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◆番外編◆ なにより愛しいもの~side要~
#23
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もうゴール目前、ラストスパート、というこれまた絶妙なタイミングで、どういう訳か、美菜の手の動きがピタリと止まってしまった。
そればかりか、俺のことを煽るだけ煽ってこんなにもよがらせておいて、なんと俺のアレからあっさりと手を離してしまった美菜。
……一体どうしたんだろう、と美菜の様子を窺い見れば……。
腕枕している俺の胸に両腕を回してくると、今度はむぎゅーてな感じで俺にくっついてきた。
そんな美菜の表情は、これ以上にないってくらい嬉しそうに微笑んでいる。
それがまた、とてつもなく可愛いもんだから、俺は、ずっと眺めて居たいなんて思ってしまうくらいだ。
……けれど、今の俺にはそんな悠長なことをやってるような余裕はこれっぽっちもない。
無自覚どころか、こんな意識のない状況下でまでも、俺のことを振り回してくれる誰かさんのお陰で、寸前になって"待て"を喰らってしまった俺の可愛そうなアレは、まだかまだかと"その時"を待ちわびていて。
もはやギンギンに張りつけてしまっている所為で、痛いぐらいだ。
――速くなんとかしてやらないと。
そうは思うのだけれど、美菜にピッタリとくっつかれている所為で、この状態ではどうすることもできそうにない。
そーっと美菜の腕を引き剥がそうとしてみるも、なおもぎゅうぎゅうと俺に抱きついてきて、ちっとも離れようとしてくれない。
……どうしたものか。
美菜の寝顔から、元気になりすぎてしまった自分のアレへと視線を巡らすと、長かったEDからの完全復活をとげたばかりだとは思えないほどの勇ましさ。
――『一刻も速くなんとかしろ』
無言の圧力をかけられてしまった俺は大きな大きな溜め息を吐き出した。
何度目かの溜め息を吐き出した俺は、一瞬、『もう起こしてしまおうか』とも思ったのだけれど……。
少し前まで処女だった美菜の身体のことを考えると、無理をさせてしまうのだけは極力避けたいし。
そうなれば、自分でなんとかするしかない訳だが……。
もし今、この状態で自慰をしたとして……
いつ目を覚ましてもおかしくない美菜が目を覚まし、そんな場面を見られたとしたら……。
きっと、イヤイヤ絶対に。ドン引きされてしまうんじゃないだろうか?
イヤイヤ、それどころか、気持ち悪いとか思われてしまうんじゃないのか?
そんなことを考え、そのもしもの場面を想像してしまった俺のアレだけを除いた全身から、サーっと血の気が引いていくのを感じて、ブルッと身震いをおこしてしまった。
そんな情けない俺とは別人格のアレは、まるで武者震いでもしているかのようだ。
――お前はいいよなぁ。
なんて、心の中で独りごちれば、
――『いいわけねーだろ、この意気地無しが。さっさとなんとかしろ!』
と、またまた無言の圧力をかけられてしまい、俺は仕方なく、勇ましいアレへと長年の相棒である右手をそーっと伸ばすのだった。
「……はぁ」
勇ましいアレへと救いの手をさしのべた俺の口からは、今の俺の心情を現すかのような、か細い溜め息が力なく吐き出された。
――む、虚しすぎる。俺、なにやってんだ?
愛しい彼女に抱きつかれた、本来ならば幸せである筈のこの状況下で、
……何が楽しくて、自分のアレを自分で慰めてやんなきゃなんねーんだよ!
