん、相変わらず綺麗。髪も緩いくせ毛でふわりとしてて細くて羨ましい。
思わず手を伸ばして結った髪の先に触れる。
「イザベル?」
「パットの髪は綺麗ね。」
「貴方の髪の方が俺は好きだよ。」
「もう、直ぐそういうこと言う。」
「だって心の底からそう思うのだもの。そして、同じくらい貴方に触れたい、抱きしめたい、キスしたいのだけど・・・」
ほんのり熱を帯びた灰色の瞳でじっと見つめられて、私は座っていた石から立ち上がり、俯いたまま彼に向かって両手を差し伸べた。
「パット。抱きしめて。」
言い終わらぬうちにそうっと優しく包み込まれた。私もそっと彼の胸に顔を寄せる。
「パットは大きくなったわね。」
「うん。俺はまだまだ成長するよ。貴方をこんなふうにすっぽり覆って誰からも隠して守れるように。だからイザベル、俺と結婚してください。」
「・・・本当に、私でいいの?いつか、後悔するわよ。」
「しない!イザベルがいい。貴方だから、こうしたいんだ。もう俺から逃げないで。ずっと俺の側に居て。」
「分かった、パットが後悔するまでは一緒にいるわ。」
「じゃあ一生、一緒だ!」
パットが嬉しそうに私の頬にキスをした。
■■■■■
オマケ~お返しは~
「ねえパット。何か欲しいものある?」
「え、イザベルが何かくれるの?それなら俺、手料理がいい!クラウス殿下が『ノアの手料理は最高に美味しい』って、いっつも自慢してくるんだもの。」
「・・・それはちょっと難しいかな。」
「俺、どんなものでも食べられるよ!」
「パット、私が下手って決めてるわね?」
「上手いの?」
「さあ?私は料理なんてしたことも、しようと思ったこともないもの。」
「ということは・・・」
「私の手料理が貴方の口に入る日は永遠に来ないわね。」
「残念!」
■■
さらにオマケ~後日~
「イザベル、はい。俺の手作りクッキーだよ。食べてみて!」
「ええっ!パットが作ったの?!すごーい。・・・とっても美味しい!」
「良かった!俺の手料理も美味しいってクラウス殿下に自慢しとこっと。」
「・・・パット、今度私にクッキーの作り方を教えてくれる?」
「いいよ、一緒に作ろう!どんなの作りたい?」
「この野菜クッキーが好きなんだけど、私に作れるかしら。」
「大丈夫だよ。明日空いてる?うちで一緒に作ろう!」
「えっ、いきなり明日?!」
◆◆◆◆◆
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
続きはまだ書き終えていないので、ここで投稿を一旦お休みとさせていただきます。続きは切りが良いところまで書け次第、投稿させていただきますので、しばらくお待ち下さい。
入って来た私達をチラリと見た人から順に、パットへ目が吸い寄せられていく。私はもう帰りたくなってしまった。
だけど彼は一人、そんな視線をものともせずに奥にいた店員の所へ行って声を掛け、そのまま二人で戻ってきて通りの窓から見えるケースに飾られている物を出してもらっている。
何を買うつもりなのかしら、と首を伸ばして見てみれば、彼の手には金の台に真っ白の小さな花が散りばめられている可憐な髪飾りがあった。
花びらは貝、蕾の部分は小さな真珠で露なのか水晶も所々置かれている。私の好きなデザインだし、さっきダメになったジャスミンの花にも似ていた。
「綺麗・・・。」
「さっき通りからこれが見えたんだ。イザベルに似合いそうでしょ?ほら、とっても可愛い。」
得意気にそれを私の髪に当てて、すっごく可愛いと繰り返すパットに私もつられて笑顔になる。
「そんなに似合ってる?」
「うん、とっても!」
「じゃあ、これにする。私が自分で買うわ。」
そう告げて手を伸ばせば、髪飾りはヒョイと高く上げられてしまった。
「言ったでしょ、これは俺が貴方へプレゼントするって。こないだ騎士団で勝ち抜き戦やっていいとこまで行ったから、ちょこっと賞金もらったんだ。」
それを聞いて私は目を瞬いた。
確かにお城の騎士団で年に一回、若手の騎士と腕に覚えのある一般の参加希望者のトーナメント戦が行われている。でもあれは相当強くないと賞金まで届かないはず・・・。
「いつの間にそんなに強くなってたの?」
「貴方がいない間に、俺は貴方を守れるように強くなったんだよ。」
いい笑顔でそう答えた彼は、そのまま側にいた店員に会計を頼んだ。
「パットの好きなことに使えばいいのに。」
「何言ってるの。俺の大好きな貴方の髪につけてもらえるのだから、最高の使い道だよ。」
「でも、失くしたり壊したりしたら」
「そうしたらまた一緒に選びに来ようよ。その度にデートが出来て俺は嬉しい。」
そんなふうに言われてはもう何も言えない。
・・・そうだ。今度、私からも彼に何か贈ろう。同じように普段使いしてもらえるものがいい。
そう決めて、今日は大人しくプレゼントされておくことにした。
待つ間、手持ち無沙汰になった私は店内を見回し息を止めた。
他の客の意識が全てこちらを向いていたのだ。さすがに直接こちらをジロジロ見てくる人はいないみたいだけど、明らかに私達のやり取りを聞いている。
本屋の件が思い出され、私は身体を強張らせた。聞きたくないのに周囲のヒソヒソ声が耳に入ってくる。
「見た?聞いた?」
「ええ、すごいわね。全くもって彼女しか見てないわね。」
「いいなあ、羨ましい。私もあんな彼氏が欲しいなー!」
あれ?会話の内容が思っていたものと違う。もしかして、私がパットに荷物を持たせてなくて彼が他を見ていないから?それだけでこんなに違うの?
