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苛まれた心
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初めての感覚に戸惑いを覚えながらも柔らかく微笑みながらキスと愛撫をされる。
肌と肌が触れるのはとても気持ちが良かった。ああ、幸せだと心からそう思った。
ほど無くして気づいた時には朝を迎えており綺麗な黒髪の先輩が横に眠っていた。
ああ、私はこの人が好きなのだと改めて確信する。
「柔らかい…」
そう呟く。その手の先には楓先輩の綺麗な黒髪。
少し下腹部に痛みを感じこれが現実なのだと思い知らされる。
「先輩…」
私幸せ。本当に幸せです。心無しか涙が出る。声を漏らさぬよう無意識に力んだため体が震えてしまう。良かったのだろうか、幸せなのに。何かを失った気持ちがとても大きかった。何なんだこの喪失感はと半ばモヤモヤした気持ちを抱え、布団に身を包む。
少し怖かったのだ、いやとても怖かった。知らない世界で急にこんな事態になって半ばパニックになっていたことに今更気が付いた。何だかそれに付け込まれたようにも感じてきた最低な感情を推し殺そうとする。
帰ればよかったのだろうか、いやけど、どちらにしても同じようになったなら楓先輩が良かった。だから後悔は無いはず。そうに違いないないと思い込ませ泣き疲れた身に任せベッドに埋もれる。
「ん…」
気が付くと先輩が私の頬を撫でていた。
「先輩」
眠気眼で彼の様子を伺う。彼は少し心配そうに私を見つめ立ち上がり、お水を持ってきてくれた。
「沢山泣いたの?」
優しく頭を撫でられると乾いた涙のあとから新しいものが頬を伝う。
肌と肌が触れるのはとても気持ちが良かった。ああ、幸せだと心からそう思った。
ほど無くして気づいた時には朝を迎えており綺麗な黒髪の先輩が横に眠っていた。
ああ、私はこの人が好きなのだと改めて確信する。
「柔らかい…」
そう呟く。その手の先には楓先輩の綺麗な黒髪。
少し下腹部に痛みを感じこれが現実なのだと思い知らされる。
「先輩…」
私幸せ。本当に幸せです。心無しか涙が出る。声を漏らさぬよう無意識に力んだため体が震えてしまう。良かったのだろうか、幸せなのに。何かを失った気持ちがとても大きかった。何なんだこの喪失感はと半ばモヤモヤした気持ちを抱え、布団に身を包む。
少し怖かったのだ、いやとても怖かった。知らない世界で急にこんな事態になって半ばパニックになっていたことに今更気が付いた。何だかそれに付け込まれたようにも感じてきた最低な感情を推し殺そうとする。
帰ればよかったのだろうか、いやけど、どちらにしても同じようになったなら楓先輩が良かった。だから後悔は無いはず。そうに違いないないと思い込ませ泣き疲れた身に任せベッドに埋もれる。
「ん…」
気が付くと先輩が私の頬を撫でていた。
「先輩」
眠気眼で彼の様子を伺う。彼は少し心配そうに私を見つめ立ち上がり、お水を持ってきてくれた。
「沢山泣いたの?」
優しく頭を撫でられると乾いた涙のあとから新しいものが頬を伝う。
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