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揺らめく心と核心~後編~
#8
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いつのまにか、辺り一面が鮮やかな茜色に包まれていて、なんともノスタルジックな雰囲気を醸し出している。
「そろそろ行かなきゃ」
入社してからこれまでのことを懐かしんでいた私の心情にぴったりだなぁ、なんて少々センチになってしまってた私がそう言って、ベンチから立ち上がろうとしていた、ちょうどその時、
「やっぱここだったか。美菜ちゃんは何かあるといつもここだったもんなぁ」
開いたままだった出入り口の辺りから、木村先輩を思わせる、ちょっと軽くて明るい声で、どこか懐かしむように言ってきた夏目さんの声が聞こえてきて。
……明日からは、今までのように一緒に仕事することも、もうこんな風に、この屋上で、夏目さんと話したりすることもないんだ。
そう思ったら、何とも言えない気持ちになってくる。
その間も、夏目さんはゆっくりこちらに向かって、コツコツと靴音を鳴らしながら歩み寄ってきていて。
ゆっくりゆっくりと、一歩、また一歩、夏目さんが近づいてくると同時に、今までのことがまるで走馬灯のように、私の頭の中を駆け抜けてゆく。
以前、要さんからも聞かされたように、美優さんのことがあるせいか、湿っぽくなっちゃうのが苦手らしい夏目さん。
それなのに、泣いちゃだめだ、と思えば思うほどに、次から次へと涙がこみ上げてきてしまう。
せめて、嗚咽が漏れないように、手の甲を口元に宛がって、これ以上泣かないようにって、踏ん張っているのが精いっぱい。
そうとは知らない夏目さんは、入口に背を向けて座っている私のすぐ後ろまでくると、私の頭に大きな手を乗せポンポンと軽く弾ませつつ、
「美菜ちゃん、お疲れ様。それから、おめでとう。いやー、それにしても良かった良かった。これで『YAMATO』も安泰だし、俺も手のかかる後輩の面倒見なくて済むし。いやー本当に良かった。
おっといけね。要のほうもうちょっとかかりそうだから、俺、先に秘書室戻ってるからさ。ゆっくり来なね? それだけ伝えとこうと思って」
湿っぽくなるのが嫌なのか、いつも以上に軽くて明るい声で、茶化してきた夏目さんは、そのまま「じゃっ」、なんて木村先輩と同じように言い残して行こうとする。
きっと、優しい夏目さんのことだから、なんにも返すことができずにいる私が泣いていることに気づいて、ひとりにしてくれようとしているのだろう……。
そんな夏目さんの優しい気遣いに、また涙が込み上げてくるから堪らない。
それに、いままでのことを、夏目さんにちゃんと言葉にして伝えたい、という気持ちも相まって。
私は、今まさに出入り口に向かって行こうとしている夏目さんの大きな背中に、駆け寄って、後ろから抱き着いてしまうのだった。
一瞬、驚いたのだろう夏目さんの動きが止まって、けれどすぐに、私のことを自分の身体から引き剥がすと、
「こーら、要以外の男に不用意に近づいちゃだめだろう? 俺は美菜ちゃんみたいなお子ちゃまにはキョーミねーけど、要や木村みたいなロリコンだったらどーすんだ?」
そんな失礼極まりないことを言ってきた夏目さん。
これも、湿っぽくしないためだろうと分かっているから、泣き止んで、いつものように文句を返そうと思うのに……。
「ロリコンって……ひど――っ」
次々に込み上げてくる涙に、言葉がつっかえて出てこない。
ただ俯いて、ポタポタと零れて足下にシミを作る涙を見つめることしかできない。
そんな私に向けて、
「バーカ、真に受けんな。これだから無自覚なお子ちゃまは。だったら要があんなに心配するかっつーの。要と出逢ってからの美菜ちゃんは、入社したての頃とは比べもんになんねーくらい綺麗になった……んじゃねーかなぁ? あれ? どうだっけ?」
なにやら独りごちるように言ってきて、かと思えば、急にムキになって、フォローっぽいことを言いかけたかと思えば、やっぱり最後には面白おかしくおどけてきた夏目さん。
――もう、調子いいこと言って。入社したての私のことなんて知らないクセに……。
ムッとした私は、気づいたときには、これ以上にないってくらいほっぺたを膨らませて、正面の夏目さんをジトっと睨みつけていて。
そんな単純すぎる私のさっきまで流していた筈の涙は、もうどこかに消え去ってしまっていた。
「まっ、少なくとも、要の目にはそう映ってるらしいから、安心しな? さーて、お子ちゃまの相手はこれくらいにして、秘書室かーえろっと」
「私も一緒に帰ります」
「あれ? これからひとりで『寂しい』って泣きじゃくるんじゃなかったのか?」
「泣きませんっ」
「あっそ。俺は寂しいけどなぁ? まぁ、爪の先くらいはだけど」
「そーですか、それは良かったですねぇ」
「うん。あっ、それに、要と美菜ちゃん見てたら、また誰かを好きになるのもいいかなって思うようになった。美優のことで心配かけたし、一応、言っとこうと思って」
「あっ、前に言ってた好きな人がいるって人のことですか?」
「……あれ?俺、そんなこと言ったっけ?」
「はい」
「そんときの俺、どうかしてたんだなぁ? こんなお子ちゃまに愚痴るなんて。
まぁ、それはさておき。退職したっていっても、美菜ちゃんはもうすぐ『YAMATO』の社長夫人になるんだからさぁ。いつでも顔出しにおいで。要がメチャクチャ喜ぶだろうから」
「はいッ! 今まで色々ありがとうございました。これからもよろしくお願いしますっ!」
「はいはい。そりゃどうもご丁寧に」