――『文句はその愛しい彼女に言うんだな。そんなことより、さっさとその手を動かしやがれ!』
可哀想な俺の心の中の嘆きは、"勇ましさ"を通り越して、もはや"荒ぶって"しまっているアレの無言の圧力によって、瞬時に掻き消されてしまった。
……あー、もう、なるようになれ。
なんて、自棄になりながらも、どうしようもなく往生際の悪い俺は、思い切るようにして、
「ふぅ」
と、息を吐き出してから、相棒である右手の中で、ガチガチに主張しまくりな荒ぶるアレを一刻も速く黙らせてやるため、少々手荒くしごいてやるのだった。
別人格ではあるものの、結局は俺の分身であるため、
「……っ、はぁ……ぁっ」
不本意ながら俺の口からは、熱い吐息が漏れてしまうのだった。
こうして俺は、愛しい美菜を片腕に抱きしめながら自慰をするという、ハイリスクな屈辱を味わう羽目になった。
そればかりか、俺のことを煽るだけ煽ってこんなにもよがらせておいて、なんと俺のアレからあっさりと手を離してしまった美菜。
……一体どうしたんだろう、と美菜の様子を窺い見れば……。
腕枕している俺の胸に両腕を回してくると、今度はむぎゅーてな感じで俺にくっついてきた。
そんな美菜の表情は、これ以上にないってくらい嬉しそうに微笑んでいる。
それがまた、とてつもなく可愛いもんだから、俺は、ずっと眺めて居たいなんて思ってしまうくらいだ。
……けれど、今の俺にはそんな悠長なことをやってるような余裕はこれっぽっちもない。
無自覚どころか、こんな意識のない状況下でまでも、俺のことを振り回してくれる誰かさんのお陰で、寸前になって"待て"を喰らってしまった俺の可愛そうなアレは、まだかまだかと"その時"を待ちわびていて。
もはやギンギンに張りつけてしまっている所為で、痛いぐらいだ。
――速くなんとかしてやらないと。
そうは思うのだけれど、美菜にピッタリとくっつかれている所為で、この状態ではどうすることもできそうにない。
そーっと美菜の腕を引き剥がそうとしてみるも、なおもぎゅうぎゅうと俺に抱きついてきて、ちっとも離れようとしてくれない。
……どうしたものか。
美菜の寝顔から、元気になりすぎてしまった自分のアレへと視線を巡らすと、長かったEDからの完全復活をとげたばかりだとは思えないほどの勇ましさ。
――『一刻も速くなんとかしろ』
無言の圧力をかけられてしまった俺は大きな大きな溜め息を吐き出した。
何度目かの溜め息を吐き出した俺は、一瞬、『もう起こしてしまおうか』とも思ったのだけれど……。
少し前まで処女だった美菜の身体のことを考えると、無理をさせてしまうのだけは極力避けたいし。
そうなれば、自分でなんとかするしかない訳だが……。
もし今、この状態で自慰をしたとして……
いつ目を覚ましてもおかしくない美菜が目を覚まし、そんな場面を見られたとしたら……。
きっと、イヤイヤ絶対に。ドン引きされてしまうんじゃないだろうか?
イヤイヤ、それどころか、気持ち悪いとか思われてしまうんじゃないのか?
そんなことを考え、そのもしもの場面を想像してしまった俺のアレだけを除いた全身から、サーっと血の気が引いていくのを感じて、ブルッと身震いをおこしてしまった。
そんな情けない俺とは別人格のアレは、まるで武者震いでもしているかのようだ。
――お前はいいよなぁ。
なんて、心の中で独りごちれば、
――『いいわけねーだろ、この意気地無しが。さっさとなんとかしろ!』
と、またまた無言の圧力をかけられてしまい、俺は仕方なく、勇ましいアレへと長年の相棒である右手をそーっと伸ばすのだった。
「……はぁ」
勇ましいアレへと救いの手をさしのべた俺の口からは、今の俺の心情を現すかのような、か細い溜め息が力なく吐き出された。
――む、虚しすぎる。俺、なにやってんだ?
愛しい彼女に抱きつかれた、本来ならば幸せである筈のこの状況下で、
……何が楽しくて、自分のアレを自分で慰めてやんなきゃなんねーんだよ!
――『文句はその愛しい彼女に言うんだな。そんなことより、さっさとその手を動かしやがれ!』
可哀想な俺の心の中の嘆きは、"勇ましさ"を通り越して、もはや"荒ぶって"しまっているアレの無言の圧力によって、瞬時に掻き消されてしまった。
……あー、もう、なるようになれ。
なんて、自棄になりながらも、どうしようもなく往生際の悪い俺は、思い切るようにして、
「ふぅ」
と、息を吐き出してから、相棒である右手の中で、ガチガチに主張しまくりな荒ぶるアレを一刻も速く黙らせてやるため、少々手荒くしごいてやるのだった。
別人格ではあるものの、結局は俺の分身であるため、
「……っ、はぁ……ぁっ」
不本意ながら俺の口からは、熱い吐息が漏れてしまうのだった。
こうして俺は、愛しい美菜を片腕に抱きしめながら自慰をするという、ハイリスクな屈辱を味わう羽目になった。
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