僕たちはまだ人間のまま 2

ヒャク

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第39話「深夜の1人保健体育」

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そこからアナルプラグの半分程までの挿入は、実に簡単なものだった。

「んぁあぁっ??」

にゅぽんっ、にゅぷんっ、と次々と球体を飲み込む鷹夜の後ろの穴。
途中たまに息を詰まらせながらも、感じた事のない異物感に身体を震わせて悦ぶ。

(何これ、何これッヤバッ)

ダメだ、保たない。
気がつくと上に向かってへこへこと腰を振りながら、まだ3個までしか入っていない球体のプラグを出し入れし始めていた。

「ハアッ、はあっ、んうっ」

けれどもう少し奥まで、あと何個かの球を入れないと良いところまで届かない。

(あと、2つくらい)

更に力を入れて、くぷんっと4つ目の球を穴に飲み込ませた。

「ッ!!」

流石に少し苦しい。
そしてこの球体の出し入れが何だかトイレに入っているときのようで、感覚的に少し不安になる。
だがあくまでもプラグが出たり入ったりしているだけで、バスタオルは垂れたローションで汚れている程度だ。

「っん、くっ、!」

一度入れたものを、ぷんっ、と外に出す。

「ひんっ、!」

この感覚がたまらない。
そして何より4つ目の球を飲み込ませると中々の圧迫感が奥まで届くのだ。

(すごい、クる)

芽依の指以外では感じた事がない太さを味わいながら、その異物が肉の壁をこじ開けてくる卑猥な感触を楽しんでしまっている。
クセになりそうでダメだ。

(うわ、うわうわうわ、無理、なに、本当に変態じゃん俺。芽依がいないのにこんなことして)

それでももう始まってしまった手の動きや腰のピストンは止まない。
馬鹿みたいに1人でベッドを軋ませながら、天井に向かって勃ち上がった自分の性器を見つめてはあはあと息を漏らしている。

「ンッンッンッ、あっ、ンッ!」

ああ、ダメだ。
段々と射精感が強くなってくる。
どんな体勢でも身体のどこかが痛んで、下手に攣りそうだ。
そのうち力が尽きて、どふんっとベッドに仰向けに崩れ落ち、右手でプラグを抜き差ししながら、左手で自身の性器を扱き始めた。

「ぁ、くそ、きもちぃ、ンッ、はあっ、んっ」

ヌブッヌブッと後ろの穴からすごい音が聞こえる。
部屋の中はシンとしていて、ただそのプラグの抜き差しの音と鷹夜の荒い呼吸音のみが響いている。
パカッと脚を開いたまま、何とか手を伸ばして脚の間から後ろの穴に入っているプラグを操り身を捩りながら性器を扱く鷹夜の様は、芽依が見れば卒倒するか、また鼻血を噴射しそうな程に刺激的だった。

「アッアッ」

窓の外、遠くでサイレンの音がしていた。
鷹夜の耳には届いていないが、段々こちらに近づいて来ている。
時刻は午前2時を過ぎる少し前だった。

(何してんだろ、俺)

いくら白い天井を見上げて冷静になろうとしても、快感に負けて手を止める事ができない。
下肢を痺れさせる甘ったるい電流は、腰の奥の重だるい疼きから生まれてくる。

「ぁ、ぁあんっ、んっ」

ダメだ、もう、イく、、。
避け切れない快感の波が熱になって後ろの穴の中と性器を熱くさせた。

「あぁあッ、や、やだ、あッ、~~ッ!!」

血が出るくらいに強く、ギリッ、と下唇の裏を噛んだ。
力が入り過ぎた身体が痙攣しながらギュッと固まり、動かなくなると、ビュルッと勢い良く性器から精液を飛ばす。

「ッ、ん、くっ、、はあっ、ウッ、はあっ、!」

自分の腹の上にぱたぱたと白濁した粘着質な液体が落ちてきて、目の前がチカチカして天井がよく見えなかった。
強すぎる絶頂はしばらく続いて、それが終わるまで意識が飛ばない程度にまたプラグを動かす。
快感に貪欲になり、他の事が考えられなくなっていた。

「ぁ、はあっはあっ、ハアッ」

全身に汗をかきながら、鷹夜は後ろの穴にプラグを入れたまま力が抜けてベッドに転がってしまった。
見上げた天井は白いまんまで、腹の上の液体は少し暖かい。
大きく膨らんでは勢い良く萎んでいく彼の胸から、ぽた、と一滴、汗が流れ落ちていった。

(、、、、、、俺、何してんだ???)

賢者タイムの訪れと共に、悲しくも我に返ってしまった。

「マジでねえわ、、三十路が。1人で。尻の穴の開発。ホントねえわ」

でももうやってしまった。
後悔と満足感で頭の中をぐちゃぐちゃにしながら、鷹夜は段々と息を落ち着かせて、そろそろ寝よう、と身体を起こす。
片付けをしなければと思いつつ、後ろの穴の違和感に手を伸ばした。

(あ。入れたままだった)

そこにはまだアナルプラグがはまったままなのだ。
既に先程の高揚感等が落ち着いているせいか、後ろの穴はギュッと閉じてしまっていて、プラグを見事に締め付けている。

「え、、え?取れる?え?」

急いでグッと、外へ引っ張った。
踏ん張ったせいかベッドがギッと低い音を立てて、鷹夜は少し焦った様子で何度かプラグの輪っかを持って引っ張る。

「え」

しかし、一向に出てこない。
4つ目の、鷹夜からすると割と大きめな球が出てこない。

「いや嘘だろ!?」

馬鹿過ぎる状況に一気に熱が引いていき、賢者タイムも吹っ飛んでいった。
いつも通りネガティブ思考な彼はプラグがこのまま抜けなければ明日の仕事に行けず、また上野に嫌味を言われて、電話で説教される想像までしてしまった。
そして最悪この事態がバレて会社をクビになるところまで妄想すると、吐きそうになりながら力一杯にプラグを引く。

(絶対に嫌だ!!!こんなことで説教されたくない!!!絶対に嫌だ!!!)

グンッ、グンッと引くのだが、まだまだプラグは抜けない。
仕方なく残っているローションを全て出して尻に塗り付け、滑りを良くしてから最後にもう一度、思いっきり引き抜きにかかった。

「ンッく、うっ、、抜け、ろッ、、わあッ!?」

フッと全身の力を抜いた瞬間にボンッ、と勢い良くプラグが飛び出し、鷹夜はそのままベッドの上に尻餅をついた。

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