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捕らわれた檻のなかで
#9
しおりを挟む心の中で、ずっと自問自答していたせいで、完全に自分の世界にどっぷりと浸かってしまっていた私は、抱いてしまった願望をなかったことにしようとしていた時だった。
「さっきも、それで、やり過ぎた」
この言葉のお陰で、副社長に、車の中で、可愛がって頂いてた時の、あの光景が蘇ってきてしまい。
「////」
当然、私は、ありえないほどの恥ずかしさのあまり、全身を真っ赤っかにさせられてしまったのだった。
「そういう反応する、お前が悪い」
挙句の果てには、副社長は私のせいだといってきたかと思えば……。
次の瞬間には、華やかな着物の襟合わせの両側に、四本ずつ指をかけたまま、隙間を大胆にもガバッと割くように広げられてしまったため、素肌の胸が外気に弾むようにして晒されてしまって。
「ぃやんっ……」
とっさに、声を出して、クロスした両手で両胸を隠そうとするも、
「嫌じゃないだろ? 美菜は乳首弄られるのが好きだろ?」
私の両手首を頭の上で器用に片手で掴んだ副社長が、怖いくらいに綺麗な不敵な微笑を湛えたまま意地悪な言葉を放つと、自分の首に緩めて締めてあったネクタイをシュルッと外して、それで私の両手首を、なんと、縛ってしまったのだ。
そうして、晴れて身軽になった副社長は、私のあられもない素肌の胸に顔を埋めて、食《は》むようにしてその先に噛《かじ》り付いてきた。
「ひやぁ……っんン」
甘く噛まれただけなのに、副社長が歯を当てる加減が絶妙なのか……。
もう、それだけで、一瞬……思考が途切れたような錯覚を起こしそうなくらいの甘い疼きに襲われて。
でも、副社長が、それだけで、許してくれる筈もなく……。
甘く痺れてしまっているそこに吸い付きながら、もう片方では、二本の指でその先を摘まんで、強く捏ねながら押し潰すように刺激してくる。
「はぅ、……ぁあああっ……ンン」
そのうち、だんだん、噛まれてるうちに、硬くなって敏感になり過ぎてしまった尖りは、僅かな刺激にも、大袈裟なくらいに反応を示して。
そのたびに、身体がビクンと大きく跳ね上がるように仰《の》け反ってしまう。
次第に、
「……はぁ、はぁ」
と肩で息をするような、乱れた荒い呼吸を繰り返すことしかできなくなってくる。
なのに、今度は、ようやく胸から顔を浮かせた副社長が、私の唇に優しく宥《なだ》めるように何度かキスをしてくれた後で。
いつの間にか、着物の裾を内腿が見えるまでに肌蹴《はだけ》させたかと思えば、その奥の敏感なソコを薄い布越しに舐めるようにして、厭《いや》らしい手つきで撫でながら、
「下着まで、こんなに濡らして。
俺に、そんなに、触ってほしかったのか?」
そう意地悪く言った直後、薄い布でソコを擦りながら焦らすようにゆっくりずらして捲ると、愛液で潤んでしまっているその奥に、躊躇うことなく、そのまま指を突きたててくる。
「そ、こ、……やぁ、……っンン……」
無理やり、押し広げられて、こじ開けられてしまった筈なのに……。
グチュリと厭らしい水音を立てたソコはいとも簡単に、あっさりと副社長の指を根元まで受け入れてしまっていて。
「嫌だっていう割に、もう、中もグチョグチョだな?」
「////」
そのせいで、わざとらしくクチュクチュと水音を響かせながら、耳元で副社長に厭らしく囁かれてしまって。
すでに上気してしまってる肌がより一層、熱くなっていくのが分かる。
もう、熱くて、熱くて、逆上《のぼ》せあがってしまいそうだ……。
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