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忘れられない特別な夜
#20
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「……ひゃあっ……ンン」
「……っ、……美菜……」
さっきもらった要さんのお言葉通り、いつものように要さんによってとろっとろに溶かされた私の身体は、いともたやすく、ありのままの彼自身を受け入れた。
日は浅いけれど、要さんと初めて結ばれてからもう何度もそうしてきた筈なのに。
そしてそのたびに、幸福感に満たされていた筈なのに。
"初デート"で"プロポーズ"までしてもらって、永遠を誓いあった今日という日が、特別な日になったからだろうか。
ありのままの要さんを受け入れて、彼の胸の上に覆い被さるようにして抱き寄せられて。
要さんの甘くて優しい口づけを受けながら、今まで感じたこともない幸福感に満たされて、私は今にも溶けてしまいそうだ。
そんな幸せいっぱいの私の目尻には、涙が滲んでしまっていたようで。
キスを中断した要さんが私の両の頬を優しく手で包むように支えて、自身の唇で私の目尻の雫を掬うようにそうっと拭うと、
「美菜、この体勢きついか?」
いつもはキリリと整えられた眉を、心配そうにハの字に歪めて気遣ってくれる要さん。
……そんな要さんが愛おしくて愛おしくて堪らない。
もう、それだけで、胸がいっぱいで、嬉しくて堪らなくて、嬉し涙が溢れてしまいそうになる。
私がそんな気持ちでいるってことを要さんにも知ってて欲しくて、ちゃんと伝えておきたくて、
「ううん、そうじゃなくて、スッゴく幸せだなぁって思っちゃったからなの。
要さん、ありがとう。大好き」
私はそういうと、要さんに覆い被さるようにして、要さんの唇にキスを降らせた。
すると、要さんは、私の頬から手をゆっくり滑らせて、髪を持ち上げるようにして私の頭を支えると、
「美菜、俺こそ、ありがとう。愛してる」
とっても優しいあのとびきりの微笑みと声とをお見舞いしてから、私の唇を味わうように深く深く口づけてきて。
その後で、唇を僅かにくっつけたままの状態で、
「……ごめん、余裕ない、動いていいか?」
余裕なさげな要さんに切なげに見つめられ、そうお伺いをたてられた私は、胸をきゅーんとさせながらも、なんとか、
「うん」
と、要さんを見つめながら頷いて、自分からゆっくりと要さんの唇へと唇を重ねれば……。
ゆっくりゆっくりと焦らすように、私のナカまでもまるで要さん自身で味わうようにして、浅く深く腰で天を突き上げるように動かし始めた。
途端に、たとえようのない甘すぎる快楽の波に揺らされ、翻弄されて、要さんの胸の上で、私の身体はビクビクと跳ね上がり。
そこをすかさず、キスもそのままに、今度は、私の腰を両手で掴んだ要さんによって、そのまま前後に擦り付けるようにして揺すられてしまうから堪らない。
「……はあっ、ンン……ゃ、あぁっ……んぁっ……ふぅ、……ンン」
そればかりか、彼の手が止まっても尚、勝手に動こうとする思い通りにならない自分の腰と、キスの合間に漏れてしまう甘い嬌声と絶え間ない水音らが、羞恥を煽るけれど……。
もはやそんなことに構っているような、そんな余裕なんて、今の私には微塵もない。
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