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喧嘩を試みるお話
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※本編27話より後のお話です。
***
ある日の午後。エリーズはヴィオルと共に、束の間の安らぎのひと時を過ごしていた。ヴィオルの私室にある長椅子へ二人で腰かけ、温かい茶と甘い菓子を楽しむ。ヴィオルは上機嫌でエリーズの肩を抱き、銀色の巻き毛を優しく撫でていた。
このまま優しい睦み合いを続けていても良かったのだが、エリーズには一つ、ヴィオルとこの機会にやっておきたいことがあった。
「ねえ、ヴィオル?」
「ん? どうしたの?」
返事をしながらも、彼はうっとりと目を細めてエリーズに触れることをやめない。
「わたしたち、喧嘩をするべきではないかしら」
「うん……んん!?」
ヴィオルはぴたりと手を止めて、エリーズの顔をまじまじと見た。心地いい夢から無理やり起こされた時のような当惑した表情を浮かべている。
「……今、喧嘩って言った?」
「ええ。そう言ったの」
戸惑いから一転、今度はヴィオルの顔に焦りが広がっていく。
「僕が君に何かひどいことをした?」
「いいえ違うの。何もしていないわ」
ことの起こりは一週間ほど前だ。エリーズが王都近郊に住む貴族令嬢たちを招いて茶会を開いたところ、訪れた令嬢のひとりが浮かない様子だった。不思議に思いエリーズがよく話を聞いてみたところ、彼女は先日、婚約者と些細なきっかけで言い合いを始め、それが大きな喧嘩に発展してしまい未だに仲直りをできていないのだと語った。
辛そうな姿に心を痛めたエリーズはその令嬢を励まし、もう一度しっかり話し合ってわだかまりを無くすよう促した。そしてつい昨日、彼女から無事に婚約者と仲直りできたこと、前よりもっと親密になれたことの報告とエリーズへの礼が丁寧にしたためられた手紙が届けられた。
それを読んだエリーズは胸を撫でおろすと同時に、ふとヴィオルと喧嘩をしたことが一度もないのに気が付いた。今は亡きエリーズの両親も夫婦仲はとても良く、言い合いすらしていた記憶がエリーズにはない。そのため喧嘩というのはエリーズにとっては避けるべきものでしかなかったのだが、より相手と仲を深めようと思うならそのような衝突も必要なのではないかという考えに至った。
成り行きを知ったヴィオルはなるほどと頷きながらも、完全には納得しきれていない様子だった。
「もちろん言いたいことは分かるし、君のお願いならなんだって聞いてあげたいけれど……でもわざわざ喧嘩をする理由がないからな」
「きっと何かあるはずよ。ほら、例えばわたしは重いし……」
「重い? 君は羽根みたいに軽いよ。どれだけ長い時間抱っこしても全然苦しくならない」
「今は体重の話ではなくて……わたし、ついついヴィオルにたくさん甘えてしまうでしょう? それがあなたにとって負担になっていないかしらって思うの」
まさか、とヴィオルはそれを食い気味に否定した。
「僕は君の夫なんだよ? 僕に甘えないで一体誰に甘えるっていうの。僕以外にそんなことしてるなんて聞いたら、嫉妬でどうにかなりそうなんだけれど」
「も、もちろんヴィオルにしかしていないけれど……わたし、王妃としてまだまだ足りないところもあるでしょう?」
「とんでもない。君の頑張りはぜんぶ実を結んでいるよ。世界中に自慢できる立派な僕の妃だ」
夫の真摯な言葉に頬を熱くしながらも、エリーズは必死で喧嘩のきっかけを探そうと試みた。
「嬉しいけれど……でも完璧な人なんてこの世界にはいないもの」
「そうだね。僕もそう思っていたよ……でもそれは君に会うまでの話だ。君は頭のてっぺんからつま先まで、もちろん中身もすべてが完璧だよ」
冗談めかした様子ではなく真顔でヴィオルは言った。
「そ、それは言い過ぎだわ」
「言い過ぎなんかじゃないよ。むしろエリーズの素晴らしさを言い表すのには足りないくらいだ。どう表現したらいいのか……僕の頭では思いつくことができないのが悔しい」
「ねえ、だから大げさよ……」
「君は自分がどんなに魅力的か分かっていないんだ。毎日が大変でもずっと笑顔で、誰にでも優しくできる人間なんてそうそういない。わがままの一つも言わないで僕を手伝おうと頑張ってくれる上に、僕が甘えても面倒なくらい拗ねても許してくれるし、夜だってどんなにしつこくしても激しくしても受け入れてくれる! エリーズの何もかもが僕に都合が良すぎて怖くなるくらいだ!」
「……それを言ったら、ヴィオルの方こそ完璧だわ!」
いてもたってもいられず、エリーズも言い返した。
「何でもできて、いつも自分のことは後回しで一日じゅう働いて、それでも疲れた顔なんて全然見せないで、わたしといる時には一番にわたしのことを考えてくれて……すごく優しい目でわたしのことを見てくれるし、わたしのして欲しいことを全部してくれるのよ? ヴィオルより素敵な人なんて、どこを探しても見つからないわ!」
「確かに困ることならあるよ? 政務の間に君のことが頭から離れないでジギスから変な目で見られたりとかね! でもそれは僕が君のことをどうしようもなく好きだからで君のせいじゃない」
「わたしだってヴィオルがそばにいない時、たまにものすごく寂しくなってしまうことがあるわ! それだってわたしがあなたのことを大好き過ぎるのがいけないのよ!」
お互いに退くことなく、額がくっ付きそうなほどの距離でぎりぎりと睨み合う。しばしの間の後、ヴィオルがふっと小さく息をついた。
「……エリーズ、これは多分、喧嘩とは言わないんじゃないかな」
多少喧嘩腰ではあったものの、内容はすべて互いの好きなところを並べ立てたものだ。他人からすれば単なる惚気ととらえられてしまうだろう。
「……ええ。わたしもそう思うわ」
気の抜けた二人は同時に笑い声を漏らした。ひとしきり笑った後、ヴィオルはエリーズを抱き寄せて頭を撫でた。
「エリーズ、夫婦や恋人のかたちも色々だ。喧嘩が駄目とは言わないし何か嫌なことがあれば我慢しないで言って欲しいけれど、無理する必要なんて全然ないよ。僕たちのやり方でもっと仲良くなればいい」
「そうね。変なことを言ってごめんなさい、ヴィオル」
「謝らなくていいよ。君の気持ちが聞けて嬉しかった」
ヴィオルがくれる口づけをエリーズはうっとりと受け入れ、彼の胸に顔を寄せた。ヴィオルがとろけるような笑顔で、一層強くエリーズを抱きしめる。
「さてと、ジギスに連れ戻されるまで存分に可愛い君を堪能させてもらおうかな」
「ふふ。嬉しい。たくさんぎゅってして?」
そうして時間の許す限り、二人は甘い世界に浸り続けた。
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ある日の午後。エリーズはヴィオルと共に、束の間の安らぎのひと時を過ごしていた。ヴィオルの私室にある長椅子へ二人で腰かけ、温かい茶と甘い菓子を楽しむ。ヴィオルは上機嫌でエリーズの肩を抱き、銀色の巻き毛を優しく撫でていた。
このまま優しい睦み合いを続けていても良かったのだが、エリーズには一つ、ヴィオルとこの機会にやっておきたいことがあった。
「ねえ、ヴィオル?」
「ん? どうしたの?」
返事をしながらも、彼はうっとりと目を細めてエリーズに触れることをやめない。
「わたしたち、喧嘩をするべきではないかしら」
「うん……んん!?」
ヴィオルはぴたりと手を止めて、エリーズの顔をまじまじと見た。心地いい夢から無理やり起こされた時のような当惑した表情を浮かべている。
「……今、喧嘩って言った?」
「ええ。そう言ったの」
戸惑いから一転、今度はヴィオルの顔に焦りが広がっていく。
「僕が君に何かひどいことをした?」
「いいえ違うの。何もしていないわ」
ことの起こりは一週間ほど前だ。エリーズが王都近郊に住む貴族令嬢たちを招いて茶会を開いたところ、訪れた令嬢のひとりが浮かない様子だった。不思議に思いエリーズがよく話を聞いてみたところ、彼女は先日、婚約者と些細なきっかけで言い合いを始め、それが大きな喧嘩に発展してしまい未だに仲直りをできていないのだと語った。
辛そうな姿に心を痛めたエリーズはその令嬢を励まし、もう一度しっかり話し合ってわだかまりを無くすよう促した。そしてつい昨日、彼女から無事に婚約者と仲直りできたこと、前よりもっと親密になれたことの報告とエリーズへの礼が丁寧にしたためられた手紙が届けられた。
それを読んだエリーズは胸を撫でおろすと同時に、ふとヴィオルと喧嘩をしたことが一度もないのに気が付いた。今は亡きエリーズの両親も夫婦仲はとても良く、言い合いすらしていた記憶がエリーズにはない。そのため喧嘩というのはエリーズにとっては避けるべきものでしかなかったのだが、より相手と仲を深めようと思うならそのような衝突も必要なのではないかという考えに至った。
