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「では……」
先生は微笑むと、俺の手を離して前屈みだった体をしっかり起こした。
「“Come”」
両腕を広げて微笑まれて、ふわふわと心地良くなりながら膝立ちで先生の元へと進む。
その胸に頬を寄せてしがみつくと、
「“Good boy”」
先生はギュッと抱き締めて頭を撫でてくれた。
いつもの優しいコマンド。
その温かさにホッとする。
「もう僕とくっつくのも慣れました?」
「……落ち着きます」
「ふふ、僕もです」
程よく思考が溶かされるような気持ち良さに抱きついたまま目を閉じた。
トクトクと一定のリズムを刻む先生の鼓動を聞いて頬を擦り寄せる。
「あ、でも……」
「何ですか?」
顔を上げると、微笑んで首を傾げられた。
「……“Say”」
先生のコマンドを聞くだけで背筋がゾクッとして軽く震える。
「……こんなデカい男に抱きつかれて……嫌じゃないですか?」
コマンドを聞いたら隠しごとなんてできずに先生を見上げて口を開いた。
「こんなかわいい人が嫌なわけないじゃないですか?」
微笑まれてホッとする。
でも、すぐにちょっと複雑にはなった。
「……かわいくはない、です」
「そうですか?」
先生は俺の顎に手を掛けると、少し持ち上げて微笑む。
「こうやって……軽くなぞるだけで少し赤くなって震えるのなんて……」
言いながらゆっくり耳から頬に手を動かされてピクッと反応してしまった。
「ね?かわいい」
笑われて、俺は顔を背けることしかできない。
先生は微笑むと、俺の手を離して前屈みだった体をしっかり起こした。
「“Come”」
両腕を広げて微笑まれて、ふわふわと心地良くなりながら膝立ちで先生の元へと進む。
その胸に頬を寄せてしがみつくと、
「“Good boy”」
先生はギュッと抱き締めて頭を撫でてくれた。
いつもの優しいコマンド。
その温かさにホッとする。
「もう僕とくっつくのも慣れました?」
「……落ち着きます」
「ふふ、僕もです」
程よく思考が溶かされるような気持ち良さに抱きついたまま目を閉じた。
トクトクと一定のリズムを刻む先生の鼓動を聞いて頬を擦り寄せる。
「あ、でも……」
「何ですか?」
顔を上げると、微笑んで首を傾げられた。
「……“Say”」
先生のコマンドを聞くだけで背筋がゾクッとして軽く震える。
「……こんなデカい男に抱きつかれて……嫌じゃないですか?」
コマンドを聞いたら隠しごとなんてできずに先生を見上げて口を開いた。
「こんなかわいい人が嫌なわけないじゃないですか?」
微笑まれてホッとする。
でも、すぐにちょっと複雑にはなった。
「……かわいくはない、です」
「そうですか?」
先生は俺の顎に手を掛けると、少し持ち上げて微笑む。
「こうやって……軽くなぞるだけで少し赤くなって震えるのなんて……」
言いながらゆっくり耳から頬に手を動かされてピクッと反応してしまった。
「ね?かわいい」
笑われて、俺は顔を背けることしかできない。
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