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「あれ!周防くんのクマなくなってるじゃん!」
顔を覗き込んで驚かれる。
相変わらずの幼く見えるかわいらしい容姿と俺より十一センチ低い身長。
大きな瞳を更に大きくして佐藤くんはこっちを見ている。
「後ろ姿は元気なさげだったからまた抑制剤キツいのかと思ってたのに」
心配掛けたと思いつつ、笑って抑制剤はもう飲んでいないことを伝えると、佐藤くんは更に驚いたらしく目を見開いた。
「はぁ!?パートナーができたってこと!?」
「“仮”だけど」
一応補足しつつ頷く。
「いや!それはもう正式なパートナーになりなよ!量ばっか増えてた周防くんが抑制剤なしになって、そんなスッキリした顔してるなんて相当相性いいんでしょ!」
いーなーぁ!と伸びをして佐藤くんは眩しそうに目を細めた。
「佐藤くんは?」
聞いてみると、「相変わらず~」と笑う。
「セラピスト通いはさぁ……欲は満たされるかもしれないけど、やっぱり何かモノ寂しいんだよねぇ」
目的の建物が見えてきて、佐藤くんは緩めてあったネクタイを締め直した。
「そうなのか?」
「そりゃそうでしょ?毎回医師が立ち会いかモニター越しで見てるし、セラピストとの間に絆なんてモノはないんだから」
言われて考える。
俺と深谷先生との間にはその絆はあるのだろうか?
あるなら……ちょっと嬉しくなって微笑む深谷先生を思い浮かべながら、俺も微笑んでいた。
顔を覗き込んで驚かれる。
相変わらずの幼く見えるかわいらしい容姿と俺より十一センチ低い身長。
大きな瞳を更に大きくして佐藤くんはこっちを見ている。
「後ろ姿は元気なさげだったからまた抑制剤キツいのかと思ってたのに」
心配掛けたと思いつつ、笑って抑制剤はもう飲んでいないことを伝えると、佐藤くんは更に驚いたらしく目を見開いた。
「はぁ!?パートナーができたってこと!?」
「“仮”だけど」
一応補足しつつ頷く。
「いや!それはもう正式なパートナーになりなよ!量ばっか増えてた周防くんが抑制剤なしになって、そんなスッキリした顔してるなんて相当相性いいんでしょ!」
いーなーぁ!と伸びをして佐藤くんは眩しそうに目を細めた。
「佐藤くんは?」
聞いてみると、「相変わらず~」と笑う。
「セラピスト通いはさぁ……欲は満たされるかもしれないけど、やっぱり何かモノ寂しいんだよねぇ」
目的の建物が見えてきて、佐藤くんは緩めてあったネクタイを締め直した。
「そうなのか?」
「そりゃそうでしょ?毎回医師が立ち会いかモニター越しで見てるし、セラピストとの間に絆なんてモノはないんだから」
言われて考える。
俺と深谷先生との間にはその絆はあるのだろうか?
あるなら……ちょっと嬉しくなって微笑む深谷先生を思い浮かべながら、俺も微笑んでいた。
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