トリップ先の私は既に他の人と結婚していた件

アールグレイ

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新たな展開

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「父さん」
「ああ、父さんは火葬場には入れなかったが明らかにおかしいな」

自分より経験を積んでいる父から言わせると明らかに違ったようだ。
好きな女性の写真を見て話す内容としてはとても良くなかった。

落下位置が明らかにおかしかった。

しかし、何故だ。ここに居る家族のものすべでどうしてこの違和感に気づかなかったのだろうか。

警察へ掛け合い、その後死後であるが事件となり裁判となったという。

被害者には、多額の保険金が掛けられており━━。
 

犯人は疑わしかった姉本人ではなく、姉に好意を寄せる男だったとのこと。

姉は両親に

「貴女のせいで死んだも同然だ」

と罵声を浴びせられていた。

俺は正直そんなことはどうでもよかった。そして、何よりその男に見覚えがあり、やりきれなかった。浮かばれないというのはこうゆうことなのだろうか。


市街地にある墓に墓参りに行き、花の水を変え新しい花を添え、線香に火をつけ立てた後手を合わせる。


「なあ、お前男の選び方悪すぎ。俺みたいにお金があってこうやって会いに来てくれるまめな男と結婚しろよ」


やりきれなかった、何で死なないといけなかったんだ。どうにか生き返らせる方法は無いのだろうか。そんなことをそれからずっと考えていた。


それから何十年と経ち、仕事の合間に研究を進めた。その時に一緒に立ち合い、補佐をしまた研究を進めてくれたのがあいつだった。

「条件はどうする」

「条件って」
 
「生き返る条件だよ」

「そんなの生き返ってくれたらそれだけで十分だろ」

「お前本当にそれでも男か、この歳までこじらせてんだぞ。いい加減素直に欲を出せ」

そんなことを言われたが、本当に現時点では生き返って欲しいというのが1番の欲だ。
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