美男美女があふれるヨーロッパの街へ行ってきた。

３−３ヨーロッパとサトちゃん家

ヨーロッパ旅行に飽きる理由

はじめての海外旅行に浮かれる私の横で、引率してくれているサトちゃんが言いました。
「もうね、子供達は大聖堂とか宮殿に慣れて飽きてるの」
それもそのはず。
子供達が通うインターナショナルスクールの休みに合わせて、家族でヨーロッパを縦横無尽に旅行しているのです。

飽きる理由は、それだけではありません。

私はオタクなので、ひとつのものを見てもゲームや小説、漫画を思い出します。
うんちくが好きなので、ひとつのものを見てうんちく披露したり、興味を持って調べたりします。
オタクでもうんちく好きでもないと、確かに全部一緒に見えるのです。
日本でも、お城ばっかり巡ったり、お寺や神社をぐるぐる回ったら一緒に見えてくるに違いありません。
特に大聖堂と呼ばれる教会は同じような造りなので、この私でさえ一緒に見えてくるほどでした。

引率してくれるサトちゃんにも一緒に楽しんで欲しいと思い、再び訪れた場所でも楽しめるよう「うんちく」を絞り出すようにしていました。
そんな私を助けて活躍してくれたのは「地球の歩き方」です。
「地球の歩き方」は、ちょっと知っておきたい歴史や文化が散りばめられていました。
使い慣れなくてうまく情報を引き出せませんでしたが、それでもネットで出会えないような種類の情報が確認できて楽しかったです。

今まで、オタクでうんちく好きであることにメリットを感じたことがあまりなかったのですが、この旅行で価値観が変わりました。
ひとつのものを見て、たくさんの情報が引き出せて楽しめるのは贅沢なことだと知ったのです。
「国外に出て、日本の価値が見えてくる」というのはよく聞きますが、自分探しの旅でもないのに、「自分の価値が見えてくる」という体験ができてすごくうれしかったです。