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17話 約束を二つだけ
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長い夜が明け、次の日を迎えた。
大きな事件があったにもかかわらず、屋敷から見える公国の景色はいつも通りだった。お世話をしてくれる蒼水晶邸の人たちにも昨夜の出来事は伝わっているはずだ。しかし彼らはお疲れが残っていませんかとわたしたちを気遣ってくれ、動揺した様子はまったく見せない。
出かけるのは後回しにしてディオンと一緒にゆっくり過ごしていると、パウエルさんがやって来た。
「ディオン様、セシーリャ様、お二人にお会いしたいと訪ねて来られた方を応接間にお待たせしております」
誰かしら。まさかカルロではないだろうし、ニコラかエリッサが様子を見に来てくれた?
それにしては、パウエルさんの表情が少し固いような気がする。珍しく緊張しているような……。
「どなたがいらしたのでしょうか?」
「実は――」
その名前を聞いたわたしとディオンは、揃って部屋を飛び出した。
***
「ユーディニア様……!」
応接間に通されていたユーディニア様は、わたしたちの姿を見るやいなやすっくと立ちあがった。
いつもの色鮮やかなドレスに比べれば質素ともいえるような灰色のワンピース姿で、髪も下の方でひとまとめにしているだけだ。ユーディニア様のことを何も知らない人が今の彼女を見ても、どこにでもいる普通の少女としか思わないだろう。
「閣下、どうぞおかけになったままでいて下さい」
ディオンが促しても彼女は立ったままだったが、このままだとわたしとディオンも座らないだろうと判断したのか、再び浅く椅子に腰を下ろした。
一体どうしたのだろう。とりあえず彼女の向かいにディオンと並んで座った。パウエルさんが人数分のお茶を持ってきて、恭しくお辞儀をしてすぐに出て行った。
「突然の訪問をどうかお許しくださいませ」
「構いません……ですが閣下、なぜこちらに? お一人で来られたと伺っています」
ディオンに問われ、ユーディニア様は再び弾かれたかのように立ち上がった。
「本当に、申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げる彼女の姿に、わたしもディオンも驚いて言葉を失ってしまった。
「私は自分のことしか考えておりませんでした。身勝手極まりない理由でお二人の邪魔をして、失礼などという言葉では済まされないような行いをしてしまいました。昨夜の出来事も、すべて私の過ちが招いたことです。それにも巻き込んでしまい、何とお詫びすれば良いか……」
ユーディニア様がわたしたちを真っすぐ見つめる。昨日のことがあって、彼女の中で何かが変わったのだろうか。
「謝って済むこととは思っておりません。私はどんな罰も受けるつもりでこちらに参りました。どうぞ、何なりと仰ってくださいませ。すべての罪を帳消しにできるとは考えておりませんが、私にできることを尽くして償わせて頂きます」
そう語る声は、心なしか震えているような気がした。彼女にとっては鎧ともいえるドレスを纏わず、従者も連れずにわたしたちのもとを訪れて……たとえ罵詈雑言を浴びせられても、殴られたとしても、黙ってそれを受け入れるつもりなのだろう。昨晩、とても怖い思いをしたはずなのに。
「あの……ユーディニア様、とにかくおかけになって下さい、お願いです」
わたしが言うと、ユーディニア様はおずおずと椅子に座った。しかし、わたしたちからは視線を逸らそうとしない。
「もういいんです。ご自分のされた行いが悪いことだと分かっていらっしゃるのでしたら、わたしはもうユーディニア様を責めません」
「ですが、私のせいで昨夜はセシーリャ様を危険な目に」
「わたしは危険な目になんて遭っていません。昨日も言いましたけれど、わたしはとっても強いので魔物なんて平気です。それに、謀反の件はユーディニア様の責任とは思っていませんし……」
そう伝えても、ユーディニア様は納得できないようだった……なかなかに頑固な方だわ。
「……分かりました。でしたら、わたしと一つだけ約束をして頂けますか?」
ユーディニア様が軽く身を乗り出す。
「ええ。どんなことでも」
「これからも、公国を治める立場としてユーディニア様にできるすべてを尽くしてください」
