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スミス男爵の奮闘④
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「一つ目は、国王陛下にお母君の罪を告白し、処罰を受けることです。わたくしだったら選びませんわね。だって馬鹿馬鹿しいもの、誰かのせいで罰を受けるなど御免ですわ」
道徳的に最も正しいであろう選択をアンゼリカはバッサリと切り捨てる。
男爵としては有難いことだが、そんなにあっさりと……と呆気にとられてしまった。
「二つ目は、お母君を説得し、もう二度と殿下を邸へと入れないこと。おそらくですが、これも難しいと思います。お話を聞く限りですと、お母君は殿下と同じくご自分の欲を第一と考える方なのではないかと」
その通りだ。あの母は止めろと言って大人しくそれに従うような性格ではない。
むしろ、逆上してこちらに危害を加えてくる可能性だってある。
「三つ目は、お母君から全てを奪い、此度の証拠と原因を消してしまうことですね。少々手間がかかりますし、何よりお母君を切り捨てることになりますけど、この選択肢ならば家と家族は守れますよ」
「家と家族は守れる……? それは……どういう方法なのでしょうか……?」
大切な家族を守れる方法があるのか、と男爵は三つ目の選択肢に飛びついた。
妻と子、そして父を守れるのであれば母を切り捨てることなど躊躇しない。
最初に家族を切り捨てたのは、母の方なのだから。
「この件について知る者は限られています。まず、当事者である王太子殿下とビット男爵令嬢、そして貴方のお母君ですね。それと目撃者である貴方とわたくしの手の者である殿下の従者。そしてその情報を知り得たわたくしと、貴方のお父君。共通するのは口封じが必要な人間が誰一人いないということですよ」
「え……口封じ、ですか……?」
「ええ、例えば使用人が目撃していたのなら、その者達に口封じを施さねばなりません。これは少々厄介ですので、今回その手間が無いのは幸いですね」
口封じって何をするんだろう……。
そこまで考えて男爵は怖くなった。始末するのだろうな、ということしか思いつかないから。
「なので、王命を破った禁断の逢瀬の現場となった邸を燃やしてしまいましょうか」
「ええっ!? 邸を燃やす? な、何故そんなことを……?」
どうしてここで邸を燃やすなんて発想になるのか。
訳が分からず驚愕する男爵にアンゼリカは涼しい顔で答えた。
「邸さえ無くなってしまえば、今後二人がそこで逢瀬をする心配は無くなりますし、二人がいた痕跡も消せます。そして手引きをしたお母君は何処か遠くにある修道院へと押し込めてしまえばよろしいわ。そうすればこの件はスミス家の手を離れます。あの二人のことだから懲りずにまた何処かで逢瀬を重ねるでしょうけど、それはもう貴方達には関係が無くなりますわ」
「それは……確かにそうですね。しかし、別に燃やさなくともいいのではないでしょうか? 取り壊すなり、売るなりすれば……」
一応小さいながらも先祖代々所有してきた歴史ある建物。それを燃やすというのは些か抵抗がある。だが、そんな男爵をアンゼリカは真顔で叱責する。
「男爵、それは甘くてよ。壊すにしても売るにしても、必ず第三者がそこに立ち入ることとなります。万が一にも邸の中で殿下やビット男爵令嬢の持ち物などが見つかってはそこからこの事が露見する可能性だってありますわ。今だって別邸の使用人がそういう痕跡を見つけているかもしれないのですよ?」
アンゼリカの指摘に男爵はビクッと体を震わせた。
その可能性は全く考えていなかった。もしかすると別邸にいる使用人は既に彼等の持ち物を見つけているかもしれない。
「まあ、そこはお帰りになったら確認をお願いします。場合によっては知ってしまった使用人をどうするか考えねばなりませんので。それで、どうします? 燃やしてしまえば証拠品となる彼等の持ち物があるという可能性すら消してしまえるのですよ?」
とんでもない決断を突きつけられ、緊張で顔が強張った。
本心で言えば数日ほど時間を貰ってから決断したい。だが、それは許されぬだろう。
「しかし……燃やすとなると、別邸にいる人間はどうすれば……」
「それは『別邸を売りに出す』とでも言って、そこにいる人間全てに出て行ってもらえばよろしいわ。使用人は本邸で雇うなり紹介状を出すなりご自由になさって結構よ。お父君に関してはどうとでも構いませんが、お母君は必ず修道院に押し込めるよう手配なさって。生家に帰すことはお勧めしないわ、またそこを逢引きの場として提供しかねないから」
