裴松之先生の「罵詈雑言」劇場

ヘツポツ斎

文字の大きさ
上 下
28 / 78
罵詈雑言劇場 魏編

【巻二二 陳泰】徒長虛妄哉

しおりを挟む
「いたずらに冗漫にするのって
 もはや問題外じゃん!」


魏氏春秋曰:帝之崩也,太傅司馬孚、尚書右僕射陳泰枕帝尸於股,號哭盡哀。時大將軍入于禁中,泰見之悲慟,大將軍亦對之泣,謂曰:「玄伯,其如我何?」泰曰:「獨有斬賈充,少可以謝天下耳。」大將軍久之曰:「卿更思其他。」泰曰:「豈可使泰復發後言。」遂嘔血薨。 

臣松之案
檢盛言諸所改易,皆非別有異聞,率更自以意制,多不如舊。凡記言之體,當使若出其口。辭勝而違實,固君子所不取,

(漢籍電子文献資料庫三國志 641頁 ちくま3-485 罵詈雑言)


○解説
 三國志は曹髦そうぼう殺害事件を本伝であまり書いていません。そのため裴松之はいしょうし先生は、陳羣ちんぐんの息子にして司馬師しばしの参謀でもあった陳泰ちんたいの伝のうち曹髦殺害事件が起こった辺りに注を差し挟んでおられます。そのうちのひとつが孫盛そんせいによるもの。陛下が賈充かじゅうの手下に殺された! なんということ! と、司馬孚しばふと陳泰が号泣。それを見た司馬師もどうしようもなくなり号泣。そして司馬師が「わわわわしはどうすればよいのだろう」と陳泰に問うと陳泰は「いや賈充処刑して天下に謝罪なさいよ」と答えました。「わわわわしに賈充は必要じゃし他の方向で」と司馬師が返答したところ陳泰は「うっせーもうこれ以上俺に喋らせるな」と慟哭、間もなく血を吐いて死んだ、と書かれていました。
 あのねぇ、と裴松之先生がツッコみます。
 孫盛って他の所でもそうだけど、特に典拠とかもなく自分の腹づもりだけでもとの事績改変して、しかもそのすべてが改悪! 普通はあるがまま記載すべきでしょうよ、改悪するにしても短くするならまだしも、! とのこと。ほんと裴松之先生は孫盛さんだいしゅき☆
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

信忠 ~“奇妙”と呼ばれた男~

佐倉伸哉
歴史・時代
 その男は、幼名を“奇妙丸”という。人の名前につけるような単語ではないが、名付けた父親が父親だけに仕方がないと思われた。  父親の名前は、織田信長。その男の名は――織田信忠。  稀代の英邁を父に持ち、その父から『天下の儀も御与奪なさるべき旨』と認められた。しかし、彼は父と同じ日に命を落としてしまう。  明智勢が本能寺に殺到し、信忠は京から脱出する事も可能だった。それなのに、どうして彼はそれを選ばなかったのか? その決断の裏には、彼の辿って来た道が関係していた――。  ◇この作品は『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n9394ie/)』『カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16818093085367901420)』でも同時掲載しています◇

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...