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晋編1 司馬氏台頭
司馬師1 礼と法
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司馬景王東征、取上黨李喜、以為從事中郎。因問喜曰:「昔先公辟君不就、今孤召君、何以來?」喜對曰:「先公以禮見待、故得以禮進退;明公以法見繩、喜畏法而至耳!」(言語16)
司馬師さま、洛陽から見て東にある
上党の地に住まう賢人、李熹を招聘。
軍の幹部に任命した。
ところで李熹、
司馬懿からの招聘を断ったことがある。
なので司馬師としては嬉しかった反面、
ちょっと不思議にも思っていた。
なのでその辺を本人に尋ねた。
すると李熹はしれっと言う。
「あなた様のお父上は礼をもって
私を招聘なさいました。
そのため私も、礼に則って進退を
考えることが叶いました。
しかるに明公、あなた様は、
来ないとふんづかまえっぞ、
と仰った。
そりゃ出て来ますよ。怖いし」
○
李熹
いったん招聘を受けると、そっから抜群の内政手腕を振るった。最終的には「特進」という、文官としての肩書に更なる重みを乗せる名誉称号まで貰っている。時のナンバーワンである司馬師に対してすらこの勢いで放言しかねないくらいの剛直な人だったようだ。
司馬師さま、洛陽から見て東にある
上党の地に住まう賢人、李熹を招聘。
軍の幹部に任命した。
ところで李熹、
司馬懿からの招聘を断ったことがある。
なので司馬師としては嬉しかった反面、
ちょっと不思議にも思っていた。
なのでその辺を本人に尋ねた。
すると李熹はしれっと言う。
「あなた様のお父上は礼をもって
私を招聘なさいました。
そのため私も、礼に則って進退を
考えることが叶いました。
しかるに明公、あなた様は、
来ないとふんづかまえっぞ、
と仰った。
そりゃ出て来ますよ。怖いし」
○
李熹
いったん招聘を受けると、そっから抜群の内政手腕を振るった。最終的には「特進」という、文官としての肩書に更なる重みを乗せる名誉称号まで貰っている。時のナンバーワンである司馬師に対してすらこの勢いで放言しかねないくらいの剛直な人だったようだ。
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