118 / 145
あれ?……いけた?
かわいいって自覚してる?
しおりを挟む
「「げ」」
玄関を開けると、ちょうどリビングから出て来た兄貴と目が合って俺と兄貴は同時に顔を歪める。
「あ、お邪魔します」
さおさんが俺の背中に手を付いて顔をひょこっと出すと兄貴は目をパチクリしてからちらっと俺を見た。
ただ見返すと兄貴は何も言わないで階段を上っていく。
「……俺の部屋行く?嫌?」
「その言い方はズルい……意識するじゃん」
靴を脱いださおさんはちょっと困ったような顔をした。
「意識はして欲しいんだけどね。それなら俺の部屋に行こう!」
笑いながら手を引くと、さおさんはボスッと軽く俺の背中に拳を入れてそのままついて来てくれる。
部屋にカバンを置いて机に大事に箱を置くと、折り畳みのテーブルをラグの上に出した。
「飲み物と皿持ってくるから待ってて」
言いながら出ようとすると、さおさんは手伝う、って一緒に来ようとしてくれる。
「さっき兄貴も自分で飲み物持って行ってたでしょ?母さんの靴もなかったし、買い物でも行ってるってことだから……それとも……隣に行きたい?」
「それは……岬たちの邪魔になる。だから、一緒に準備させて」
さおさん、それめちゃくちゃかわいいって自覚してる?
玄関を開けると、ちょうどリビングから出て来た兄貴と目が合って俺と兄貴は同時に顔を歪める。
「あ、お邪魔します」
さおさんが俺の背中に手を付いて顔をひょこっと出すと兄貴は目をパチクリしてからちらっと俺を見た。
ただ見返すと兄貴は何も言わないで階段を上っていく。
「……俺の部屋行く?嫌?」
「その言い方はズルい……意識するじゃん」
靴を脱いださおさんはちょっと困ったような顔をした。
「意識はして欲しいんだけどね。それなら俺の部屋に行こう!」
笑いながら手を引くと、さおさんはボスッと軽く俺の背中に拳を入れてそのままついて来てくれる。
部屋にカバンを置いて机に大事に箱を置くと、折り畳みのテーブルをラグの上に出した。
「飲み物と皿持ってくるから待ってて」
言いながら出ようとすると、さおさんは手伝う、って一緒に来ようとしてくれる。
「さっき兄貴も自分で飲み物持って行ってたでしょ?母さんの靴もなかったし、買い物でも行ってるってことだから……それとも……隣に行きたい?」
「それは……岬たちの邪魔になる。だから、一緒に準備させて」
さおさん、それめちゃくちゃかわいいって自覚してる?
10
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【完結】僕らは星と海から泳ぎ出す
古都まとい
青春
高校2年生の森岡瑞希は、精神疾患を抱える母親とふたりで暮らしていること以外、いたって普通の男子高校生だ。
ある日、瑞希は母親の付き添いで行った精神科で同じクラスの問題児、榊ゆらと遭遇する。学校行事はことごとく欠席、授業中は惰眠を貪る最悪な授業態度のくせに、なぜかいつも定期考査で学年1位になる彼女。精神科での遭遇をきっかけに、瑞希はゆらに興味を持つようになり――。
「わたしね、18歳までに死ななきゃいけないんだ」
ゆらと接するうちに見えてきた、彼女の過去と秘密。
瑞希の思いとは裏腹に、18歳の春は来る。
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
女神と共に、相談を!
沢谷 暖日
青春
九月の初め頃。
私──古賀伊奈は、所属している部活動である『相談部』を廃部にすると担任から言い渡された。
部員は私一人、恋愛事の相談ばっかりをする部活、だからだそうだ。
まぁ。四月頃からそのことについて結構、担任とかから触れられていて(ry
重い足取りで部室へ向かうと、部室の前に人影を見つけた私は、その正体に驚愕する。
そこにいたのは、学校中で女神と謳われている少女──天崎心音だった。
『相談部』に何の用かと思えば、彼女は恋愛相談をしに来ていたのだった。
部活の危機と聞いた彼女は、相談部に入部してくれて、様々な恋愛についてのお悩み相談を共にしていくこととなる──
黒柳悦郎は走ったり走らなかったりする
織姫ゆん
青春
普通の高校生黒柳悦郎は走ったり走らなかったりする。
朝は幼馴染に起こされたり、ちびっこ優等生にぐふふと笑われたり、ポンコツ担任がやらかしたり、許嫁を名乗る転入生が現れたり。何か起きそうで何も起きない。
そんな日常。
おもいでにかわるまで
名波美奈
青春
失恋した時に読んで欲しい物語です。
高等専門学校が舞台の王道純愛青春ラブストーリーです。
第一章(主人公の水樹が入学するまで)と第二章(水樹が1年生から3年生まで)と第三章と第四章(4年生、5年生とその後)とで構成されています。主人公の女の子は同じですが、主に登場する男性が異なります。
主人公は水樹なのですが、それ以外の登場人物もよく登場します。
失恋して涙が止まらない時に、一緒に泣いてあげたいです。
王室の醜聞に巻き込まれるのはごめんです。浮気者の殿下とはお別れします。
あお
恋愛
8歳の時、第二王子の婚約者に選ばれたアリーナだが、15歳になって王立学園に入学するまで第二王子に会うことがなかった。
会えなくても交流をしたいと思って出した手紙の返事は従者の代筆。内容も本人が書いたとは思えない。
それでも王立学園に入学したら第二王子との仲を深めようとしていた矢先。
第二王子の浮気が発覚した。
この国の王室は女癖の悪さには定評がある。
学生時代に婚約破棄され貴族令嬢としての人生が終わった女性も数知れず。
蒼白になったアリーナは、父に相談して婚約を白紙に戻してもらった。
しかし騒ぎは第二王子の浮気にとどまらない。
友人のミルシテイン子爵令嬢の婚約者も第二王子の浮気相手に誘惑されたと聞いて、友人5人と魔導士のクライスを巻き込んで、子爵令嬢の婚約者を助け出す。
全14話。
番外編2話。第二王子ルーカスのざまぁ?とヤンデレ化。
タイトル変更しました。
前タイトルは「会ってすぐに殿下が浮気なんて?! 王室の醜聞に巻き込まれると公爵令嬢としての人生が終わる。婚約破棄? 解消? ともかく縁を切らなくちゃ!」。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる