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◆番外編◆ なにより愛しいもの~side要~
#16
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俺が美菜柔らかな唇に優しく口づけているうち、危うく理性を飛ばしそうになってしまった俺の口づけは、徐々にその深さと激しさを増していく。
それに伴い、俺の言葉を聞いて酷く驚いているような様子を見せた美菜の身体からはくたりと力が抜けて、同時に蕩けた美菜の目尻からは一筋の涙が零れ落ちていく。
それで、危うく飛ばしかけてた理性を僅かに取り戻すことができた俺は、美菜の頬を伝う涙の雫を唇でそっと優しく拭ってから、優しいキスを何度も繰り返した。
そんな風に、愛しい美菜のことを気遣いながら、優しいキスを何度も繰り返しているうち。
熱くて甘い美菜の柔らかな唇に酔わされて、まるで美菜と溶け合っているような、そんな錯覚に襲われて。
――まるで、幸せな夢でも見ているような、そんな心地がする。
そのうち、愛しい美菜の身体からは完全に力が抜けて、それでも俺の背中になんとか両腕を伸ばして、俺に何もかもを委ねるようにして抱き着いてくる。
そんな美菜のことが可愛くて、愛おしくて堪らない。
――速く、美菜と一つになりたい。美菜の全てを俺だけのものにしたい。
それらの逸る気持ちをなんとか抑えて、一人先走ってしまわないように、組み敷いた美菜を優しく見つめながら、最期のお伺いをたてれば……。
「美菜、覚悟はいいか?」
「はい」
いつも素直な美菜らしい素直な返事が躊躇うことなく直ぐに返ってきて。
そんな風に、俺に何もかもを委ねてくれる美菜に、愛しさが際限なく溢れてきて、俺の胸は熱くなる。
ただでさえ熱くなっていた己自身までもが、素直に反応を示してしまうから、もう今にもはち切れてしまいそうだ。
そんな己自身を宥めつつ、組み敷いた美菜の泥濘へとゆっくり手を這わせれば、さっき触れた時よりもいっそう濡れそぼっていて、もう充分なくらいに準備は整っていた。
そこへ熱くたぎった己自身をゆっくりとあてがって、前後に焦らすようにしてこすり付ければ。
もうそれだけで、何とも言えない心地よさに、ゾクゾクと背筋を伝って愉悦が首筋まで這い上がってくる。
なんとか全てを持って行かれないように愉悦に抗いながら、ゆっくりゆっくりと腰を進めさせた俺は、泥濘の奥へと己自身をズブズブと根元まで推し進めた。
「……んぅ、……んっ、んんっ」
「……っ、……」
美菜の中へは途中までなら何度か挿入ってはいるが、ここまで挿入ったことはなくて。
やっと美菜と一つになれたことへの嬉しさと、なんともいえない心地よさに。
――もう、それだけで、達して、このまま天国にでも昇天してしまいそうだ。
そんな俺の視界には、大粒の涙を零す美菜の姿が入ってきて。
涙と一緒に、「……くる……しぃ」という言葉まで雫す美菜。
そんなに辛い想いをさせてしまったのかと焦った俺が、
「み、美菜? そんなに、泣くほど痛いのか? ごめん、すぐやめるから、待って――」
中断するために、身体を起こそうとしたのだが……。
「ち、違、そうじゃなくて、嬉しすぎて、胸がイッパイで、苦しい、っていう意味です」
慌てた美菜が俺の身体を強く引き寄せ、首元に顔を埋めてきて、中断しようとする俺にストップをかけてきた。
どうやら、痛い訳ではないらしい。
それにしても、美菜は、どうしていつもこんなに可愛いことを言ってくるんだろう。
そんなこと言われたら、抑えがきかなくなってしまいそうだ。
「そんな可愛いこと言われたら、美菜が痛がっても、無茶苦茶に動きたくなるだろう?」
だから、美菜をたしなめるつもりで、言い放った同じタイミングで、美菜の中の己自身が容量を増したのが自分でも分かる。
その途端、こんな時だというのに、子供みたいにはしゃいだ声で、
「ウソ、要さん、凄いっ! い、今、大きくなった! 少しは、気持ち良くなってくれてるってことですよね? 嬉しい!
要さんが気持ち良くなるなら、早く動いてください」
美菜はどこまでも無邪気なことを言って俺に抱きついてくるが、そう言われても、処女の美菜には、少なからず痛みはある筈だし。
前にも、美菜は痛いのを堪えて無理しようとしたこともあったため、美菜の言葉をそのまま鵜呑みにしてしまうことなんて、できる筈もなく。
「……いや、でも、痛いんだろう?」
こうやって、難色を示すことしかできなくて。
「少し。でも、そんなこと言ってたら、いつまで経っても要さんのものになれないじゃないですか。それに、このままだったら、きっと、いつまで経っても痛いままです。その方がもっと辛いです。だから、早く気持ち良くしてください」
けれど、美菜から、もっとな言葉をお見舞いされてしまった俺は、暫し言葉を失うこととなった。
それに伴い、俺の言葉を聞いて酷く驚いているような様子を見せた美菜の身体からはくたりと力が抜けて、同時に蕩けた美菜の目尻からは一筋の涙が零れ落ちていく。
それで、危うく飛ばしかけてた理性を僅かに取り戻すことができた俺は、美菜の頬を伝う涙の雫を唇でそっと優しく拭ってから、優しいキスを何度も繰り返した。
そんな風に、愛しい美菜のことを気遣いながら、優しいキスを何度も繰り返しているうち。
熱くて甘い美菜の柔らかな唇に酔わされて、まるで美菜と溶け合っているような、そんな錯覚に襲われて。
――まるで、幸せな夢でも見ているような、そんな心地がする。
そのうち、愛しい美菜の身体からは完全に力が抜けて、それでも俺の背中になんとか両腕を伸ばして、俺に何もかもを委ねるようにして抱き着いてくる。
そんな美菜のことが可愛くて、愛おしくて堪らない。
――速く、美菜と一つになりたい。美菜の全てを俺だけのものにしたい。
それらの逸る気持ちをなんとか抑えて、一人先走ってしまわないように、組み敷いた美菜を優しく見つめながら、最期のお伺いをたてれば……。
「美菜、覚悟はいいか?」
「はい」
いつも素直な美菜らしい素直な返事が躊躇うことなく直ぐに返ってきて。
そんな風に、俺に何もかもを委ねてくれる美菜に、愛しさが際限なく溢れてきて、俺の胸は熱くなる。
ただでさえ熱くなっていた己自身までもが、素直に反応を示してしまうから、もう今にもはち切れてしまいそうだ。
そんな己自身を宥めつつ、組み敷いた美菜の泥濘へとゆっくり手を這わせれば、さっき触れた時よりもいっそう濡れそぼっていて、もう充分なくらいに準備は整っていた。
そこへ熱くたぎった己自身をゆっくりとあてがって、前後に焦らすようにしてこすり付ければ。
もうそれだけで、何とも言えない心地よさに、ゾクゾクと背筋を伝って愉悦が首筋まで這い上がってくる。
なんとか全てを持って行かれないように愉悦に抗いながら、ゆっくりゆっくりと腰を進めさせた俺は、泥濘の奥へと己自身をズブズブと根元まで推し進めた。
「……んぅ、……んっ、んんっ」
「……っ、……」
美菜の中へは途中までなら何度か挿入ってはいるが、ここまで挿入ったことはなくて。
やっと美菜と一つになれたことへの嬉しさと、なんともいえない心地よさに。
――もう、それだけで、達して、このまま天国にでも昇天してしまいそうだ。
そんな俺の視界には、大粒の涙を零す美菜の姿が入ってきて。
涙と一緒に、「……くる……しぃ」という言葉まで雫す美菜。
そんなに辛い想いをさせてしまったのかと焦った俺が、
「み、美菜? そんなに、泣くほど痛いのか? ごめん、すぐやめるから、待って――」
中断するために、身体を起こそうとしたのだが……。
「ち、違、そうじゃなくて、嬉しすぎて、胸がイッパイで、苦しい、っていう意味です」
慌てた美菜が俺の身体を強く引き寄せ、首元に顔を埋めてきて、中断しようとする俺にストップをかけてきた。
どうやら、痛い訳ではないらしい。
それにしても、美菜は、どうしていつもこんなに可愛いことを言ってくるんだろう。
そんなこと言われたら、抑えがきかなくなってしまいそうだ。
「そんな可愛いこと言われたら、美菜が痛がっても、無茶苦茶に動きたくなるだろう?」
だから、美菜をたしなめるつもりで、言い放った同じタイミングで、美菜の中の己自身が容量を増したのが自分でも分かる。
その途端、こんな時だというのに、子供みたいにはしゃいだ声で、
「ウソ、要さん、凄いっ! い、今、大きくなった! 少しは、気持ち良くなってくれてるってことですよね? 嬉しい!
要さんが気持ち良くなるなら、早く動いてください」
美菜はどこまでも無邪気なことを言って俺に抱きついてくるが、そう言われても、処女の美菜には、少なからず痛みはある筈だし。
前にも、美菜は痛いのを堪えて無理しようとしたこともあったため、美菜の言葉をそのまま鵜呑みにしてしまうことなんて、できる筈もなく。
「……いや、でも、痛いんだろう?」
こうやって、難色を示すことしかできなくて。
「少し。でも、そんなこと言ってたら、いつまで経っても要さんのものになれないじゃないですか。それに、このままだったら、きっと、いつまで経っても痛いままです。その方がもっと辛いです。だから、早く気持ち良くしてください」
けれど、美菜から、もっとな言葉をお見舞いされてしまった俺は、暫し言葉を失うこととなった。
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