予想外のことだったのかユーディニア様は返事をせず、きょとんとした顔でわたしの顔を見ている。
「わたしはこの国が好きです。景色はどこを切り取っても綺麗で、食べ物は何でも美味しくて、舞台に立つ方は生き生きしていて、お店の方もお世話をしてくださる方も皆さんとても親切で……それはユーディニア様がお母様の意志を継いで、人の幸せを一番に考えて頑張ってきた結果だと思います」
「セシーリャ様……」
「わたしは貴族ではないので政について詳しくはありませんから、具体的にどうするべきとは申し上げられないのですが……何もかも独りで成し遂げようとお考えになる必要はないと思います。ユーディニア様のことを信じて、力になりたいと思う人はたくさんいるはずですよ」
ニコラやエリッサ、それにカルロ――皆、ユーディニア様のことを認めている。ふとしたきっかけで暴走してしまっただけで、彼女はわたしよりもずっとしっかりしている方だ。
ユーディニア様は力強く頷いた。
「承知致しましたわ。この公国に住む民、そしてここを訪れてくださる方々のため、私はこの身を捧げます」
ユーディニア様の瞳には、ありありと決意の光が宿っていた。これ以上、わたしは彼女に何も望まない。過去のことを蒸し返す必要ももうない。後は――
「……わたしは納得したけれど、ディオンからは何かある?」
ユーディニア様に振り回されたのはどちらかというとディオンの方なので、彼から何か言いたいことがあるのなら我慢はして欲しくない。ディオンが無茶苦茶なことをするはずはないし。
「そうだな……では閣下、私とも一つだけ約束をして頂きたい」
「ええ、もちろんですわ」
「公国の人々の幸福のためだけに生きるのではなく、あなた自身もきちんと幸せをつかんでください」
ユーディニア様が再び、驚いたような表情を浮かべる。
「幸せにたどり着く道は、すべての人間の前に用意されていると私は考えております。それは誰かのものを奪わずとも得られるあなただけの幸せ、自ら道を閉ざさない限り必ず手にすることができるものです」
ユーディニア様に向けて、ディオンは優しく言葉を紡ぐ。
「閣下にならば、それができると信じております」
「っ……!」
ユーディニア様の顔が一瞬だけくしゃっとなり、顔を伏せて手の甲で目元を拭う。顔を上げたとき、彼女は再び凛とした貴族へと戻っていた。
「お約束致します。ディオン様」
さて、これでわだかまりも無くなりすっきり……と思ったのだけれど、そうはいかなかった。
「あれほど卑怯な行いをしたにも関わらずお許し頂き、ありがとうございます」
ですが、とユーディニア様が続ける。
「これではどうしても私の気が済みませんわ。お二人には、公国を救って頂いたお礼もしなければなりません」
「救うだなんて、わたしたち、そんなに大層なことは何もしていません。お礼なんて……」
「どうぞ私どものことはお気になさらず、閣下の成すべき他のことを優先ください。昨夜のこともあるでしょうから」
わたしとディオンが揃って断ろうとしても、ユーディニア様は聞かなかった。
「私はすでにお二人の貴重な時間を奪っておりますから、これ以上お手間をとらせることは致しませんわ。私と周りの者ですべて対応しますから、どうぞ残りの日はごゆっくりなさってください」
そう言って席を立つ。
「それから……カルロのことも助けて下さって本当にありがとうございました」
「閣下……」
「これにて失礼致します。お見送りは結構ですわ」
ユーディニア様はまた頭を深々と下げ、早足で部屋を出て行ってしまった。残されたわたしとディオンは、戸惑いながら顔を見合わせるばかりだ。
「お礼って一体、何をなさるおつもりなのかしら……?」
「どうだろうな……全く予想がつかない」
大きな事件があったにもかかわらず、屋敷から見える公国の景色はいつも通りだった。お世話をしてくれる蒼水晶邸の人たちにも昨夜の出来事は伝わっているはずだ。しかし彼らはお疲れが残っていませんかとわたしたちを気遣ってくれ、動揺した様子はまったく見せない。
出かけるのは後回しにしてディオンと一緒にゆっくり過ごしていると、パウエルさんがやって来た。
「ディオン様、セシーリャ様、お二人にお会いしたいと訪ねて来られた方を応接間にお待たせしております」
誰かしら。まさかカルロではないだろうし、ニコラかエリッサが様子を見に来てくれた?
それにしては、パウエルさんの表情が少し固いような気がする。珍しく緊張しているような……。
「どなたがいらしたのでしょうか?」
「実は――」
その名前を聞いたわたしとディオンは、揃って部屋を飛び出した。
***
「ユーディニア様……!」
応接間に通されていたユーディニア様は、わたしたちの姿を見るやいなやすっくと立ちあがった。
いつもの色鮮やかなドレスに比べれば質素ともいえるような灰色のワンピース姿で、髪も下の方でひとまとめにしているだけだ。ユーディニア様のことを何も知らない人が今の彼女を見ても、どこにでもいる普通の少女としか思わないだろう。
「閣下、どうぞおかけになったままでいて下さい」
ディオンが促しても彼女は立ったままだったが、このままだとわたしとディオンも座らないだろうと判断したのか、再び浅く椅子に腰を下ろした。
一体どうしたのだろう。とりあえず彼女の向かいにディオンと並んで座った。パウエルさんが人数分のお茶を持ってきて、恭しくお辞儀をしてすぐに出て行った。
「突然の訪問をどうかお許しくださいませ」
「構いません……ですが閣下、なぜこちらに? お一人で来られたと伺っています」
ディオンに問われ、ユーディニア様は再び弾かれたかのように立ち上がった。
「本当に、申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げる彼女の姿に、わたしもディオンも驚いて言葉を失ってしまった。
「私は自分のことしか考えておりませんでした。身勝手極まりない理由でお二人の邪魔をして、失礼などという言葉では済まされないような行いをしてしまいました。昨夜の出来事も、すべて私の過ちが招いたことです。それにも巻き込んでしまい、何とお詫びすれば良いか……」
ユーディニア様がわたしたちを真っすぐ見つめる。昨日のことがあって、彼女の中で何かが変わったのだろうか。
「謝って済むこととは思っておりません。私はどんな罰も受けるつもりでこちらに参りました。どうぞ、何なりと仰ってくださいませ。すべての罪を帳消しにできるとは考えておりませんが、私にできることを尽くして償わせて頂きます」
そう語る声は、心なしか震えているような気がした。彼女にとっては鎧ともいえるドレスを纏わず、従者も連れずにわたしたちのもとを訪れて……たとえ罵詈雑言を浴びせられても、殴られたとしても、黙ってそれを受け入れるつもりなのだろう。昨晩、とても怖い思いをしたはずなのに。
「あの……ユーディニア様、とにかくおかけになって下さい、お願いです」
わたしが言うと、ユーディニア様はおずおずと椅子に座った。しかし、わたしたちからは視線を逸らそうとしない。
「もういいんです。ご自分のされた行いが悪いことだと分かっていらっしゃるのでしたら、わたしはもうユーディニア様を責めません」
「ですが、私のせいで昨夜はセシーリャ様を危険な目に」
「わたしは危険な目になんて遭っていません。昨日も言いましたけれど、わたしはとっても強いので魔物なんて平気です。それに、謀反の件はユーディニア様の責任とは思っていませんし……」
そう伝えても、ユーディニア様は納得できないようだった……なかなかに頑固な方だわ。
「……分かりました。でしたら、わたしと一つだけ約束をして頂けますか?」
ユーディニア様が軽く身を乗り出す。
「ええ。どんなことでも」
「これからも、公国を治める立場としてユーディニア様にできるすべてを尽くしてください」
予想外のことだったのかユーディニア様は返事をせず、きょとんとした顔でわたしの顔を見ている。
「わたしはこの国が好きです。景色はどこを切り取っても綺麗で、食べ物は何でも美味しくて、舞台に立つ方は生き生きしていて、お店の方もお世話をしてくださる方も皆さんとても親切で……それはユーディニア様がお母様の意志を継いで、人の幸せを一番に考えて頑張ってきた結果だと思います」
「セシーリャ様……」
「わたしは貴族ではないので政について詳しくはありませんから、具体的にどうするべきとは申し上げられないのですが……何もかも独りで成し遂げようとお考えになる必要はないと思います。ユーディニア様のことを信じて、力になりたいと思う人はたくさんいるはずですよ」
ニコラやエリッサ、それにカルロ――皆、ユーディニア様のことを認めている。ふとしたきっかけで暴走してしまっただけで、彼女はわたしよりもずっとしっかりしている方だ。
ユーディニア様は力強く頷いた。
「承知致しましたわ。この公国に住む民、そしてここを訪れてくださる方々のため、私はこの身を捧げます」
ユーディニア様の瞳には、ありありと決意の光が宿っていた。これ以上、わたしは彼女に何も望まない。過去のことを蒸し返す必要ももうない。後は――
「……わたしは納得したけれど、ディオンからは何かある?」
ユーディニア様に振り回されたのはどちらかというとディオンの方なので、彼から何か言いたいことがあるのなら我慢はして欲しくない。ディオンが無茶苦茶なことをするはずはないし。
「そうだな……では閣下、私とも一つだけ約束をして頂きたい」
「ええ、もちろんですわ」
「公国の人々の幸福のためだけに生きるのではなく、あなた自身もきちんと幸せをつかんでください」
ユーディニア様が再び、驚いたような表情を浮かべる。
「幸せにたどり着く道は、すべての人間の前に用意されていると私は考えております。それは誰かのものを奪わずとも得られるあなただけの幸せ、自ら道を閉ざさない限り必ず手にすることができるものです」
ユーディニア様に向けて、ディオンは優しく言葉を紡ぐ。
「閣下にならば、それができると信じております」
「っ……!」
ユーディニア様の顔が一瞬だけくしゃっとなり、顔を伏せて手の甲で目元を拭う。顔を上げたとき、彼女は再び凛とした貴族へと戻っていた。
「お約束致します。ディオン様」
さて、これでわだかまりも無くなりすっきり……と思ったのだけれど、そうはいかなかった。
「あれほど卑怯な行いをしたにも関わらずお許し頂き、ありがとうございます」
ですが、とユーディニア様が続ける。
「これではどうしても私の気が済みませんわ。お二人には、公国を救って頂いたお礼もしなければなりません」
「救うだなんて、わたしたち、そんなに大層なことは何もしていません。お礼なんて……」
「どうぞ私どものことはお気になさらず、閣下の成すべき他のことを優先ください。昨夜のこともあるでしょうから」
わたしとディオンが揃って断ろうとしても、ユーディニア様は聞かなかった。
「私はすでにお二人の貴重な時間を奪っておりますから、これ以上お手間をとらせることは致しませんわ。私と周りの者ですべて対応しますから、どうぞ残りの日はごゆっくりなさってください」
そう言って席を立つ。
「それから……カルロのことも助けて下さって本当にありがとうございました」
「閣下……」
「これにて失礼致します。お見送りは結構ですわ」
ユーディニア様はまた頭を深々と下げ、早足で部屋を出て行ってしまった。残されたわたしとディオンは、戸惑いながら顔を見合わせるばかりだ。
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「どうだろうな……全く予想がつかない」
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