私が戸惑っていたら、戻ってきたパットが行こうか、と私の手を取って店の外に出た。
彼に手を引かれて移動している間、私はずっと先程の会話のことを考えていた。
人ってその時見ただけの情報で、あんなにも勝手な判断をするのね。本屋の女の子達は随分と思い込みが激し過ぎたとは思うけれど、私達のことをよく知らない人ってそんなものなんだわ。
パットの言うように気にし過ぎないほうがいいのかも。
「イザベル、此処に座ってじっとしてて?」
いつの間にか止まっていたパットがそこにあった大きな石の上に私を座らせ、先程購入した髪飾りを付けてくれた。
「ありがとう。・・・慣れてるのね。」
「ああ、妹のディートリントに頼まれてよく付けてあげているから。」
普段、髪飾りなんて縁がないだろうに、迷うことなく私の髪に付けてくれた彼にふと疑問を抱けば、何でもないことのように返してきた。そして、爽やかな笑顔で付け足す。
「だから、イザベルはやきもちを焼かなくても大丈夫だよ。俺、妹と貴方以外の女性の髪に触ったりしないから、安心して。」
「そんなこと思ってないわよ!」
すかさず反論するも、彼の顔は笑ったままだ。
「私は、そんなことでいちいち嫉妬なんてしないんだからね!」
念押しすれば、それは残念、と言いながらパットがにこにこしながら私を見つめてくる。
「パット?」
「俺の選んだ髪飾りをイザベルが付けてくれてるんだなって嬉しくて見惚れてる。イザベル、最高に綺麗だね。」
うっとりとした表情で言われて、顔が熱くなる。
「か、髪飾りがね!」
「うん、髪飾りを付けてる貴方が本当に綺麗で可愛くてたまらない。ねえ、触れてもいい?」
「何言ってるの、人目が・・・ない?」
気がつけば此処は植栽の陰になっていて、周囲から見えづらい。
「そのつもりで連れて来たのね?!」
「イザベル。絶対に考えごとしながら俺以外の男についていっちゃダメだよ?危ないからね。」
貴方が一番危ないわ!と言いたいのをぐっと抑えて、私は下からパットの顔を見上げる。
うーん、相変わらず綺麗。髪も緩いくせ毛でふわりとしてて細くて羨ましい。
思わず手を伸ばして結った髪の先に触れる。
「イザベル?」
「パットの髪は綺麗ね。」
「貴方の髪の方が俺は好きだよ。」
「もう、直ぐそういうこと言う。」
「だって心の底からそう思うのだもの。そして、同じくらい貴方に触れたい、抱きしめたい、キスしたいのだけど・・・」
ほんのり熱を帯びた灰色の瞳でじっと見つめられて、私は座っていた石から立ち上がり、俯いたまま彼に向かって両手を差し伸べた。
「パット。抱きしめて。」
言い終わらぬうちにそうっと優しく包み込まれた。私もそっと彼の胸に顔を寄せる。
「パットは大きくなったわね。」
「うん。俺はまだまだ成長するよ。貴方をこんなふうにすっぽり覆って誰からも隠して守れるように。だからイザベル、俺と結婚してください。」
「・・・本当に、私でいいの?いつか、後悔するわよ。」
「しない!イザベルがいい。貴方だから、こうしたいんだ。もう俺から逃げないで。ずっと俺の側に居て。」
「分かった、パットが後悔するまでは一緒にいるわ。」
「じゃあ一生、一緒だ!」
パットが嬉しそうに私の頬にキスをした。
■■■■■
オマケ~お返しは~
「ねえパット。何か欲しいものある?」
「え、イザベルが何かくれるの?それなら俺、手料理がいい!クラウス殿下が『ノアの手料理は最高に美味しい』って、いっつも自慢してくるんだもの。」
「・・・それはちょっと難しいかな。」
「俺、どんなものでも食べられるよ!」
「パット、私が下手って決めてるわね?」
「上手いの?」
「さあ?私は料理なんてしたことも、しようと思ったこともないもの。」
「ということは・・・」
「私の手料理が貴方の口に入る日は永遠に来ないわね。」
「残念!」
■■
さらにオマケ~後日~
「イザベル、はい。俺の手作りクッキーだよ。食べてみて!」
「ええっ!パットが作ったの?!すごーい。・・・とっても美味しい!」
「良かった!俺の手料理も美味しいってクラウス殿下に自慢しとこっと。」
「・・・パット、今度私にクッキーの作り方を教えてくれる?」
「いいよ、一緒に作ろう!どんなの作りたい?」
「この野菜クッキーが好きなんだけど、私に作れるかしら。」
「大丈夫だよ。明日空いてる?うちで一緒に作ろう!」
「えっ、いきなり明日?!」
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