美男美女があふれるヨーロッパの街へ行ってきた。

4 ベルギー

ベルギーの言語について

旅行前に不安だったこと。
それは、「言葉が通じるか」問題である。

人間、言葉が通じればなんとかなる。

ある文化学者は、
研究されていない、
言葉も分からない新しい文明に触れるとき
その文化にないものを持ち込んである言葉を引き出すそうだ。
「それは何？」という言葉である。
その文化学者は、エスキモーのコロニーへ行き、鉄の縫い針を掲げ、その言葉を引き出したのだ。
（うろ覚えうんちくのため、多少の間違いあり）

それぐらい言語というのは重要であり、言語さえ通じればたいていのトラブルは解決の糸口が見える。

それなのに、私は事前に嫌な報告を受けていた。

さとちゃんがラインで
「英語が通じない」と愚痴っていたのだ。

ヒヤリングが片言聞き取れるほどしかない英語力の私は恐怖に陥った。
少しでもイレギュラーが起きたら終わる…
英語が通じないなら、誰にも頼れない。

しばらく悩んでいたとき、電気屋で「ポケトーク」なるものを見つけた。
明石家さんまが宣伝する翻訳機である。
買うには高かったが、調べるとレンタルがあった。

半月レンタルの予約をして少し早めに取り寄せた翻訳機を使ってみた。
ドイツ語でも、オランダ語でもどんと来いである。
英語が通じないなら、翻訳機に向かってしゃべってもらえばいいのだ。

そして、渡航し、無事さとちゃんに出会って早々に訳機を掲げた。
私のドヤ顔にさとちゃん夫婦は苦笑いして目線を合わせない。
「スマホでいいじゃん」
と言うのである。

さらに「英語が通じない」のではなく、
「英会話力が足りなくて私の英語が通じない」
というのがラインの真相だった。
さとちゃんは、私の言い分を聞いて、「ごめん。ごめん」と
笑いながら言うので拗ねそうになったのはここだけの話である。

結論
ベルギーは、公用語ではないものの、英語がほぼ通じます。
ベルギーで使われているのはオランダ語に近いフラマン語で
翻訳機には登録されていませんでした。