トリップ先の私は既に他の人と結婚していた件

アールグレイ

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懐かしい旧友

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それからまた時をかけ、出来た装置はあいつが最終段階を担うということもあり冗談みたいな計画が実行となってしまった。

「まあ良いだろ、俺らも歳食ったしこれで好きなことできるんだからさ」

「やっと解放された」

後は装置を上手く接続し、実行するだけだ。


「なあ」

「どうした」

「いつ戻る?」

「ははっ、そうだな。戻れるかも分からないな」

「何でだよ、ちゃんと帰ってこいよ」

「お前が無理難題な装置を作るからだろ」

「無理じゃないだろ、お前のルックスと医者ということを言えば飛びつくさ」

「単純なのな、まあ良い。行ってくる」


半ば諦めつつ、それを行った。
戻れるかより救えるかが重要だ。

目が覚めると、見覚えのある景色。

「ここは…」
起き上がると机の上には並べてある医学書に、数三の教科書。

カレンダーの月日も明らかに学生時代に戻っていた。本当に戻れたんだ。感動半分、疑い半分だった。

クーラーが効いている部屋にはベッドと勉強机そして本棚が置いてありクローゼットの前には制服が掛けてあった。


「遥」

懐かしい声に肩をびくつかせ、なんて答えていたのか思い出そうとしていた時。


「おはよ、遥‪‪♡」

「はよ」

「やだっ、遥くんがおはようって言ってくれた~!」

なんてふざけている男。

「聞いてくれ」
「何だよ」

「今度の夏祭り好きな子を誘おうか迷ってるんだ」
「誘ったら?」
こんなくだらないこと話してたっけと思いながらもこいつが生きているという世界線に戻れたことに安堵し、笑いが止まらない。

「なんや、笑うなんて失礼なやっちゃな」

そう言いつつも、クローゼットにある制服を取り渡してくれる。こうゆうやつだったわと懐かしくなりつつ、ありがとうと一言添えて着替え始めた。
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