上 下
413 / 427
◆番外編◆ それぞれの未来へ

#8

しおりを挟む
私のおねだりを聞いた要さんの腰の動きが一瞬止まり、

「そんな可愛いおねだりされたらヤバいっ」

なにやら苦し気な表情をした要さんがやっぱり苦し気な低い声音を響かせた刹那、もう堪らないとばかりに荒々しく口づけてきた。

乗り気じゃなかったクセに、妙な気持ちになっておねだりなんかしちゃった所為か、要さんはどうやらずいぶんと興奮してしまっているらしい。

要さんは、息をするのも惜しむかのように、私の唇の僅かな隙間から熱い舌を強引にねじ込むようにして割り入れてきた。

貪るようにして咥内を蠢く要さんの舌に私の舌が絡めとられ、ちゅうっと吸われたりしているうち、頭がぼうっとしてきて。

徐々にくたりと力の抜けていく私の身体を後ろから優しく包み込むようにして抱きとめてくれている要さんの熱い舌に、ねっとりと厭らしく口蓋を撫で上げられ。

同時に止まってた腰まで揺らされてしまい、あまりの気持ち良さに、ガクッと身体が僅かに傾いてしまったお陰で、要さんの唇と私の唇とが離れ離れになってしまった。

そこですかさず、やっぱり余裕なさげな苦し気な表情の要さんに、

「キスだけでそんなに感じて、そんな色っぽい表情をされたら、もう、このまま美菜のナカに挿入したくなるだろう?」

息の上がった色っぽい声音でそんなことを言われてカァッと全身が熱せられ、続け様に、

「わ、悪い。もう限界だ……はぁ……はぁ」

さっきよりも余裕なさ気に切羽詰まった声音でそう放ってきた要さん。

そうかと思えば、再び私の胸の膨らみを後ろから回された要さんの手によって、今度は下から持ち上げるようにしてそれぞれを包み込まれてしまっていて。

荒い吐息を繰り返しつつ、両手では胸を揉みしだかれ、最後の力を振り絞るようにして一心不乱に腰を前後に激しく打ちつけ始めた要さん。

時折、要さんの熱くなった唇と舌とで荒い吐息を漏らしながら耳をしゃぶられ、耳まで犯されながら、溢れかえった蜜でグチョグチョになってしまっている蕾や泥濘を熱くて硬い立派な昂ぶりで擦られてしまっては、甘すぎる快感の波を抗うことなんてできなくなってしまい。

同じようにラストを迎えたらしい要さんの呻くような声を聞きながら達してしまった私は、気づいた時には、要さんの腕の中で崩れこんでしまっていた。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ヤノユズ

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:365

クゥクーの娘

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:63pt お気に入り:468

婚約破棄の条件は王子付きの騎士で側から離してもらえません

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:1,315

綺麗な先生は好きですか?

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:241

王宮侍女は穴に落ちる

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:302

【完結】働きすぎ騎士団長は逃亡令嬢を救って甘やかしたい

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:1,039

あなたの事は記憶に御座いません

恋愛 / 完結 24h.ポイント:15,948pt お気に入り:3,993

こじらせΩのいきつく先は…………

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:28

30年待たされた異世界転移

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:391pt お気に入り:516

処理中です...