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encounter
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「ねぇ、ルキ私あなたを心から愛してるの。だから、私と一緒にパリへ行きましょう」
デスクの上に座っている赤い口紅に黒髪の巨乳の女。いかにも女を強調する胸がはだけたドレスを着ている。割りと男は落ちやすいのではないだろうか。
「へえ、ありがとう。生憎僕は兄弟が多いのは大嫌いでね。軽く遊ぶのを許してくれるなら観光がてら行こうかな」
彼は着てたコートを脱ぎ、女に羽織らせる。そして、早急に部屋から出ていく。
「全く釣れないんだから」
と、その女は彼から貰ったコートを握りしめ大切に慈しむように匂いを嗅ぐ。
「はぁ、やっぱり彼の匂いは最高ね。興奮しちゃうわ。今日はダメでも明日は必ず夜を共に過したい」
女は彼のコートを握りしめたままガラスをすり抜けてそのまま空中をヒールを鳴らしながら歩いてく。
ルキは、ここの魔法学校で成績優秀生として在籍している。パッチリ二重に筋の通った鼻。美しいブロンドの髪の毛。
「あの女やっぱり…」
ルキは早急に自分が使っているムスクの効果を調べに書庫へ急ぐ。
「やあ、おはよう。ルキくん君は今日もお勉強かね?たまには羽目を外すのもいいぞ。私は、ヘルシーのコーヒーがとても好きなんだ」
へぇ、相変わらずヘルシーとは遠い体型だと思うけどな。
「そうなんですか、あそこはよく綺麗な女が出入りしてますよね。これ、借りたいんですけど」
「うんうん、…え?」
ドサドサっと、置かれた本はヴァンパイアについての本と他種族を惹き付ける香水、そして嫌いな女を近寄らせなくする魔法
「ルキ君、…何かあったのかね?」
何も無かったらこんな所には来ない。
「少しね、お願いしますよ」
「ああ、今日も一日頑張っておいで」
と、奥から本で人間の形を型どった魔法道具が歩いてくる。
「ここにサインを」
何重にも重なった本の1番上の本が開き、右の手の部分に当たる本も開く。そこには、ボールペンがしまう箱の形になっており、そこからペンを取り、頭ににサインをする。
「ありがとうございます、美味しくいただきます」
もぐもぐとサインを食べて、睫毛が1本生える。
「これ、完成する予定は?」
ふと横目に聞く。
「今のところ未定だね、きちんと本を返却してくれてたらこの子はわたしが思い描いた美女として生まれてくれるんだけどね。出来てるのは、瞳と耳だけ。あ、昨日髪の毛が2本」
「応援してますよ、じゃ」
ルキは早急に部屋へ戻るためにガラスをすり抜けて空中を歩いていく。
「ヴァンパイアは、この香水に過剰に反応する。理由としては、血を吸う時の独特な高揚感が起こる時と同じくらい脳を刺激されるから」
「当たりか」
自分の部屋に戻り、電話を掛ける。
「もしもし、今回の課題は俺が勝ちだ」
「何だと、やっぱりそっちのムスクだったのか」
これでやっと寝れる。彼は、電話を切り靴とをループタイを取りベッドに横になる。
「やっと寝れる」
横になり、ものの数分で睡魔が襲ってくる。1時間頃眠った後だろうか。何かを書く音がする。
「解除」
そう唱えた瞬間、壁に何かが引きずられへばり尽かされる。
半ば面倒くさく、そちらの方を振り向きたくなかった。が、早めに終わらせるのが勝ちだと言うのは彼は知っていた。
「わざわざ戻ってきてくれて助かったよ、探しに行く手間が省けてよかった」
振り向くと、そこには唇の端に真新しい血の痕跡が残ってるさっきの女とは違う女が縛り付けられこちらをじろりと眺めていた。赤とピンクが混じった瞳にミルクティー色の髪。
「……」
「何か話してよ、ここ僕の部屋なんだよね」
机に戻されてるコートには先程と同じムスクの匂いはしない。
「口が痛いの」
と、舌で舐めながら眉をへの字に曲げる女。
ルキは彼女の顔のギリギリまで近寄り、顎を持つとそのまま口付けた。
「…痛いのは治まった?痛み止めだよ」
女が話せなくなるように魔法を掛ける為に口付けた。が、唇を離すと何故か自分の唇から血が流れた。
「っ…」
指で拭うと唇に牙の後がくっきり入っている。
何故だ、一瞬だったはず。
「……」
ペロリと舌ではみ出た血を舐めとる目の前の女。ざまあみろと話せない事を悟ったのか、唇を動かして挑発してくる。
「僕の血は美味かったか?この不法侵入者」
踵を返し、ふと横を見ると机にハートの紙がコートの真上に置いてある。何故さっき気づかなかったのだろう。
「ありがとう、ルキ。今度は逃がさないわ」
だから、あの女の唇に血がついてたのか。そこに捕まってる女が書いたのは間違いないはずだが、一応確認のためにメモから血を吸い取り持ち主のところに戻る魔法を掛ける。すると、案の定ガラスをすり抜け文字はそのまま飛び出して先程の女の居場所へ戻るために羅列されたまま戻っていく。他種族が触れると血が変わるのだ。元々この捕まってる女が書いたものだが、ルキが触れたことによってこの言葉を吐いた持ち主に行くようになっている。
「…仕方ない、行くか」
先程のコートを身につけるのは癪に障るので茶色のトレンチコートを羽織りそのままガラスをすり抜けて出ていく。
デスクの上に座っている赤い口紅に黒髪の巨乳の女。いかにも女を強調する胸がはだけたドレスを着ている。割りと男は落ちやすいのではないだろうか。
「へえ、ありがとう。生憎僕は兄弟が多いのは大嫌いでね。軽く遊ぶのを許してくれるなら観光がてら行こうかな」
彼は着てたコートを脱ぎ、女に羽織らせる。そして、早急に部屋から出ていく。
「全く釣れないんだから」
と、その女は彼から貰ったコートを握りしめ大切に慈しむように匂いを嗅ぐ。
「はぁ、やっぱり彼の匂いは最高ね。興奮しちゃうわ。今日はダメでも明日は必ず夜を共に過したい」
女は彼のコートを握りしめたままガラスをすり抜けてそのまま空中をヒールを鳴らしながら歩いてく。
ルキは、ここの魔法学校で成績優秀生として在籍している。パッチリ二重に筋の通った鼻。美しいブロンドの髪の毛。
「あの女やっぱり…」
ルキは早急に自分が使っているムスクの効果を調べに書庫へ急ぐ。
「やあ、おはよう。ルキくん君は今日もお勉強かね?たまには羽目を外すのもいいぞ。私は、ヘルシーのコーヒーがとても好きなんだ」
へぇ、相変わらずヘルシーとは遠い体型だと思うけどな。
「そうなんですか、あそこはよく綺麗な女が出入りしてますよね。これ、借りたいんですけど」
「うんうん、…え?」
ドサドサっと、置かれた本はヴァンパイアについての本と他種族を惹き付ける香水、そして嫌いな女を近寄らせなくする魔法
「ルキ君、…何かあったのかね?」
何も無かったらこんな所には来ない。
「少しね、お願いしますよ」
「ああ、今日も一日頑張っておいで」
と、奥から本で人間の形を型どった魔法道具が歩いてくる。
「ここにサインを」
何重にも重なった本の1番上の本が開き、右の手の部分に当たる本も開く。そこには、ボールペンがしまう箱の形になっており、そこからペンを取り、頭ににサインをする。
「ありがとうございます、美味しくいただきます」
もぐもぐとサインを食べて、睫毛が1本生える。
「これ、完成する予定は?」
ふと横目に聞く。
「今のところ未定だね、きちんと本を返却してくれてたらこの子はわたしが思い描いた美女として生まれてくれるんだけどね。出来てるのは、瞳と耳だけ。あ、昨日髪の毛が2本」
「応援してますよ、じゃ」
ルキは早急に部屋へ戻るためにガラスをすり抜けて空中を歩いていく。
「ヴァンパイアは、この香水に過剰に反応する。理由としては、血を吸う時の独特な高揚感が起こる時と同じくらい脳を刺激されるから」
「当たりか」
自分の部屋に戻り、電話を掛ける。
「もしもし、今回の課題は俺が勝ちだ」
「何だと、やっぱりそっちのムスクだったのか」
これでやっと寝れる。彼は、電話を切り靴とをループタイを取りベッドに横になる。
「やっと寝れる」
横になり、ものの数分で睡魔が襲ってくる。1時間頃眠った後だろうか。何かを書く音がする。
「解除」
そう唱えた瞬間、壁に何かが引きずられへばり尽かされる。
半ば面倒くさく、そちらの方を振り向きたくなかった。が、早めに終わらせるのが勝ちだと言うのは彼は知っていた。
「わざわざ戻ってきてくれて助かったよ、探しに行く手間が省けてよかった」
振り向くと、そこには唇の端に真新しい血の痕跡が残ってるさっきの女とは違う女が縛り付けられこちらをじろりと眺めていた。赤とピンクが混じった瞳にミルクティー色の髪。
「……」
「何か話してよ、ここ僕の部屋なんだよね」
机に戻されてるコートには先程と同じムスクの匂いはしない。
「口が痛いの」
と、舌で舐めながら眉をへの字に曲げる女。
ルキは彼女の顔のギリギリまで近寄り、顎を持つとそのまま口付けた。
「…痛いのは治まった?痛み止めだよ」
女が話せなくなるように魔法を掛ける為に口付けた。が、唇を離すと何故か自分の唇から血が流れた。
「っ…」
指で拭うと唇に牙の後がくっきり入っている。
何故だ、一瞬だったはず。
「……」
ペロリと舌ではみ出た血を舐めとる目の前の女。ざまあみろと話せない事を悟ったのか、唇を動かして挑発してくる。
「僕の血は美味かったか?この不法侵入者」
踵を返し、ふと横を見ると机にハートの紙がコートの真上に置いてある。何故さっき気づかなかったのだろう。
「ありがとう、ルキ。今度は逃がさないわ」
だから、あの女の唇に血がついてたのか。そこに捕まってる女が書いたのは間違いないはずだが、一応確認のためにメモから血を吸い取り持ち主のところに戻る魔法を掛ける。すると、案の定ガラスをすり抜け文字はそのまま飛び出して先程の女の居場所へ戻るために羅列されたまま戻っていく。他種族が触れると血が変わるのだ。元々この捕まってる女が書いたものだが、ルキが触れたことによってこの言葉を吐いた持ち主に行くようになっている。
「…仕方ない、行くか」
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