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玖「努力の末」
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「努力の末」
僕には、姉が一人います。二歳上です。姉は、物わかりが良くないと言うか、言葉の意味を理解するのが苦手です。だから母とよく喧嘩をしていました。毎日が喧嘩のような日々になったのは僕が小学一年生の頃でした。いつも何がきっかけかは分かりませんが喧嘩をしているのです。姉には同じ言葉の意味であっても、伝わる言い方と全く伝わらない言い方があって、喧嘩はいつも一時間以上はかかっていました。その間は、僕は大抵家の二階の自室に籠っていました。一階からは、五月蝿い怒鳴り声と泣き声が聞こえてくるのです。一人は寂しい、そう思いましたし、五月蝿いのは勘弁してほしいと思いました。ずっと話しているのは母も疲弊するのでしょう、気持ちを落ち着かせる為に外へ散歩に行くことがありました。その時は、姉が話せる状況であるかを確認して、なんで、母が怒っているのか、を話したりしました。ゆっくり落ち着いて、話せば姉は理解できるのです。理解するまでが時間がかかり、パニックの時に話せないだけで、、、、
それだけならまだ、良かったのでしょう。一番、僕が困っていた理由は父親の存在です。母が気持ちを落ち着かせに外に出ている間や仕事に行っている間に、姉と父が喧嘩した時、それが、一番大変でした。五月蝿いと言う理由で、姉を殴ったり突き飛ばしたり蹴ったり、幸い、大きな怪我はしませんでしたが、殴られることで余計にパニックになる姉、小学低学年の頃はただ、姉が殴られているのを力のない臆病者の僕は見ているしか出来なかった。初めて姉と父の喧嘩の間に入ったのは小学三年生の時です。止めに入ると父はすぐに下がりました。嫌な顔をしていましたが僕を殴ることはしなかったのです。それからと言うものの、喧嘩をすれば僕が間に入る。それが少し当たり前のようになっていました。家では僕は仲裁役になっていました。喧嘩の仲裁をして、疲れて、寝て、そんな日々をしていると勉強などろくに出来ませんでした。勉強が出来ていない事を先生に怒られました。僕は思いました。あの喧嘩だらけの空間で、嫌な雰囲気の中勉強をしろと?勉強も喧嘩の仲裁も両立しろと言うのか?それとも姉を見捨て、勉強をしろと?まずまず、大きな物音がする場所でどうやって勉強が出来ると言うのだ?と思った。家に帰った。家では喧嘩がすでに起こっていた。
そんな毎日が約七年、姉が高校に上がる頃には徐々に喧嘩は減っていた。だけど、僕はもう疲れた。なんで、我慢しなきゃ行けなかったの?なんで、姉に謝りかたを教えたのが僕だったの?父親は喧嘩を悪化させる行動しか取らなかったの?僕が止めないと止めないとって頑張って努力して、手に入れた結果は自分を傷つけた。苦しいのに、辛いのに、泣きたいのは僕だったのに、姉は僕の前で泣くんだった。慰めるしかなくて、そんな毎日、もう嫌だ。僕だって、笑顔でいたい、僕だって泣きたい、僕だって我が儘言いたいよ。でも言える環境じゃなかった。頑張った、努力した、けど、望んだ結果は得られなかった。姉が理解できるようになったって、、、それは僕の幸せじゃない!人の幸せを願っても自分が幸せじゃなきゃ意味がない!僕はこれから好きなことを好きなようにして生きていく。
この物語は家族の為に頑張って努力して居た少年が自分の幸せを望んだ物語。
如何だったでしょうか?
