45 / 145
泣かせんな!!
小休止
しおりを挟む
リビングで母さんが用意してくれたカフェオレを飲む。
まだ外は肌寒かったけど、走り回って少し火照った俺としては冷たいものの方がよかったけど。
ちょっと飲んで顔を上げると、カップを持って息を吹くさおさんが目に入る。
「……猫舌?」
「それもだけど……指先冷えちゃったからカップ温かいなぁって」
そういえば、お正月も手冷たかったもんな。
微笑むさおさんを見て俺まで口の端が上がるのがわかった。
「俺ら消えようか?」
声に反応して竜太くんを見ると、にやりと笑われる。
「上に行っても高晴の邪魔になる」
カップに口を付けながらもごもごと春馬くんが言うと、竜太くんは笑い出した。
春馬くん!さおさん、しゅんとしてるから!
「えー?高晴と岬ちゃんは休憩しないの?カフェオレ……要らないかしら?」
「あ、私、今、上に持って行きますよ!」
テーブルにカップを置いたさおさんはお盆に乗せて立ち止まった母さんの側に小走りで近づいて行った。
まだ外は肌寒かったけど、走り回って少し火照った俺としては冷たいものの方がよかったけど。
ちょっと飲んで顔を上げると、カップを持って息を吹くさおさんが目に入る。
「……猫舌?」
「それもだけど……指先冷えちゃったからカップ温かいなぁって」
そういえば、お正月も手冷たかったもんな。
微笑むさおさんを見て俺まで口の端が上がるのがわかった。
「俺ら消えようか?」
声に反応して竜太くんを見ると、にやりと笑われる。
「上に行っても高晴の邪魔になる」
カップに口を付けながらもごもごと春馬くんが言うと、竜太くんは笑い出した。
春馬くん!さおさん、しゅんとしてるから!
「えー?高晴と岬ちゃんは休憩しないの?カフェオレ……要らないかしら?」
「あ、私、今、上に持って行きますよ!」
テーブルにカップを置いたさおさんはお盆に乗せて立ち止まった母さんの側に小走りで近づいて行った。
10
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
青春日記~禁断の恋だとしても、忘れられない日常を綴ります~
いちごみるく
青春
主人公の隼は、ふと見たニュースで教師と生徒の不適切な関係が明るみになった不祥事を知る。
世間的には厳しくなっていく一方であるそのような関係性。
しかし、隼は15年前に恋していた25歳の国語教師・菜摘のことを思い出す。
小学生と中学の教師という、決して許されざる恋。
二人ともその恋がもたらす苦汁をこれでもかというほど味わいながらも、想いが止むことはなかった。
しかしそんな二人は、ある日、唐突に引き裂かれる……
抗えない運命に絶望していた時、隼は菜摘の日記の存在を知る。
そこに描かれていたのは……?
女神と共に、相談を!
沢谷 暖日
青春
九月の初め頃。
私──古賀伊奈は、所属している部活動である『相談部』を廃部にすると担任から言い渡された。
部員は私一人、恋愛事の相談ばっかりをする部活、だからだそうだ。
まぁ。四月頃からそのことについて結構、担任とかから触れられていて(ry
重い足取りで部室へ向かうと、部室の前に人影を見つけた私は、その正体に驚愕する。
そこにいたのは、学校中で女神と謳われている少女──天崎心音だった。
『相談部』に何の用かと思えば、彼女は恋愛相談をしに来ていたのだった。
部活の危機と聞いた彼女は、相談部に入部してくれて、様々な恋愛についてのお悩み相談を共にしていくこととなる──
ジェンダーレス男子と不器用ちゃん
高井うしお
青春
エブリスタ光文社キャラクター文庫大賞 優秀作品
彼氏に振られたOLの真希が泥酔して目を覚ますと、そこに居たのはメイクもネイルも完璧なジェンダーレス男子かのん君。しかも、私の彼氏だって!?
変わってるけど自分を持ってる彼に真希は振り回されたり、励まされたり……。
そんなかのん君の影響で真希の世界は新しい発見で満ちていく。
「自分」ってなんだろう。そんな物語。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
優しい嘘に別れを告げて、どうか消えない旋律を
月詠のら
青春
【君がくれたのは、優しい夢。連れ出してくれたのは、君の音】
駅に置かれた一台のピアノ。
聴こえた旋律に導かれ、俺は彼に出会った。
優れた音楽の才能と、まるで子どものような天真爛漫さを併せ持った青年、雪加蛍琉。
彼との出会いが、色を失った俺の世界を一変させた。
彼と、彼の音楽と共に穏やかに過ぎようとしていた高校生活はしかし、突然終わりを告げる。
それから数年、再び交わった二人の世界。しかし、その先に待っていたのは予期せぬ悲しい未来だった。
眠ったまま目覚めなくなった蛍琉を救うため、俺は”ファンタジア”で彼の記憶の世界に入る。
蛍琉はなぜ眠りについたのか。
やがて明らかになる過去は、俺に残酷な真実を突きつける。
この物語は、俺、夏川蒼馬と、彼、雪加蛍琉の”二度目”の再会から始まる。
王室の醜聞に巻き込まれるのはごめんです。浮気者の殿下とはお別れします。
あお
恋愛
8歳の時、第二王子の婚約者に選ばれたアリーナだが、15歳になって王立学園に入学するまで第二王子に会うことがなかった。
会えなくても交流をしたいと思って出した手紙の返事は従者の代筆。内容も本人が書いたとは思えない。
それでも王立学園に入学したら第二王子との仲を深めようとしていた矢先。
第二王子の浮気が発覚した。
この国の王室は女癖の悪さには定評がある。
学生時代に婚約破棄され貴族令嬢としての人生が終わった女性も数知れず。
蒼白になったアリーナは、父に相談して婚約を白紙に戻してもらった。
しかし騒ぎは第二王子の浮気にとどまらない。
友人のミルシテイン子爵令嬢の婚約者も第二王子の浮気相手に誘惑されたと聞いて、友人5人と魔導士のクライスを巻き込んで、子爵令嬢の婚約者を助け出す。
全14話。
番外編2話。第二王子ルーカスのざまぁ?とヤンデレ化。
タイトル変更しました。
前タイトルは「会ってすぐに殿下が浮気なんて?! 王室の醜聞に巻き込まれると公爵令嬢としての人生が終わる。婚約破棄? 解消? ともかく縁を切らなくちゃ!」。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる