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3話 カーネリアス公国
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船着き場のある町まで馬車で半日、そこから船で二日。わたしは船に乗ること自体が初めてで酔ってしまうのではないかと不安だったけれど、終始波が穏やかだったのと、できるだけ遠くを見るようにというディオンの助言があったおかげで快適に過ごすことができた。
もうすぐ着きますよ、と船乗りさんから声をかけられ、わたしはディオンと一緒に甲板に出た。
太陽が燦々と輝いていて、気温もそれなりに高い。朝のうちに着替えておいて正解だった。青いリボン飾りがついたつばの広い帽子と、袖のない膝丈のワンピースに、クリーム色の薄手のショール。いかにもこれから遊びます、という格好だ。
普段はきっちり着こんでいることが多いディオンも、今日は肘丈の簡素な白いシャツとベージュのスラックスという涼し気な出で立ちをしている。
船のへりまで近づいて風を受けながら少し身を乗り出し、進行方向へ顔を向ける。わたしの目に、二日ぶりに陸地が映った。
カーネリアス公国――海の上に浮かぶ島には、この世で娯楽と言われる物のほぼ全てがあるらしい。賑やかな都市と豊かで美しい自然が共存している、楽園と呼ぶにふさわしい場所だ。
観光業が公国の収入源であり、あらゆる国の人々が束の間の休暇を楽しむ場としてここを訪れる。見合った金額さえ払えるなら貴族でも平民でも滞在はできるが、優先的に案内されるのはやはり貴族からだ。
今回訪れることができたのはかなり幸運である。悔いのないように存分に楽しまなくちゃ。
港の停泊所に並んでいるのはどれも立派な帆船で、他に訪れている人たちの身分を表している。見える建物はどれも真っ白な外壁に、赤、黄色、青、ピンクと色とりどりの屋根をしており、その向こうには尖塔が見える。おそらく公国の君主が住まうところだ。
わたしたちが乗る船の碇が下ろされ、タラップの用意がされた。ディオンに手を引かれ、遂にお待ちかねのカーネリアス公国へ一歩踏み出す。
すぐに、一人の男性がわたしたちの方へ真っすぐやって来た。年は三十代前半くらい、黒髪を後ろに撫でつけて、ぱりっとしたスーツで身をかためている……暑くないのかしら。
「フロレンシア王国よりお越しのエインゼール様ご夫妻ですね」
男性がにこやかに言い、礼をした。
「パウエル・ファデナと申します。お二方のご滞在中、身の周りのお世話をさせて頂きます。よろしくお願い致します」
いかにもお仕事ができますというような、真面目な雰囲気の人だ。
「ディオン・エインゼールだ。短い間だが、こちらこそよろしく頼む」
「セシーリャ・エインゼールです。お世話になります」
「早速ではありますが、ご滞在先のお屋敷まで馬車にてご案内致しますのでこちらへどうぞ。お荷物は別の者がお運び致します」
パウエルさんに導かれて港を通り抜けると、一台の馬車が用意されていた。大きくはないけれど、白い車体の扉や窓の周りに、色とりどりの塗料で綺麗な花の絵が描かれていて可愛らしい。御者の席に座っていた人がパウエルさんと代わり、わたしたちのために馬車の扉を開けてくれた。
扉が閉められて間もなく馬車が動き出した。お店や食事をするところが並ぶ大通りを抜けていく。服飾のお店、お花屋さん、お菓子屋さん……貴族が主な客層だからなのか、陳列窓の向こうには豪華なドレスや飾りがたくさんついた帽子が目立つ。煉瓦の道は綺麗に整えられていて、塵ひとつ見当たらない。
わたしたちと同じように旅を楽しみに来たのだろう腕を組んで歩く夫婦や、従者らしき人に荷物をたくさん持たせて跳ねるようにあちこちのお店を覗くご令嬢の姿もある。皆、そこまで気取った格好はしていない。
別の馬車が前からやって来た。屋根のない観光用のものだ。上品な身なりの夫婦と小さな子供が二人乗っている。すれ違いざまに子供たちが手を振ってきたので、ディオンと一緒にそれに応えた。
フロレンシア王国の王都にも負けない華やかな景色だった。
「すごく綺麗なところ……」
「噂に違わぬ場所だな。君主がやり手なのだろう」
大通りを抜けると、花と緑でいっぱいの街道に出た。わたしたちの家と同じくらいか、一回りほど小さい家がちらほら見える。
馬車は並木道を通り、なだらかな坂を上っていく。やがて一軒の大きな屋敷が見えてきた。空色の屋根と白い壁の組み合わせが上品だ。馬車はその前で止まった。扉が開き、パウエルさんが顔を見せる。
「お疲れ様です。到着致しましたよ」
「え、まさか……ここが?」
「はい、今回ご滞在頂きます『蒼水晶邸』です」
促されるまま馬車を降り、目の前に広がる光景にぽかんとした。
高台の上に建つその屋敷は、少なくともわたしたちの家の三倍はある。正面の扉までの道は白い石甃になっていて、その両脇にはたくさんの花が植えられた花壇。屋敷の周りは青々とした芝生で囲まれている。ピンクや白の花を咲かせる薔薇のツルが絡みついた金属製のアーチが、わたしたちを見下ろしていた。
「フロレンシア王国の国王様より予約を承り、ご用意させて頂きました」
ちょっとすごすぎないかしら……。
見事なまでに線対称な屋敷。どの窓もぴかぴかに磨き上げられている。部屋は一体いくつあるのだろう。お世話をしてくれる方々も出入りするとはいえ、わたしとディオン二人だけでは持て余しそうだ。
「なんというか……本当に畏れ多いわね……」
「だが有難い。存分に羽根を伸ばせそうだ」
パウエルさんの後に続くディオンの、更に三歩後ろをわたしがついて行く。
驚きはそこでは終わらなかった。玄関の扉が開かれ、わたしたちを出迎えてくれたのは、少なくとも二十人はいる使用人の方々。全員がわたしたちのために動いてくれるのだ。
仰々しく挨拶をする彼らに対し、ディオンは少しも気後れする様子を見せなかった。事情はかなり複雑だけれど彼も貴族の家で育った人だから、こういった光景には慣れているのかもしれない。
屋敷の中も壮観だった。天井からはシャンデリアが吊り下げられている。石を加工して作られたつやつやの床、壁には豪華な金の額縁に入った、海の絵がかけられている。
パウエルさんが簡単にだが屋敷内のお部屋について説明してくれた。しかし一回ではなかなか覚えられそうになく、うっかりすると屋敷の中で迷子になってしまいかねない。極力、ディオンと一緒に行動するのが賢明かもしれない。
「良ければご昼食のご用意を致しますが、いかがなさいますか?」
「セシーリャ、今からでいいか?」
未だに戸惑いが抜けないわたしにディオンが問いかける。わたしはこくこくと頷いた。
「では、食堂までご案内致します」
***
ゆるっと人物紹介④ パウエル・ファデナ
カーネリアス公国、蒼水晶邸専属の使用人頭。修行期間も含めこの道二十年のできる男。
蒼水晶邸はバルザード侯爵家も滞在したことがあり、その時まだ小さかったランドルフの遊び相手になってあげたことがあるのだとか。
もうすぐ着きますよ、と船乗りさんから声をかけられ、わたしはディオンと一緒に甲板に出た。
太陽が燦々と輝いていて、気温もそれなりに高い。朝のうちに着替えておいて正解だった。青いリボン飾りがついたつばの広い帽子と、袖のない膝丈のワンピースに、クリーム色の薄手のショール。いかにもこれから遊びます、という格好だ。
普段はきっちり着こんでいることが多いディオンも、今日は肘丈の簡素な白いシャツとベージュのスラックスという涼し気な出で立ちをしている。
船のへりまで近づいて風を受けながら少し身を乗り出し、進行方向へ顔を向ける。わたしの目に、二日ぶりに陸地が映った。
カーネリアス公国――海の上に浮かぶ島には、この世で娯楽と言われる物のほぼ全てがあるらしい。賑やかな都市と豊かで美しい自然が共存している、楽園と呼ぶにふさわしい場所だ。
観光業が公国の収入源であり、あらゆる国の人々が束の間の休暇を楽しむ場としてここを訪れる。見合った金額さえ払えるなら貴族でも平民でも滞在はできるが、優先的に案内されるのはやはり貴族からだ。
今回訪れることができたのはかなり幸運である。悔いのないように存分に楽しまなくちゃ。
港の停泊所に並んでいるのはどれも立派な帆船で、他に訪れている人たちの身分を表している。見える建物はどれも真っ白な外壁に、赤、黄色、青、ピンクと色とりどりの屋根をしており、その向こうには尖塔が見える。おそらく公国の君主が住まうところだ。
わたしたちが乗る船の碇が下ろされ、タラップの用意がされた。ディオンに手を引かれ、遂にお待ちかねのカーネリアス公国へ一歩踏み出す。
すぐに、一人の男性がわたしたちの方へ真っすぐやって来た。年は三十代前半くらい、黒髪を後ろに撫でつけて、ぱりっとしたスーツで身をかためている……暑くないのかしら。
「フロレンシア王国よりお越しのエインゼール様ご夫妻ですね」
男性がにこやかに言い、礼をした。
「パウエル・ファデナと申します。お二方のご滞在中、身の周りのお世話をさせて頂きます。よろしくお願い致します」
いかにもお仕事ができますというような、真面目な雰囲気の人だ。
「ディオン・エインゼールだ。短い間だが、こちらこそよろしく頼む」
「セシーリャ・エインゼールです。お世話になります」
「早速ではありますが、ご滞在先のお屋敷まで馬車にてご案内致しますのでこちらへどうぞ。お荷物は別の者がお運び致します」
パウエルさんに導かれて港を通り抜けると、一台の馬車が用意されていた。大きくはないけれど、白い車体の扉や窓の周りに、色とりどりの塗料で綺麗な花の絵が描かれていて可愛らしい。御者の席に座っていた人がパウエルさんと代わり、わたしたちのために馬車の扉を開けてくれた。
扉が閉められて間もなく馬車が動き出した。お店や食事をするところが並ぶ大通りを抜けていく。服飾のお店、お花屋さん、お菓子屋さん……貴族が主な客層だからなのか、陳列窓の向こうには豪華なドレスや飾りがたくさんついた帽子が目立つ。煉瓦の道は綺麗に整えられていて、塵ひとつ見当たらない。
わたしたちと同じように旅を楽しみに来たのだろう腕を組んで歩く夫婦や、従者らしき人に荷物をたくさん持たせて跳ねるようにあちこちのお店を覗くご令嬢の姿もある。皆、そこまで気取った格好はしていない。
別の馬車が前からやって来た。屋根のない観光用のものだ。上品な身なりの夫婦と小さな子供が二人乗っている。すれ違いざまに子供たちが手を振ってきたので、ディオンと一緒にそれに応えた。
フロレンシア王国の王都にも負けない華やかな景色だった。
「すごく綺麗なところ……」
「噂に違わぬ場所だな。君主がやり手なのだろう」
大通りを抜けると、花と緑でいっぱいの街道に出た。わたしたちの家と同じくらいか、一回りほど小さい家がちらほら見える。
馬車は並木道を通り、なだらかな坂を上っていく。やがて一軒の大きな屋敷が見えてきた。空色の屋根と白い壁の組み合わせが上品だ。馬車はその前で止まった。扉が開き、パウエルさんが顔を見せる。
「お疲れ様です。到着致しましたよ」
「え、まさか……ここが?」
「はい、今回ご滞在頂きます『蒼水晶邸』です」
促されるまま馬車を降り、目の前に広がる光景にぽかんとした。
高台の上に建つその屋敷は、少なくともわたしたちの家の三倍はある。正面の扉までの道は白い石甃になっていて、その両脇にはたくさんの花が植えられた花壇。屋敷の周りは青々とした芝生で囲まれている。ピンクや白の花を咲かせる薔薇のツルが絡みついた金属製のアーチが、わたしたちを見下ろしていた。
「フロレンシア王国の国王様より予約を承り、ご用意させて頂きました」
ちょっとすごすぎないかしら……。
見事なまでに線対称な屋敷。どの窓もぴかぴかに磨き上げられている。部屋は一体いくつあるのだろう。お世話をしてくれる方々も出入りするとはいえ、わたしとディオン二人だけでは持て余しそうだ。
「なんというか……本当に畏れ多いわね……」
「だが有難い。存分に羽根を伸ばせそうだ」
パウエルさんの後に続くディオンの、更に三歩後ろをわたしがついて行く。
驚きはそこでは終わらなかった。玄関の扉が開かれ、わたしたちを出迎えてくれたのは、少なくとも二十人はいる使用人の方々。全員がわたしたちのために動いてくれるのだ。
仰々しく挨拶をする彼らに対し、ディオンは少しも気後れする様子を見せなかった。事情はかなり複雑だけれど彼も貴族の家で育った人だから、こういった光景には慣れているのかもしれない。
屋敷の中も壮観だった。天井からはシャンデリアが吊り下げられている。石を加工して作られたつやつやの床、壁には豪華な金の額縁に入った、海の絵がかけられている。
パウエルさんが簡単にだが屋敷内のお部屋について説明してくれた。しかし一回ではなかなか覚えられそうになく、うっかりすると屋敷の中で迷子になってしまいかねない。極力、ディオンと一緒に行動するのが賢明かもしれない。
「良ければご昼食のご用意を致しますが、いかがなさいますか?」
「セシーリャ、今からでいいか?」
未だに戸惑いが抜けないわたしにディオンが問いかける。わたしはこくこくと頷いた。
「では、食堂までご案内致します」
***
ゆるっと人物紹介④ パウエル・ファデナ
カーネリアス公国、蒼水晶邸専属の使用人頭。修行期間も含めこの道二十年のできる男。
蒼水晶邸はバルザード侯爵家も滞在したことがあり、その時まだ小さかったランドルフの遊び相手になってあげたことがあるのだとか。
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