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セラピスト
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親しそうなその話し方。
俺たちからしたら兄というより父に近い年齢であろう高尾先生と話す姿はいつもと少し違って見える。そして、
「養護教諭って楽しいのかい?」
「えぇ」
すぐにいつもの笑顔がないことに気付いたが、俺の手を握ってくれるそれはいつもと変わらない。
「キミみたいなセラピストはかなり貴重だったんだけどな」
「何言ってるんですか」
フッと笑うそんな自嘲っぽい笑い方も見たことがない気がする。
「本当だよ。まだダイナミクスの欲が発現したばかりの子やコマンドに恐怖心のある人には最高のセラピストだろ?」
「コマンドに……恐怖心」
ぽつりと繰り返すと、先生たちがこっちを向いた。
「あぁ!周防さんには最高のセラピストだったよね?」
「違います!」
笑う高尾先生に立ち上がった深谷先生がまた少し声を尖らせる。
俺の前に来て高尾先生との間に立った先生。
背中になった俺からは先生の表情は見えない。
「僕はもうセラピストじゃありません!ただ単純に周防先生と居たくて……パートナーになって……ただ愛おしくて仕方ないんです!」
真っ直ぐなその言葉。
嬉しくないわけがない。
「……変わったね。深谷くん」
高尾先生も立ち上がると、先生は看護師と少し話して頷いた。
「周防さん、Sub値も落ち着いてるよ。まぁ、キミたちはもう少し踏み込んでもいい気はするけどね?」
「余計なお世話です」
深谷先生がムッとすると、高尾先生は笑う。
「せめて名前でくらい呼んだら?」
俺たちからしたら兄というより父に近い年齢であろう高尾先生と話す姿はいつもと少し違って見える。そして、
「養護教諭って楽しいのかい?」
「えぇ」
すぐにいつもの笑顔がないことに気付いたが、俺の手を握ってくれるそれはいつもと変わらない。
「キミみたいなセラピストはかなり貴重だったんだけどな」
「何言ってるんですか」
フッと笑うそんな自嘲っぽい笑い方も見たことがない気がする。
「本当だよ。まだダイナミクスの欲が発現したばかりの子やコマンドに恐怖心のある人には最高のセラピストだろ?」
「コマンドに……恐怖心」
ぽつりと繰り返すと、先生たちがこっちを向いた。
「あぁ!周防さんには最高のセラピストだったよね?」
「違います!」
笑う高尾先生に立ち上がった深谷先生がまた少し声を尖らせる。
俺の前に来て高尾先生との間に立った先生。
背中になった俺からは先生の表情は見えない。
「僕はもうセラピストじゃありません!ただ単純に周防先生と居たくて……パートナーになって……ただ愛おしくて仕方ないんです!」
真っ直ぐなその言葉。
嬉しくないわけがない。
「……変わったね。深谷くん」
高尾先生も立ち上がると、先生は看護師と少し話して頷いた。
「周防さん、Sub値も落ち着いてるよ。まぁ、キミたちはもう少し踏み込んでもいい気はするけどね?」
「余計なお世話です」
深谷先生がムッとすると、高尾先生は笑う。
「せめて名前でくらい呼んだら?」
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