こうして、なにやら少々引っかかることもあったけれど、なんとか夏目さんにも感謝の気持ちを伝えることができたのだった。
「そろそろ行かなきゃ」
入社してからこれまでのことを懐かしんでいた私の心情にぴったりだなぁ、なんて少々センチになってしまってた私がそう言って、ベンチから立ち上がろうとしていた、ちょうどその時、
「やっぱここだったか。美菜ちゃんは何かあるといつもここだったもんなぁ」
開いたままだった出入り口の辺りから、木村先輩を思わせる、ちょっと軽くて明るい声で、どこか懐かしむように言ってきた夏目さんの声が聞こえてきて。
……明日からは、今までのように一緒に仕事することも、もうこんな風に、この屋上で、夏目さんと話したりすることもないんだ。
そう思ったら、何とも言えない気持ちになってくる。
その間も、夏目さんはゆっくりこちらに向かって、コツコツと靴音を鳴らしながら歩み寄ってきていて。
ゆっくりゆっくりと、一歩、また一歩、夏目さんが近づいてくると同時に、今までのことがまるで走馬灯のように、私の頭の中を駆け抜けてゆく。
以前、要さんからも聞かされたように、美優さんのことがあるせいか、湿っぽくなっちゃうのが苦手らしい夏目さん。
それなのに、泣いちゃだめだ、と思えば思うほどに、次から次へと涙がこみ上げてきてしまう。
せめて、嗚咽が漏れないように、手の甲を口元に宛がって、これ以上泣かないようにって、踏ん張っているのが精いっぱい。
そうとは知らない夏目さんは、入口に背を向けて座っている私のすぐ後ろまでくると、私の頭に大きな手を乗せポンポンと軽く弾ませつつ、
「美菜ちゃん、お疲れ様。それから、おめでとう。いやー、それにしても良かった良かった。これで『YAMATO』も安泰だし、俺も手のかかる後輩の面倒見なくて済むし。いやー本当に良かった。
おっといけね。要のほうもうちょっとかかりそうだから、俺、先に秘書室戻ってるからさ。ゆっくり来なね? それだけ伝えとこうと思って」
湿っぽくなるのが嫌なのか、いつも以上に軽くて明るい声で、茶化してきた夏目さんは、そのまま「じゃっ」、なんて木村先輩と同じように言い残して行こうとする。
きっと、優しい夏目さんのことだから、なんにも返すことができずにいる私が泣いていることに気づいて、ひとりにしてくれようとしているのだろう……。
そんな夏目さんの優しい気遣いに、また涙が込み上げてくるから堪らない。
それに、いままでのことを、夏目さんにちゃんと言葉にして伝えたい、という気持ちも相まって。
私は、今まさに出入り口に向かって行こうとしている夏目さんの大きな背中に、駆け寄って、後ろから抱き着いてしまうのだった。
一瞬、驚いたのだろう夏目さんの動きが止まって、けれどすぐに、私のことを自分の身体から引き剥がすと、
「こーら、要以外の男に不用意に近づいちゃだめだろう? 俺は美菜ちゃんみたいなお子ちゃまにはキョーミねーけど、要や木村みたいなロリコンだったらどーすんだ?」
そんな失礼極まりないことを言ってきた夏目さん。
これも、湿っぽくしないためだろうと分かっているから、泣き止んで、いつものように文句を返そうと思うのに……。
「ロリコンって……ひど――っ」
次々に込み上げてくる涙に、言葉がつっかえて出てこない。
ただ俯いて、ポタポタと零れて足下にシミを作る涙を見つめることしかできない。
そんな私に向けて、
「バーカ、真に受けんな。これだから無自覚なお子ちゃまは。だったら要があんなに心配するかっつーの。要と出逢ってからの美菜ちゃんは、入社したての頃とは比べもんになんねーくらい綺麗になった……んじゃねーかなぁ? あれ? どうだっけ?」
なにやら独りごちるように言ってきて、かと思えば、急にムキになって、フォローっぽいことを言いかけたかと思えば、やっぱり最後には面白おかしくおどけてきた夏目さん。
――もう、調子いいこと言って。入社したての私のことなんて知らないクセに……。
ムッとした私は、気づいたときには、これ以上にないってくらいほっぺたを膨らませて、正面の夏目さんをジトっと睨みつけていて。
そんな単純すぎる私のさっきまで流していた筈の涙は、もうどこかに消え去ってしまっていた。
「まっ、少なくとも、要の目にはそう映ってるらしいから、安心しな? さーて、お子ちゃまの相手はこれくらいにして、秘書室かーえろっと」
「私も一緒に帰ります」
「あれ? これからひとりで『寂しい』って泣きじゃくるんじゃなかったのか?」
「泣きませんっ」
「あっそ。俺は寂しいけどなぁ? まぁ、爪の先くらいはだけど」
「そーですか、それは良かったですねぇ」
「うん。あっ、それに、要と美菜ちゃん見てたら、また誰かを好きになるのもいいかなって思うようになった。美優のことで心配かけたし、一応、言っとこうと思って」
「あっ、前に言ってた好きな人がいるって人のことですか?」
「……あれ?俺、そんなこと言ったっけ?」
「はい」
「そんときの俺、どうかしてたんだなぁ? こんなお子ちゃまに愚痴るなんて。
まぁ、それはさておき。退職したっていっても、美菜ちゃんはもうすぐ『YAMATO』の社長夫人になるんだからさぁ。いつでも顔出しにおいで。要がメチャクチャ喜ぶだろうから」
「はいッ! 今まで色々ありがとうございました。これからもよろしくお願いしますっ!」
「はいはい。そりゃどうもご丁寧に」
こうして、なにやら少々引っかかることもあったけれど、なんとか夏目さんにも感謝の気持ちを伝えることができたのだった。
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