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あれ?……いけた?
覚悟だけしといて
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包みを開けてちらっとこっちを見るさおさん。
「ネックレス?」
首輪……俺のものって意味があって独占欲の現れだって知って迷った。
でも、独占したいのは確かか……なんて開き直ったのは……マズかったのか?
「嫌だった?」
恐る恐る聞くと、さおさんはフルフルと首を振る。
「違うの。いつも基晴くんがくれるものは青だったから珍しいなって」
「あぁ……それレインボー・ガーネット原石って言ってさおさんの誕生日の石なんだって。誕生石だと緑だし、だからって翡翠も違う気がしてさ」
とりあえずホッとしながら説明すると、さおさんはじっとその石を見つめた。
赤いような茶色いような紫にも見えるその石。
「わざわざ調べたの?」
「うん。身につけると幸せになるらしいよ?」
軽く笑うと、さおさんはゆっくりそれを首元につけてくれた。
「ありがとう。本当、基晴くんにはいつもびっくりさせられるわ」
「惚れた?」
「なっ……」
真っ赤になるさおさん。
「今はそれでいいよ。ただ……覚悟だけしといて」
ウインクをして笑うとさおさんは少し頷いてからパッと顔を隠した。
「ネックレス?」
首輪……俺のものって意味があって独占欲の現れだって知って迷った。
でも、独占したいのは確かか……なんて開き直ったのは……マズかったのか?
「嫌だった?」
恐る恐る聞くと、さおさんはフルフルと首を振る。
「違うの。いつも基晴くんがくれるものは青だったから珍しいなって」
「あぁ……それレインボー・ガーネット原石って言ってさおさんの誕生日の石なんだって。誕生石だと緑だし、だからって翡翠も違う気がしてさ」
とりあえずホッとしながら説明すると、さおさんはじっとその石を見つめた。
赤いような茶色いような紫にも見えるその石。
「わざわざ調べたの?」
「うん。身につけると幸せになるらしいよ?」
軽く笑うと、さおさんはゆっくりそれを首元につけてくれた。
「ありがとう。本当、基晴くんにはいつもびっくりさせられるわ」
「惚れた?」
「なっ……」
真っ赤になるさおさん。
「今はそれでいいよ。ただ……覚悟だけしといて」
ウインクをして笑うとさおさんは少し頷いてからパッと顔を隠した。
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