成り行きを知ったヴィオルはなるほどと頷きながらも、完全には納得しきれていない様子だった。
「もちろん言いたいことは分かるし、君のお願いならなんだって聞いてあげたいけれど……でもわざわざ喧嘩をする理由がないからな」
「きっと何かあるはずよ。ほら、例えばわたしは重いし……」
「重い? 君は羽根みたいに軽いよ。どれだけ長い時間抱っこしても全然苦しくならない」
「今は体重の話ではなくて……わたし、ついついヴィオルにたくさん甘えてしまうでしょう? それがあなたにとって負担になっていないかしらって思うの」
まさか、とヴィオルはそれを食い気味に否定した。
「僕は君の夫なんだよ? 僕に甘えないで一体誰に甘えるっていうの。僕以外にそんなことしてるなんて聞いたら、嫉妬でどうにかなりそうなんだけれど」
「も、もちろんヴィオルにしかしていないけれど……わたし、王妃としてまだまだ足りないところもあるでしょう?」
「とんでもない。君の頑張りはぜんぶ実を結んでいるよ。世界中に自慢できる立派な僕の妃だ」
夫の真摯な言葉に頬を熱くしながらも、エリーズは必死で喧嘩のきっかけを探そうと試みた。
「嬉しいけれど……でも完璧な人なんてこの世界にはいないもの」
「そうだね。僕もそう思っていたよ……でもそれは君に会うまでの話だ。君は頭のてっぺんからつま先まで、もちろん中身もすべてが完璧だよ」
冗談めかした様子ではなく真顔でヴィオルは言った。
「そ、それは言い過ぎだわ」
「言い過ぎなんかじゃないよ。むしろエリーズの素晴らしさを言い表すのには足りないくらいだ。どう表現したらいいのか……僕の頭では思いつくことができないのが悔しい」
「ねえ、だから大げさよ……」
「君は自分がどんなに魅力的か分かっていないんだ。毎日が大変でもずっと笑顔で、誰にでも優しくできる人間なんてそうそういない。わがままの一つも言わないで僕を手伝おうと頑張ってくれる上に、僕が甘えても面倒なくらい拗ねても許してくれるし、夜だってどんなにしつこくしても激しくしても受け入れてくれる! エリーズの何もかもが僕に都合が良すぎて怖くなるくらいだ!」
「……それを言ったら、ヴィオルの方こそ完璧だわ!」
いてもたってもいられず、エリーズも言い返した。
「何でもできて、いつも自分のことは後回しで一日じゅう働いて、それでも疲れた顔なんて全然見せないで、わたしといる時には一番にわたしのことを考えてくれて……すごく優しい目でわたしのことを見てくれるし、わたしのして欲しいことを全部してくれるのよ? ヴィオルより素敵な人なんて、どこを探しても見つからないわ!」
「確かに困ることならあるよ? 政務の間に君のことが頭から離れないでジギスから変な目で見られたりとかね! でもそれは僕が君のことをどうしようもなく好きだからで君のせいじゃない」
「わたしだってヴィオルがそばにいない時、たまにものすごく寂しくなってしまうことがあるわ! それだってわたしがあなたのことを大好き過ぎるのがいけないのよ!」
お互いに退くことなく、額がくっ付きそうなほどの距離でぎりぎりと睨み合う。しばしの間の後、ヴィオルがふっと小さく息をついた。
「……エリーズ、これは多分、喧嘩とは言わないんじゃないかな」
多少喧嘩腰ではあったものの、内容はすべて互いの好きなところを並べ立てたものだ。他人からすれば単なる惚気ととらえられてしまうだろう。
「……ええ。わたしもそう思うわ」
気の抜けた二人は同時に笑い声を漏らした。ひとしきり笑った後、ヴィオルはエリーズを抱き寄せて頭を撫でた。
「エリーズ、夫婦や恋人のかたちも色々だ。喧嘩が駄目とは言わないし何か嫌なことがあれば我慢しないで言って欲しいけれど、無理する必要なんて全然ないよ。僕たちのやり方でもっと仲良くなればいい」
「そうね。変なことを言ってごめんなさい、ヴィオル」
「謝らなくていいよ。君の気持ちが聞けて嬉しかった」
ヴィオルがくれる口づけをエリーズはうっとりと受け入れ、彼の胸に顔を寄せた。ヴィオルがとろけるような笑顔で、一層強くエリーズを抱きしめる。
「さてと、ジギスに連れ戻されるまで存分に可愛い君を堪能させてもらおうかな」
「ふふ。嬉しい。たくさんぎゅってして?」
そうして時間の許す限り、二人は甘い世界に浸り続けた。
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