「あれ? 売りに出してはいけないと仰いませんでしたか……?」
「ただの方便です。本当に売りに出す必要はなくってよ。邸から全員いなくなり次第火を放ちます。これはわたくしの方で手配しましょう。近隣に被害が及ばぬようにしますので」
「え!? 公女様が手配してくださるんですか?」
「ええ。提案した身として完全に貴方に丸投げする気はなくてよ。別に殿下なぞ王命違反でどうとでも処罰されてしまって構わないけど、それに無関係の人々を巻き込むのは戴けないわ」
「あ………………」
男爵はこの瞬間理解した。この少女は王太子のやらかしで自分達スミス家の人間が処罰を受けぬよう助けてくれるのだと。
見殺しにしようともこの少女には何の関係もないことだった。
それを、こうして危ない橋を渡ってでも助けようとしてくれる彼女の慈悲に涙が零れた。
「ありがとうございます、公女様……。このご恩は死ぬまで決して忘れたり致しません……」
父がどうしてこの少女に助けを求めろと言った意味がよく分かった。
彼女は助けを求めてきた者を必ず助けられるほどの偉大な器の持ち主だ。
まさに国の母となるに相応しい器。いや、それ以上に大きい。
「礼など必要なくてよ。言ったでしょう? お母君から楽しみ全てを奪ってしまえ、と。それに罪悪感を抱かぬようならやってしまえばよろしいわ」
「いえ、罪悪感など抱くはずもありません。私は母に人生で最も楽しみにしていた瞬間を奪われた身ですから。今度は……私が奪う番です」
思いつめた顔の男爵がそう告げると、アンゼリカはまるで天使のように慈しみに満ちた笑みを見せる。その笑顔に魅了され、先ほどまで思いつめていた男爵の顔は一瞬で呆けた顔に変わる。
(恐ろしい御方だ……。まだ十代そこそこの若い少女なのに、こんなにも人を従わせる風格を纏っているなんて……)
「では、男爵は三つ目を選ぶということでよろしいのね?」
天使のような外見をした覇王の如き少女に向かって男爵は跪いた。
「はい。公女様にはお手間を取らすことになり大変申し訳ありませんが……家族と家を守りたいのです」
この御方に任せれば全て上手くいく。
初対面にも関わらずそう思わせるほどの安心と信頼感。
(彼女は王妃というよりも……むしろ……)
女性の中で最高位の存在である王妃だが、それくらいでは足りない。
むしろ国の頂点に位置する王の座が相応しいと、男爵はこの時本気でそう思った。
道徳的に最も正しいであろう選択をアンゼリカはバッサリと切り捨てる。
男爵としては有難いことだが、そんなにあっさりと……と呆気にとられてしまった。
「二つ目は、お母君を説得し、もう二度と殿下を邸へと入れないこと。おそらくですが、これも難しいと思います。お話を聞く限りですと、お母君は殿下と同じくご自分の欲を第一と考える方なのではないかと」
その通りだ。あの母は止めろと言って大人しくそれに従うような性格ではない。
むしろ、逆上してこちらに危害を加えてくる可能性だってある。
「三つ目は、お母君から全てを奪い、此度の証拠と原因を消してしまうことですね。少々手間がかかりますし、何よりお母君を切り捨てることになりますけど、この選択肢ならば家と家族は守れますよ」
「家と家族は守れる……? それは……どういう方法なのでしょうか……?」
大切な家族を守れる方法があるのか、と男爵は三つ目の選択肢に飛びついた。
妻と子、そして父を守れるのであれば母を切り捨てることなど躊躇しない。
最初に家族を切り捨てたのは、母の方なのだから。
「この件について知る者は限られています。まず、当事者である王太子殿下とビット男爵令嬢、そして貴方のお母君ですね。それと目撃者である貴方とわたくしの手の者である殿下の従者。そしてその情報を知り得たわたくしと、貴方のお父君。共通するのは口封じが必要な人間が誰一人いないということですよ」
「え……口封じ、ですか……?」
「ええ、例えば使用人が目撃していたのなら、その者達に口封じを施さねばなりません。これは少々厄介ですので、今回その手間が無いのは幸いですね」
口封じって何をするんだろう……。
そこまで考えて男爵は怖くなった。始末するのだろうな、ということしか思いつかないから。
「なので、王命を破った禁断の逢瀬の現場となった邸を燃やしてしまいましょうか」
「ええっ!? 邸を燃やす? な、何故そんなことを……?」
どうしてここで邸を燃やすなんて発想になるのか。
訳が分からず驚愕する男爵にアンゼリカは涼しい顔で答えた。
「邸さえ無くなってしまえば、今後二人がそこで逢瀬をする心配は無くなりますし、二人がいた痕跡も消せます。そして手引きをしたお母君は何処か遠くにある修道院へと押し込めてしまえばよろしいわ。そうすればこの件はスミス家の手を離れます。あの二人のことだから懲りずにまた何処かで逢瀬を重ねるでしょうけど、それはもう貴方達には関係が無くなりますわ」
「それは……確かにそうですね。しかし、別に燃やさなくともいいのではないでしょうか? 取り壊すなり、売るなりすれば……」
一応小さいながらも先祖代々所有してきた歴史ある建物。それを燃やすというのは些か抵抗がある。だが、そんな男爵をアンゼリカは真顔で叱責する。
「男爵、それは甘くてよ。壊すにしても売るにしても、必ず第三者がそこに立ち入ることとなります。万が一にも邸の中で殿下やビット男爵令嬢の持ち物などが見つかってはそこからこの事が露見する可能性だってありますわ。今だって別邸の使用人がそういう痕跡を見つけているかもしれないのですよ?」
アンゼリカの指摘に男爵はビクッと体を震わせた。
その可能性は全く考えていなかった。もしかすると別邸にいる使用人は既に彼等の持ち物を見つけているかもしれない。
「まあ、そこはお帰りになったら確認をお願いします。場合によっては知ってしまった使用人をどうするか考えねばなりませんので。それで、どうします? 燃やしてしまえば証拠品となる彼等の持ち物があるという可能性すら消してしまえるのですよ?」
とんでもない決断を突きつけられ、緊張で顔が強張った。
本心で言えば数日ほど時間を貰ってから決断したい。だが、それは許されぬだろう。
「しかし……燃やすとなると、別邸にいる人間はどうすれば……」
「それは『別邸を売りに出す』とでも言って、そこにいる人間全てに出て行ってもらえばよろしいわ。使用人は本邸で雇うなり紹介状を出すなりご自由になさって結構よ。お父君に関してはどうとでも構いませんが、お母君は必ず修道院に押し込めるよう手配なさって。生家に帰すことはお勧めしないわ、またそこを逢引きの場として提供しかねないから」
「あれ? 売りに出してはいけないと仰いませんでしたか……?」
「ただの方便です。本当に売りに出す必要はなくってよ。邸から全員いなくなり次第火を放ちます。これはわたくしの方で手配しましょう。近隣に被害が及ばぬようにしますので」
「え!? 公女様が手配してくださるんですか?」
「ええ。提案した身として完全に貴方に丸投げする気はなくてよ。別に殿下なぞ王命違反でどうとでも処罰されてしまって構わないけど、それに無関係の人々を巻き込むのは戴けないわ」
「あ………………」
男爵はこの瞬間理解した。この少女は王太子のやらかしで自分達スミス家の人間が処罰を受けぬよう助けてくれるのだと。
見殺しにしようともこの少女には何の関係もないことだった。
それを、こうして危ない橋を渡ってでも助けようとしてくれる彼女の慈悲に涙が零れた。
「ありがとうございます、公女様……。このご恩は死ぬまで決して忘れたり致しません……」
父がどうしてこの少女に助けを求めろと言った意味がよく分かった。
彼女は助けを求めてきた者を必ず助けられるほどの偉大な器の持ち主だ。
まさに国の母となるに相応しい器。いや、それ以上に大きい。
「礼など必要なくてよ。言ったでしょう? お母君から楽しみ全てを奪ってしまえ、と。それに罪悪感を抱かぬようならやってしまえばよろしいわ」
「いえ、罪悪感など抱くはずもありません。私は母に人生で最も楽しみにしていた瞬間を奪われた身ですから。今度は……私が奪う番です」
思いつめた顔の男爵がそう告げると、アンゼリカはまるで天使のように慈しみに満ちた笑みを見せる。その笑顔に魅了され、先ほどまで思いつめていた男爵の顔は一瞬で呆けた顔に変わる。
(恐ろしい御方だ……。まだ十代そこそこの若い少女なのに、こんなにも人を従わせる風格を纏っているなんて……)
「では、男爵は三つ目を選ぶということでよろしいのね?」
天使のような外見をした覇王の如き少女に向かって男爵は跪いた。
「はい。公女様にはお手間を取らすことになり大変申し訳ありませんが……家族と家を守りたいのです」
この御方に任せれば全て上手くいく。
初対面にも関わらずそう思わせるほどの安心と信頼感。
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