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私、捕まっちゃいました
#5
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その間にも、副社長の唇と手は胸に埋められたまんまで、少しも休むことはなく。
どうやら、放してくれる気はなさそうだ。
少しも逃げ場を与えてもらえない私は、執拗に攻め立てられるお陰で、もう何も考えることなんかできない。
だんだん目の前の副社長がぼやけてきて、視界が真っ白になってゆく。
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
……どうも、限界に達してしまったらしい私は、叫ぶように高い声をあげた直後、真っ白な世界へと旅立ってしまっていたらしい。
そして現在、漸《ようや》く意識を取り戻した私が、ボーっとまだ定まらない視線を中央の壁側に置かれた大きなベッドから彷徨《さまよ》わせていると。
まだ薄暗かった筈の部屋の中は、薄っすらと白み始めていて。
だだっ広い部屋には、モノトーンで揃えられている高級そうな家具が申し訳程度に据えられていて、あまり生活感が感じられない。
副社長な訳だし、きっと忙しい毎日を過ごしているんだろうし、寝るためだけの部屋なのかも知れないなぁ。
なんてことを呑気に考えていた私は、重要なことを忘れてることにやっと気づいたのだった。
ハッとして、自分の右側に視線を移すと、そこにはやっぱり副社長の姿が当然ある訳で。
ベッドに左肘を突いて、顎を手で支えて、こちらを見据える副社長の視線と私の視線とが、ぶつかった瞬間、
「乳首弄られてイクなんて、見かけによらず淫乱だな?」
なんてことを、フンッと軽く鼻で笑いながら言われてしまった。
完全に、酔いも醒めて、頭もやっと正常に働いてくれるけれど。
ここがどこかも正確には、分からないし、どうして私と副社長が一緒に居るのかも分からない。
ましてや、副社長にあんなことされることになるなんて……。
この状況で、冷静な態度でいられる訳がない。
ーーもう、完全にパニック状態だ。
そこまで追い詰められた私は、
「さっきから、なんなんですか? イクとか、淫乱とか……。あんなこと初めてで、そんなこと言われても、分かる訳ないじゃないですかっ! 副社長ってバカなんですか?
それに、なんで、副社長がここにいるんですか? ここって、いったいどこなんですか?
木村先輩と一緒だったはずなのに……。なんなのよ、もー、やだー」
副社長に向けて、矢継ぎ早に捲し立てるように、散々そう言い放った私は、その場で頭を抱え込むことしかできない。
そんなパニック状態の私に、この直後、副社長ではなく、思いもよらない人物から声を掛けらることになろうとは思いもしないことだった。
どうやら、放してくれる気はなさそうだ。
少しも逃げ場を与えてもらえない私は、執拗に攻め立てられるお陰で、もう何も考えることなんかできない。
だんだん目の前の副社長がぼやけてきて、視界が真っ白になってゆく。
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
……どうも、限界に達してしまったらしい私は、叫ぶように高い声をあげた直後、真っ白な世界へと旅立ってしまっていたらしい。
そして現在、漸《ようや》く意識を取り戻した私が、ボーっとまだ定まらない視線を中央の壁側に置かれた大きなベッドから彷徨《さまよ》わせていると。
まだ薄暗かった筈の部屋の中は、薄っすらと白み始めていて。
だだっ広い部屋には、モノトーンで揃えられている高級そうな家具が申し訳程度に据えられていて、あまり生活感が感じられない。
副社長な訳だし、きっと忙しい毎日を過ごしているんだろうし、寝るためだけの部屋なのかも知れないなぁ。
なんてことを呑気に考えていた私は、重要なことを忘れてることにやっと気づいたのだった。
ハッとして、自分の右側に視線を移すと、そこにはやっぱり副社長の姿が当然ある訳で。
ベッドに左肘を突いて、顎を手で支えて、こちらを見据える副社長の視線と私の視線とが、ぶつかった瞬間、
「乳首弄られてイクなんて、見かけによらず淫乱だな?」
なんてことを、フンッと軽く鼻で笑いながら言われてしまった。
完全に、酔いも醒めて、頭もやっと正常に働いてくれるけれど。
ここがどこかも正確には、分からないし、どうして私と副社長が一緒に居るのかも分からない。
ましてや、副社長にあんなことされることになるなんて……。
この状況で、冷静な態度でいられる訳がない。
ーーもう、完全にパニック状態だ。
そこまで追い詰められた私は、
「さっきから、なんなんですか? イクとか、淫乱とか……。あんなこと初めてで、そんなこと言われても、分かる訳ないじゃないですかっ! 副社長ってバカなんですか?
それに、なんで、副社長がここにいるんですか? ここって、いったいどこなんですか?
木村先輩と一緒だったはずなのに……。なんなのよ、もー、やだー」
副社長に向けて、矢継ぎ早に捲し立てるように、散々そう言い放った私は、その場で頭を抱え込むことしかできない。
そんなパニック状態の私に、この直後、副社長ではなく、思いもよらない人物から声を掛けらることになろうとは思いもしないことだった。
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