47 / 182
電話
しおりを挟む
そう言えばさっきの真さんにお礼を言えてない。いくら奇抜で個性の塊のような彼でも人間なのだ。片耳にスマホを当てたまま窓の外を探す。でももう大学内に入ってしまったかのか私には確認することが出来なかった。ここの学生であれば、真さんや楓先輩が何処で研究してて尚且つ、何処にたむろすることが多いかなどは近くの学部の人や、興味がある人達にとっては簡単にわかるだろう。だけど、私はあくまでここに来たのはつい先程でまだ把握するには早すぎた。
「もしもし」
電話越しに聞こえた声は、今朝私のことを送ってくれた張本人だった。
「はい」
失敗したと思った、鼻声で出てしまった。一度電話が切れてるなら、時間を開けてから掛けるべきだったのにそう心から思った。
「今日はご飯の材料を一緒に買いに行くって約束してたよね」
電話越しに聞こえるその声。
「うん、はい」
「だから早めに切り上げてくれないかな」
「分かった」
「ありがとう、さっき送った場所に迎えに行っても良い?」
「そことは違うところに居るよ」
「そうなんだ・・・何処なの?」
何処にいるんだろうと本当に疑問のようにはるくんはそう言った。
「大学の中に居る」
「そっか、懐かしいな」
「え?」
「みみと俺もそこに通ってたんだよ」
「楓くんは、まだ卒業後も研究室を使ってるみたいだね」
「そこに迎えに行くから、待ってて」
「もしもし」
電話越しに聞こえた声は、今朝私のことを送ってくれた張本人だった。
「はい」
失敗したと思った、鼻声で出てしまった。一度電話が切れてるなら、時間を開けてから掛けるべきだったのにそう心から思った。
「今日はご飯の材料を一緒に買いに行くって約束してたよね」
電話越しに聞こえるその声。
「うん、はい」
「だから早めに切り上げてくれないかな」
「分かった」
「ありがとう、さっき送った場所に迎えに行っても良い?」
「そことは違うところに居るよ」
「そうなんだ・・・何処なの?」
何処にいるんだろうと本当に疑問のようにはるくんはそう言った。
「大学の中に居る」
「そっか、懐かしいな」
「え?」
「みみと俺もそこに通ってたんだよ」
「楓くんは、まだ卒業後も研究室を使ってるみたいだね」
「そこに迎えに行くから、待ってて」
0
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説


夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

悪役令嬢カテリーナでございます。
くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ……
気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。
どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。
40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。
ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。
40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる