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◆番外編◆ かなわないもの~side要~
#15
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ベッドで横になっている筈の美菜の方に振り返り視線をそちらに流してみれば……。
そこには、真っ赤になっていた顔はもうどこにもなくて。
まるで捨てられたワンコのようにウルウルと寂しげな潤んだつぶらな瞳が不安そうに揺らめいて見える。
そんな美菜の視線と俺のそれとが交わった刹那、俺の胸は、ギュッと鷲掴みされてしまった。
美菜はそこを狙ったかのように、
「……寂しいから一緒に居てください」
強烈なパンチをお見舞いしてきて。
まともに食らった俺の心は完全にノックアウト状態だ。
けれど、一刻も早くなんとかしてやらないと、強烈なパンチを食らった所為でアレはもう爆発寸前で。
美菜のお望み通りにしてやりたいのはヤマヤマだが、一刻を争う緊急事態な訳で。
それでもなんとか美菜を宥めるようにソッと頬を撫でてやりながら、
「あぁ、分かった。シャワーを浴びたらすぐに戻ってくるから、少し待ってて欲しい」
極力優しい声でそう囁いてやれば……。
美菜からは、
「一緒に行っちゃ、ダメ……ですか?」
なんて、躊躇いがちにではあるけれど、恥ずかしがり屋の美菜から、そんなまさかの言葉が飛び出してきた。
本音を言えば非常に嬉しい言葉なのだけれど……。
美菜と一緒に居て、自身のアレを自分で慰める情けない姿を見せるなんてことをできる訳がない。
けれど、一緒に行くのを断る訳にもいかない訳で……。
――一体全体俺はどうしたらいいんだ?
美菜の頬を優しく撫でてやりながら、そんなことを考えあぐねている間にも……。
うんともすんとも言わない俺の所為で、美菜の表情は不安げに曇ってしまい陰りは増すばかりで、今にも泣きだしてしまいそうだ。
――えーい、泣かれるよりはマシだ。
そう思った俺は、美菜に、
「処女の美菜には分からないだろうから正直に言っておく」
泣く泣くそう切り出したのだった。
美菜の言葉に応えることなく、俺が、そんな風に切り出したからか、美菜は一体どうしたのかと不安そうにゴクリと喉まで鳴らしているのが見て取れる。
ーーーーそんなに緊張感漂わされても困るんだがなぁ……。
とは思いながらも、ここまできたら後に引けない俺は、覚悟を決めて重い口を開いた。
「長い間EDだった俺のアレが美菜のお陰で元気になり過ぎてしまってるから……『射精』って分かるか?」
「////」
俺の言葉に理解を示したようで、みるみるうちに真っ赤になってコクコクと何度か頷いて見せる美菜。
なら話は早いと、ホッとしてしまった俺は、言葉を続けることにしたのだが……。
「セックスの時に射精しないと男は終われない。だからちょっとアレの処理をしてくるから、少しの間待ってて欲しい。分かってくれたか?」
処女の美菜にも分かるように説明した俺に、美菜から返ってきたものは予想だにしなかったものだった。
「手伝っちゃ、ダメ……ですか?」
これ以上にないってくらいに真っ赤になりながらも、さっきにも増して、ウルウルと潤んだ瞳を上向かせて、そんなびっくり発言をお見舞いしてきた美菜。
きっと俺は、今、鳩が豆鉄砲でも食らったようなそんな表情をしているに違いない。
一瞬、顎が外れたんじゃないかと心配になったくらいだ。
――うっ、ヤバイッ!
アレが可愛い美菜の手の感触を思い出して、今にも暴発してしまいそうだ。
けれど、そんなことをおくびにも出さず、なんとか平静を保とうと、深い深い深呼吸をして自身とアレとを落ち着かせた。
――いや、待てよ。処女の美菜のことだ。
きっと、自分がどういうことを言っているのか分かってないのかも知れない。
そう思い、確認も兼ねて、「手伝うって意味、分かってるのか?」そう訊ねれば……。
「さっきみたいに、手で、すればいいんですよね?」
やっぱり恥ずかしながらもそう言ってくる上目遣いの可愛すぎる美菜。
「いや、まぁ、そうだが……」
愛おしい美菜にそんなことを言われて、柄にもなく、こっちの方が恥ずかしくなってきて、声が尻すぼみな小さなものになっていく。
そんな俺に、美菜は、畳みかけるようにして、
「さっき、色々教えてくれるって言ってたじゃないですか? それに、いつも、私ばっかり気持ち良くしてもらってるから……。私も、副社長に何かしてあげたいって、思っちゃ、ダメ……ですか?」
そんな、可愛らしいことを必死になって言ってきて、最後には上目遣いの瞳一杯に涙まで溜めている。
そこには、真っ赤になっていた顔はもうどこにもなくて。
まるで捨てられたワンコのようにウルウルと寂しげな潤んだつぶらな瞳が不安そうに揺らめいて見える。
そんな美菜の視線と俺のそれとが交わった刹那、俺の胸は、ギュッと鷲掴みされてしまった。
美菜はそこを狙ったかのように、
「……寂しいから一緒に居てください」
強烈なパンチをお見舞いしてきて。
まともに食らった俺の心は完全にノックアウト状態だ。
けれど、一刻も早くなんとかしてやらないと、強烈なパンチを食らった所為でアレはもう爆発寸前で。
美菜のお望み通りにしてやりたいのはヤマヤマだが、一刻を争う緊急事態な訳で。
それでもなんとか美菜を宥めるようにソッと頬を撫でてやりながら、
「あぁ、分かった。シャワーを浴びたらすぐに戻ってくるから、少し待ってて欲しい」
極力優しい声でそう囁いてやれば……。
美菜からは、
「一緒に行っちゃ、ダメ……ですか?」
なんて、躊躇いがちにではあるけれど、恥ずかしがり屋の美菜から、そんなまさかの言葉が飛び出してきた。
本音を言えば非常に嬉しい言葉なのだけれど……。
美菜と一緒に居て、自身のアレを自分で慰める情けない姿を見せるなんてことをできる訳がない。
けれど、一緒に行くのを断る訳にもいかない訳で……。
――一体全体俺はどうしたらいいんだ?
美菜の頬を優しく撫でてやりながら、そんなことを考えあぐねている間にも……。
うんともすんとも言わない俺の所為で、美菜の表情は不安げに曇ってしまい陰りは増すばかりで、今にも泣きだしてしまいそうだ。
――えーい、泣かれるよりはマシだ。
そう思った俺は、美菜に、
「処女の美菜には分からないだろうから正直に言っておく」
泣く泣くそう切り出したのだった。
美菜の言葉に応えることなく、俺が、そんな風に切り出したからか、美菜は一体どうしたのかと不安そうにゴクリと喉まで鳴らしているのが見て取れる。
ーーーーそんなに緊張感漂わされても困るんだがなぁ……。
とは思いながらも、ここまできたら後に引けない俺は、覚悟を決めて重い口を開いた。
「長い間EDだった俺のアレが美菜のお陰で元気になり過ぎてしまってるから……『射精』って分かるか?」
「////」
俺の言葉に理解を示したようで、みるみるうちに真っ赤になってコクコクと何度か頷いて見せる美菜。
なら話は早いと、ホッとしてしまった俺は、言葉を続けることにしたのだが……。
「セックスの時に射精しないと男は終われない。だからちょっとアレの処理をしてくるから、少しの間待ってて欲しい。分かってくれたか?」
処女の美菜にも分かるように説明した俺に、美菜から返ってきたものは予想だにしなかったものだった。
「手伝っちゃ、ダメ……ですか?」
これ以上にないってくらいに真っ赤になりながらも、さっきにも増して、ウルウルと潤んだ瞳を上向かせて、そんなびっくり発言をお見舞いしてきた美菜。
きっと俺は、今、鳩が豆鉄砲でも食らったようなそんな表情をしているに違いない。
一瞬、顎が外れたんじゃないかと心配になったくらいだ。
――うっ、ヤバイッ!
アレが可愛い美菜の手の感触を思い出して、今にも暴発してしまいそうだ。
けれど、そんなことをおくびにも出さず、なんとか平静を保とうと、深い深い深呼吸をして自身とアレとを落ち着かせた。
――いや、待てよ。処女の美菜のことだ。
きっと、自分がどういうことを言っているのか分かってないのかも知れない。
そう思い、確認も兼ねて、「手伝うって意味、分かってるのか?」そう訊ねれば……。
「さっきみたいに、手で、すればいいんですよね?」
やっぱり恥ずかしながらもそう言ってくる上目遣いの可愛すぎる美菜。
「いや、まぁ、そうだが……」
愛おしい美菜にそんなことを言われて、柄にもなく、こっちの方が恥ずかしくなってきて、声が尻すぼみな小さなものになっていく。
そんな俺に、美菜は、畳みかけるようにして、
「さっき、色々教えてくれるって言ってたじゃないですか? それに、いつも、私ばっかり気持ち良くしてもらってるから……。私も、副社長に何かしてあげたいって、思っちゃ、ダメ……ですか?」
そんな、可愛らしいことを必死になって言ってきて、最後には上目遣いの瞳一杯に涙まで溜めている。
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