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晋編2 竹林七賢
七賢2 後世の評伝
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謝遏諸人共道竹林優劣,謝公云:「先輩初不臧貶七賢。」(品藻71)
時代が下り、東晋時代のこと。
謝玄というひとを始めとした、
謝氏の一族が
竹林七賢の優劣を語り合っていた。
(以下妄想)
「トップはやっぱり阮籍嵆康だよなー」
「いやいや王戎山濤もすごくね?
七賢でありながら
貴顕とか訳わかんねーし」
「政権におもねらなかった阮嵆、
政権で見事に振る舞った王山。
この四人に較べると、尚秀は
いかんせん中途半端だよなー」
「阮咸劉伶? だれ?」
(※個人の感想です)
それを聞きとがめたのが、謝玄の叔父。
謝安さまであった。
「お前たち。彼らの優劣を論じて
どうなるというのだ。
彼らの逸話は、
史料にもとづいないてしか
語ることができない。
ところが、今に伝わる
その史料というのは、
あくまで『氷山の一角』だ。
100%の真実を解明することは難しい。
研究すればするほど、
色々な可能性が見えてきて、
『こうだ』とは断言できなくなる。
彼らのことを伝聞でしか知らない以上、
いくら毀誉褒貶したところで
本当の彼らを評価したことにはならん。
先人たちは、それを知っていたから
軽々に彼らを評価しなかったのだぞ」
あっすいません。
○
なお劉孝標はその注で
「いや先人たち評価しまくってんじゃん」
と冷静にツッコんでます。
おまえさー! そうゆうさー!
もっとこうさー!
ワビサビってやつをさー!
ちなみに謝安さまのセリフの元ネタはこちらです。
「歴史に学ぶくらいならワンピースを」日本史学者・呉座勇一の警告
https://withnews.jp/article/f0180806000qq000000000000000W02k10101qq000017768A
この記事マジで秀逸だと思うけどタイトル付けた人のセンスは心底疑う。
時代が下り、東晋時代のこと。
謝玄というひとを始めとした、
謝氏の一族が
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(以下妄想)
「トップはやっぱり阮籍嵆康だよなー」
「いやいや王戎山濤もすごくね?
七賢でありながら
貴顕とか訳わかんねーし」
「政権におもねらなかった阮嵆、
政権で見事に振る舞った王山。
この四人に較べると、尚秀は
いかんせん中途半端だよなー」
「阮咸劉伶? だれ?」
(※個人の感想です)
それを聞きとがめたのが、謝玄の叔父。
謝安さまであった。
「お前たち。彼らの優劣を論じて
どうなるというのだ。
彼らの逸話は、
史料にもとづいないてしか
語ることができない。
ところが、今に伝わる
その史料というのは、
あくまで『氷山の一角』だ。
100%の真実を解明することは難しい。
研究すればするほど、
色々な可能性が見えてきて、
『こうだ』とは断言できなくなる。
彼らのことを伝聞でしか知らない以上、
いくら毀誉褒貶したところで
本当の彼らを評価したことにはならん。
先人たちは、それを知っていたから
軽々に彼らを評価しなかったのだぞ」
あっすいません。
○
なお劉孝標はその注で
「いや先人たち評価しまくってんじゃん」
と冷静にツッコんでます。
おまえさー! そうゆうさー!
もっとこうさー!
ワビサビってやつをさー!
ちなみに謝安さまのセリフの元ネタはこちらです。
「歴史に学ぶくらいならワンピースを」日本史学者・呉座勇一の警告
https://withnews.jp/article/f0180806000qq000000000000000W02k10101qq000017768A
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