狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執着愛〜

羽村美海

文字の大きさ
上 下
74 / 101
ヤクザと激甘新婚生活⁉

ヤクザと極甘新婚生活!?⑮

しおりを挟む

 それでも尊の怒濤の抽挿は、次から次へと溢れてくる蜜同様、とどまることなく繰り返される。

 抽挿が激しくなるに従い尊の猛々しい肉槍は硬度を増していく。

 尊が腰を引くとナカの襞が逃がさないとばかりに窄まり纏わりつく。

 ギリギリまで引き抜かれた熱い杭の先端が突き入れられれば、ナカの襞が擦られガツガツと掘削される。

 嵩高な雁首でグリグリと抉られたところから、強すぎる快楽を刻み込まれる。

「いやあぁん。も、だめっ。もう……だめぇ……たけ、る、さぁんッ」

 寄せては返す漣のように、絶え間のない快楽に身体は何度も高められ溺れていく。

 けれどもあと少しで昇りつめ、深部で膨れ上がった熱を発散できるというギリギリのところで、スーッと波が引けていくように尊の腰も引けて、昂りがずるりと引き抜かれてしまう。

 もうさっきからその繰り返しで、何度も何度も絶頂感を味わった身体は悶えに悶え、今にも狂ってしまいそうだ。

「たけ、る、さぁん。もう……だめぇ。ゆる……してぇ」

 次々にわきあがってくる絶頂感の狭間で美桜は泣きながら尊に許しを請うていた。

 美桜の言葉を拾った尊は、口元に微かに酷薄な微笑を湛え切れ長の双眸を眇める。

 その漆黒の瞳には怪しい光が宿っていて、目の当たりにした途端、美桜の背筋にはゾクゾクとした感覚が這い上がってくる。

 尊のことを受け入れているナカまでが戦慄き、尊のことをキュウキュウと締めつける。

 恐怖心にも似た感覚だが、これには覚えがある。

 これまで未遂ながら尊に翻弄された際に、幾度として味わってきたものだ。

 寸でのところで、絶頂に達することのできない身体が期待感に打ち震えているのだ。

 尊に全てを捧げたばかりの美桜が頭の片隅で、そのことを再確認しているところに、尊の意地の悪い攻め立てが投下された。

「散々俺のことを煽っておいて、なにが駄目なんだ。こんなにも感じて蜜を溢れさせて、もう大洪水だぞ」
「いやぁん、はず、か……しっ、いっちゃ……やぁ」

 余裕がないながらも羞恥を煽られた美桜が必死に抵抗するも、尊の怒濤の抽挿は途切れることはない。

 それどころか、やり取りをする合間にも、美桜の弱いところを暴いては、ことごとく攻め立ててくる。

 そして美桜が尊になにかを返すたびに、どんどん激しさを増していく。

 もうなにがなにやらわからなくなってくる。

「それに言ったよな。一度や二度ではすまないって。悪いがまだまだこれからだ。諦めろ」
「あん、はげし……あ、やッ、ああぁん」
「くっ……凄い締めつけだな。俺のに纏わりついてきて食いちぎられそうだ。ここがいいのか」
「あっ、いやぁん、そこ……だめぇ、きちゃう。きちゃうっ」
「素直で可愛いお前の身体はこんなにも欲しがってるんだ。褒美にたっぷり可愛がってやる。ほら、達け。何度でも達かせてやる」
「ああっ、いやん……だめぇ。あっ、やぁあああぁん!」

 なにがなにやらわからないなりにも、尊の言葉攻めに応戦していた美桜だったが、もう何度目かわからない凄まじい絶頂へと導かれた身体は限界を迎え、いつしか尊の逞しい腕の中で事切れるようにして意識を手放していた。

 意識が途切れる間際、愛おしげに美桜の名前を呼ぶ尊の甘い声音と、それに劣らないくらい甘やかな優しいキスの雨が絶えず降り注いでいたことだけは鮮明に覚えている。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

ヤクザの若頭は、年の離れた婚約者が可愛くて仕方がない

絹乃
恋愛
ヤクザの若頭の花隈(はなくま)には、婚約者がいる。十七歳下の少女で組長の一人娘である月葉(つきは)だ。保護者代わりの花隈は月葉のことをとても可愛がっているが、もちろん恋ではない。強面ヤクザと年の離れたお嬢さまの、恋に発展する前の、もどかしくドキドキするお話。

隠れ御曹司の手加減なしの独占溺愛

冬野まゆ
恋愛
老舗ホテルのブライダル部門で、チーフとして働く二十七歳の香奈恵。ある日、仕事でピンチに陥った彼女は、一日だけ恋人のフリをするという条件で、有能な年上の部下・雅之に助けてもらう。ところが約束の日、香奈恵の前に現れたのは普段の冴えない彼とは似ても似つかない、甘く色気のある極上イケメン! 突如本性を露わにした彼は、なんと自分の両親の前で香奈恵にプロポーズした挙句、あれよあれよと結婚前提の恋人になってしまい――!? 「誰よりも大事にするから、俺と結婚してくれ」恋に不慣れな不器用OLと身分を隠したハイスペック御曹司の、問答無用な下克上ラブ!

手を伸ばした先にいるのは誰ですか~愛しくて切なくて…憎らしいほど愛してる~【完結】

まぁ
恋愛
ワイン、ホテルの企画業務など大人の仕事、そして大人に切り離せない恋愛と… 「Ninagawa Queen's Hotel」 若きホテル王 蜷川朱鷺  妹     蜷川美鳥 人気美容家 佐井友理奈 「オークワイナリー」 国内ワイナリー最大手創業者一族 柏木龍之介 血縁関係のない兄妹と、その周辺の何角関係…? 華やかな人々が繰り広げる、フィクションです。

政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。

如月 そら
恋愛
父のお葬式の日、雪の降る中、園村浅緋と母の元へ片倉慎也が訪ねてきた。 父からの遺言書を持って。 そこに書かれてあったのは、 『会社は片倉に託すこと』 そして、『浅緋も片倉に託す』ということだった。 政略結婚、そう思っていたけれど……。 浅緋は片倉の優しさに惹かれていく。 けれど、片倉は……? 宝島社様の『この文庫がすごい!』大賞にて優秀作品に選出して頂きました(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) ※表紙イラストはGiovanni様に許可を頂き、使用させて頂いているものです。 素敵なイラストをありがとうございます。

腹黒上司が実は激甘だった件について。

あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。 彼はヤバいです。 サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。 まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。 本当に厳しいんだから。 ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。 マジで? 意味不明なんだけど。 めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。 素直に甘えたいとさえ思った。 だけど、私はその想いに応えられないよ。 どうしたらいいかわからない…。 ********** この作品は、他のサイトにも掲載しています。

愛し愛され愛を知る。【完】

夏目萌(月嶋ゆのん)
恋愛
訳あって住む場所も仕事も無い神宮寺 真彩に救いの手を差し伸べたのは、国内で知らない者はいない程の大企業を経営しているインテリヤクザで鬼龍組組長でもある鬼龍 理仁。 住み込み家政婦として高額な月収で雇われた真彩には四歳になる息子の悠真がいる。 悠真と二人で鬼龍組の屋敷に身を置く事になった真彩は毎日懸命に家事をこなし、理仁は勿論、組員たちとの距離を縮めていく。 特に危険もなく、落ち着いた日々を過ごしていた真彩の前に一人の男が現れた事で、真彩は勿論、理仁の生活も一変する。 そして、その男の存在があくまでも雇い主と家政婦という二人の関係を大きく変えていく――。 これは、常に危険と隣り合わせで悲しませる相手を作りたくないと人を愛する事を避けてきた男と、大切なモノを守る為に自らの幸せを後回しにしてきた女が『生涯を共にしたい』と思える相手に出逢い、恋に落ちる物語。 ※ あくまでもフィクションですので、その事を踏まえてお読みいただければと思います。設定等合わない場合はごめんなさい。また、実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

処理中です...