人のため人のためで、自分の事を疎かにしているとそれは自分を傷つけるだけの行為になってしまうのでしょうか?努力してもそれが報われなければ辛いだけの結果ですよね。この少年は努力の末に自分が傷ついてしまった。なんと悲しい物語でしょうか、これからしあわせになれるのでしょうか?まぁ、誰にもわからないでしょうけれど、彼の幸せを私は望みましょう。
僕には、姉が一人います。二歳上です。姉は、物わかりが良くないと言うか、言葉の意味を理解するのが苦手です。だから母とよく喧嘩をしていました。毎日が喧嘩のような日々になったのは僕が小学一年生の頃でした。いつも何がきっかけかは分かりませんが喧嘩をしているのです。姉には同じ言葉の意味であっても、伝わる言い方と全く伝わらない言い方があって、喧嘩はいつも一時間以上はかかっていました。その間は、僕は大抵家の二階の自室に籠っていました。一階からは、五月蝿い怒鳴り声と泣き声が聞こえてくるのです。一人は寂しい、そう思いましたし、五月蝿いのは勘弁してほしいと思いました。ずっと話しているのは母も疲弊するのでしょう、気持ちを落ち着かせる為に外へ散歩に行くことがありました。その時は、姉が話せる状況であるかを確認して、なんで、母が怒っているのか、を話したりしました。ゆっくり落ち着いて、話せば姉は理解できるのです。理解するまでが時間がかかり、パニックの時に話せないだけで、、、、
それだけならまだ、良かったのでしょう。一番、僕が困っていた理由は父親の存在です。母が気持ちを落ち着かせに外に出ている間や仕事に行っている間に、姉と父が喧嘩した時、それが、一番大変でした。五月蝿いと言う理由で、姉を殴ったり突き飛ばしたり蹴ったり、幸い、大きな怪我はしませんでしたが、殴られることで余計にパニックになる姉、小学低学年の頃はただ、姉が殴られているのを力のない臆病者の僕は見ているしか出来なかった。初めて姉と父の喧嘩の間に入ったのは小学三年生の時です。止めに入ると父はすぐに下がりました。嫌な顔をしていましたが僕を殴ることはしなかったのです。それからと言うものの、喧嘩をすれば僕が間に入る。それが少し当たり前のようになっていました。家では僕は仲裁役になっていました。喧嘩の仲裁をして、疲れて、寝て、そんな日々をしていると勉強などろくに出来ませんでした。勉強が出来ていない事を先生に怒られました。僕は思いました。あの喧嘩だらけの空間で、嫌な雰囲気の中勉強をしろと?勉強も喧嘩の仲裁も両立しろと言うのか?それとも姉を見捨て、勉強をしろと?まずまず、大きな物音がする場所でどうやって勉強が出来ると言うのだ?と思った。家に帰った。家では喧嘩がすでに起こっていた。
そんな毎日が約七年、姉が高校に上がる頃には徐々に喧嘩は減っていた。だけど、僕はもう疲れた。なんで、我慢しなきゃ行けなかったの?なんで、姉に謝りかたを教えたのが僕だったの?父親は喧嘩を悪化させる行動しか取らなかったの?僕が止めないと止めないとって頑張って努力して、手に入れた結果は自分を傷つけた。苦しいのに、辛いのに、泣きたいのは僕だったのに、姉は僕の前で泣くんだった。慰めるしかなくて、そんな毎日、もう嫌だ。僕だって、笑顔でいたい、僕だって泣きたい、僕だって我が儘言いたいよ。でも言える環境じゃなかった。頑張った、努力した、けど、望んだ結果は得られなかった。姉が理解できるようになったって、、、それは僕の幸せじゃない!人の幸せを願っても自分が幸せじゃなきゃ意味がない!僕はこれから好きなことを好きなようにして生きていく。
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人のため人のためで、自分の事を疎かにしているとそれは自分を傷つけるだけの行為になってしまうのでしょうか?努力してもそれが報われなければ辛いだけの結果ですよね。この少年は努力の末に自分が傷ついてしまった。なんと悲しい物語でしょうか、これからしあわせになれるのでしょうか?まぁ、誰にもわからないでしょうけれど、彼の幸せを私は望みましょう。
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