24 / 121
おかしくね?
3
しおりを挟む
その青い瞳と目が合ってドキッとする。
「こうやってサラの傍に居て触れるだけで……俺はどれだけでも頑張れるから」
まだその口は俺の手に軽く触れていてどうしたらいいかわからない。
「は、はぁ?くだんねぇこと言ってねぇで……」
「だから、本気だって言ってるだろ?」
手を引き抜こうと思うのに、その目があまりにも真剣で“そんなわけない”とは言えない。
「好きだよ」
低く甘い声で言われて俺の心臓はうるさく騒ぎ出した。
「っ、お前っ……そんな恥ずかし気もなく……」
反対の腕で顔を隠しても、
「サラが好きなことに恥ずかしいことなんてないからね?」
リューラはサラッと言ってのける。
「いや!男同士だろーが!」
「だから、それも自由に愛し合えるようにするって言っているだろう?」
手を振り解いて喚いたってリューラは自信に満ちた顔で微笑んだ。
こいつなら本当にそんな国を創り上げる気もしてしまうから困る。
お祝いごとになると花びらをばら撒いたり、これまでだって凄い量の切り花が贈られたりしてきたのに、苗を植えて緑を増やすように願って実現させたばかりだ。
「そ、そもそも一国の王が軽々しく城から出て歩き回るなんて……」
「正式に王位に就いたからって変えるつもりはないよ?これからも俺は自分の足を運んで自分の目で見るから」
微笑むリューラはキラキラしているように見える。
こんな王だからこそ、みんなちゃんと耳を傾けるのかもしれない。
「こうやってサラの傍に居て触れるだけで……俺はどれだけでも頑張れるから」
まだその口は俺の手に軽く触れていてどうしたらいいかわからない。
「は、はぁ?くだんねぇこと言ってねぇで……」
「だから、本気だって言ってるだろ?」
手を引き抜こうと思うのに、その目があまりにも真剣で“そんなわけない”とは言えない。
「好きだよ」
低く甘い声で言われて俺の心臓はうるさく騒ぎ出した。
「っ、お前っ……そんな恥ずかし気もなく……」
反対の腕で顔を隠しても、
「サラが好きなことに恥ずかしいことなんてないからね?」
リューラはサラッと言ってのける。
「いや!男同士だろーが!」
「だから、それも自由に愛し合えるようにするって言っているだろう?」
手を振り解いて喚いたってリューラは自信に満ちた顔で微笑んだ。
こいつなら本当にそんな国を創り上げる気もしてしまうから困る。
お祝いごとになると花びらをばら撒いたり、これまでだって凄い量の切り花が贈られたりしてきたのに、苗を植えて緑を増やすように願って実現させたばかりだ。
「そ、そもそも一国の王が軽々しく城から出て歩き回るなんて……」
「正式に王位に就いたからって変えるつもりはないよ?これからも俺は自分の足を運んで自分の目で見るから」
微笑むリューラはキラキラしているように見える。
こんな王だからこそ、みんなちゃんと耳を傾けるのかもしれない。
21
お気に入りに追加
93
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
腐男子(攻め)主人公の息子に転生した様なので夢の推しカプをサポートしたいと思います
たむたむみったむ
BL
前世腐男子だった記憶を持つライル(5歳)前世でハマっていた漫画の(攻め)主人公の息子に転生したのをいい事に、自分の推しカプ (攻め)主人公レイナード×悪役令息リュシアンを実現させるべく奔走する毎日。リュシアンの美しさに自分を見失ない(受け)主人公リヒトの優しさに胸を痛めながらもポンコツライルの脳筋レイナード誘導作戦は成功するのだろうか?
そしてライルの知らないところでばかり起こる熱い展開を、いつか目にする事が……できればいいな。
ほのぼのまったり進行です。
他サイトにも投稿しておりますが、こちら改めて書き直した物になります。
君のことなんてもう知らない
ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。
告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。
だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶を失ってしまう。
今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、他の人と恋を始めようとするが…
「お前なんて知らないから」
異世界ぼっち暮らし(神様と一緒!!)
藤雪たすく
BL
愛してくれない家族から旅立ち、希望に満ちた一人暮らしが始まるはずが……異世界で一人暮らしが始まった!?
手違いで人の命を巻き込む神様なんて信じません!!俺が信じる神様はこの世にただ一人……俺の推しは神様です!!
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!
冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。
「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」
前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて……
演技チャラ男攻め×美人人間不信受け
※最終的にはハッピーエンドです
※何かしら地雷のある方にはお勧めしません
※ムーンライトノベルズにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる