45 / 55
第二章 牡丹ろうどう編
十二話 熟して実が落ちるまで
しおりを挟む
最後に狐の伏見だけ残った。
伏見は時々漫画違法サイト、鬼畜村を監視するだけで、別段アクションは起こさなかった。
「放置しておいていいんですか? 」
武が質問する。
「今はまだ青い果実だ。熟して腐って落ちるのを待て」
伏見は冷静に言った。
「意味が分からないです」
「ならこのデータを見てごらん」
伏見我調査したデータを紙にプリントしたものを武に見せる。
そこには鬼畜村の勢力が拡大しすぎたせいで、
ほかの違法サイトが採算がとれず、次々とつぶれていく様子が手に取るように分かった。
「はあ、これで、違法サイトがつぶれていってるってのは分かりました。
でも、そのぶん鬼畜村が肥大化してるんだから意味がないじゃないですか」
「意味はあるよ」
冷静に伏見は言った。
伏見は冷静に鬼畜村周辺の情報を集めていった。
そして、鬼畜村運営者のツイッターを突き止めた。
伏見はツイッターのアカウントを作って運営者に質問をする。
「鬼畜村が出来た事により、多くの漫画家さんが廃業に追い込まれています。
その事についてどのようにお考えでしょうか」
あくまでも冷静に伏見は書いた。
「それは、その程度で廃業する漫画家が無能なんだよ。
むしろ、そんな誰にも見られないようなゴミみたいな漫画を
無料でも見せてあげているだけ、ボクは感謝してもらいたいな」
運営者の返事が返ってきた。
「ありがとうごあいました。勉強になりました」
そう書いて伏見はツイッターを閉じた。
「な、何やってるんですか、そんな事書いたら鬼畜村のヤツ、どんどん増長していくじゃないですか」
「いいんだよ、増長して、もっと水をやって肥料をやって増長の花を咲かせ実をたわわに
実らせよう」
そう言いながら伏見はうすら笑いを浮かべた。
この妖怪、何を考えているのか分からない。
武は背筋がゾクゾクっと寒くなった。
伏見は時々漫画違法サイト、鬼畜村を監視するだけで、別段アクションは起こさなかった。
「放置しておいていいんですか? 」
武が質問する。
「今はまだ青い果実だ。熟して腐って落ちるのを待て」
伏見は冷静に言った。
「意味が分からないです」
「ならこのデータを見てごらん」
伏見我調査したデータを紙にプリントしたものを武に見せる。
そこには鬼畜村の勢力が拡大しすぎたせいで、
ほかの違法サイトが採算がとれず、次々とつぶれていく様子が手に取るように分かった。
「はあ、これで、違法サイトがつぶれていってるってのは分かりました。
でも、そのぶん鬼畜村が肥大化してるんだから意味がないじゃないですか」
「意味はあるよ」
冷静に伏見は言った。
伏見は冷静に鬼畜村周辺の情報を集めていった。
そして、鬼畜村運営者のツイッターを突き止めた。
伏見はツイッターのアカウントを作って運営者に質問をする。
「鬼畜村が出来た事により、多くの漫画家さんが廃業に追い込まれています。
その事についてどのようにお考えでしょうか」
あくまでも冷静に伏見は書いた。
「それは、その程度で廃業する漫画家が無能なんだよ。
むしろ、そんな誰にも見られないようなゴミみたいな漫画を
無料でも見せてあげているだけ、ボクは感謝してもらいたいな」
運営者の返事が返ってきた。
「ありがとうごあいました。勉強になりました」
そう書いて伏見はツイッターを閉じた。
「な、何やってるんですか、そんな事書いたら鬼畜村のヤツ、どんどん増長していくじゃないですか」
「いいんだよ、増長して、もっと水をやって肥料をやって増長の花を咲かせ実をたわわに
実らせよう」
そう言いながら伏見はうすら笑いを浮かべた。
この妖怪、何を考えているのか分からない。
武は背筋がゾクゾクっと寒くなった。
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
無敵のイエスマン
春海
青春
主人公の赤崎智也は、イエスマンを貫いて人間関係を完璧に築き上げ、他生徒の誰からも敵視されることなく高校生活を送っていた。敵がいない、敵無し、つまり無敵のイエスマンだ。赤崎は小学生の頃に、いじめられていた初恋の女の子をかばったことで、代わりに自分がいじめられ、二度とあんな目に遭いたくないと思い、無敵のイエスマンという人格を作り上げた。しかし、赤崎は自分がかばった女の子と再会し、彼女は赤崎の人格を変えようとする。そして、赤崎と彼女の勝負が始まる。赤崎が無敵のイエスマンを続けられるか、彼女が無敵のイエスマンである赤崎を変えられるか。これは、無敵のイエスマンの悲哀と恋と救いの物語。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
忘れられない約束
雪苺
青春
ねぇ、あなたは覚えていますか?
あの日交わした約束を・・・。
表紙イラストはミカスケ様
http://misoko.net/
小説家になろう、エブリスタ、カクヨムにも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる