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深まる疑惑

#25

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酔ってる要さんに廊下の側面に背中を押し付けられ、いつもと違って荒々しい愛撫を受けながら、咥内を熱っぽい舌で犯されているうち。


要さんの熱い吐息に交じったアルコールの所為で、頭の芯が麻痺して、霧の中にでも迷い込んだかのように、目に映る全てのものと意識とが、薄ぼんやりと霞んでゆく。


自分に起こってることなのに、どこか他人事のような、そんな気さえしてくる。


要さんは、私の着ているワンピースのファスナーを中程まで下ろし、緩んだ胸元から生地をブラごとずり下げると。


露になった胸の膨らみの突起に交互にむしゃぶりつくようにして顔を埋めている。


「あっ、やっ、、っん――!!」


胸元からは、ぴちゃくちゃと夥《おびただ》しく厭らしい水音が絶え間なく響いて、私の口から漏れでる嬌声と交ざりあっては部屋の静寂に溶けてゆく。


要さんは酔っている所為か、私のことを優しく気遣ってくれるような、いつもの余裕なんか微塵もないようで、行為をただ強引に進めているようにしか感じられない。


息をつかせる隙さえも与えないくらい絶え間なく与えられる強すぎる甘美な刺激に、身体が勝手にしなって跳ねるたびに、頭と背中が壁に当たって、時折鈍い痛みを訴える。


要さんの荒々しい愛撫で身体は熱く滾《たぎ》るように昂っていくのに、心はどこか冷めていて、置き去りにでもされてしまったかのようだ。


それでも、要さんしか知らない私の身体は否応なしに従順に懐柔されて、ドンドン追い詰められてゆく。


私は絶え間ない愉悦に悶えながら、胸元に顔を埋めている要さんの髪を掻きむしるようにして頭を抱え込むことしかできない。


やがて要さんは私の胸元からゆっくり顔を上げると。


私の唇に強引に舌を捩じ込み、角度を変えて深く貪りながら、慣れた手つきで、手を太股から脚の付け根の蕾へと、下着を避けて、ゆっくりと焦らすように移動させてゆく。


そうして手指を、蕾と泥濘とに何度か往き来させ、蕾に溢れる愛液を塗りたくるようにして絡めてから。


指の腹で、巧みに花芽を剥くように小刻みに刺激され続け、一気に昇りつめて痙攣したように、プルプルとうち震える私の脚の付け根からは、生暖かな飛沫が迸《ほとばし》るような感触が太股に伝わってきて。


唇を深く味わっていた筈の要さんに、無防備だった耳まで熱い吐息と唇とで弄ぶようにして甘噛みされ、


「ちょっと触れただけで潮を吹くなんて、美菜の身体はずいぶんと厭らしくなったもんだな?それとも、いつもみたいに優しくされるより、こうやって乱暴にされる方が好きなのか?」

「////」


抑揚のない意地の悪い声で、そんなことを訊ねられて、羞恥に襲われた私がカアッと全身を真っ赤に紅潮させてフリーズしているところへ、


「……ん?どっちなんだ?」


そんな風に追い打ちをかけられたところで、


「そ、そんなの、分かりませんっ!」


余裕のない私には、早口で捲し立てることしかできない。


それをなおも、


「約束通り、一生俺から離れられなくするためにも、どちらか分かるまでとことん可愛がってやるから、覚悟しろ」


お酒のお陰で、いつも以上に可笑しなスイッチ全開になってしまっているらしい要さんによって、更なる追い打ちをかけられてしまった私は、これからじっくりとことん可愛がられてしまうらしい。


その後で、更なる追い打ちをかけられることになろうとは、このときの私は知る由もなかった。

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