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ヤクザと激甘新婚生活⁉

ヤクザと激甘新婚生活⁉⑪

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 尊の呟きからすると、処女であるため未だ硬く狭小の蜜路を解すためなのだろう。

 しばらく続いていた三点攻めが終わった頃には、緩慢な動きによる指での抽挿が絶え間なく繰り返されていた。

 その甲斐あってか、尊の指によって解された蜜口からは夥しい愛蜜が滴り、しぶきを撒き散らすほどになっている。

 ぐちゅっ、ぐちゃっと、絶え間のない淫猥な水音が美桜の鼓膜をも犯してくる。

「あっ、やぁ……あっ、はぁあん」

 意識がぼやけていくなか、美桜は息も絶え絶えに喘ぎ、藁にも縋る思いで尊の頭に縋りついていた。

 やがて蜜口を満たしている尊の長く節くれ立った指は、一本から二本、気づけば三本に増やされていた。

 尊の指が襞を掻き分けズブズブと根元まで沈められると、今度は爪先ギリギリまでずるりと引き抜かれる。

 指が忙しなく抜き差しされ、それぞれの指がバラバラに動きまわる。指が弱いところに触れるたび、愛蜜で満たされた蜜孔が蠕動しうねった媚壁が尊の指を食い締める。

 あたかも自分のナカへ取り込んで貪り尽くそうとするかのように。

 その感覚が恥ずかしいなどと思うような余裕など、美桜にはもうなかった。

 もう指だけでは飽き足らず、尊自身で満たされたい。

 美桜の頭のなかは、そんな想いで占拠されてしまっていた。

 尊は宣言通り、美桜の羞恥を見事に取っ払ったのだ。

 目的を果たした尊は妖艶な微笑を浮かべ仕上げとばかりに、先ほどまで緩やかな動作で抜き差ししていた指のスピードを一気に加速させる。

「ーーあ、やぁっ、もぉ、ダメぇ。いやあぁん!」

 甘やかな愉悦を断続的に与えられた美桜は、とうとう大きな快感の波に飲み込まれ、高い声を放ちながら達した。

 途端に甘やかな快感で麻痺した身体がビクンビクンッと大きく跳ね上がる。

 その瞬間、尊の愛撫によりぷっくりと膨れ上がった花芽の小さな孔からプシュッと愛潮が噴き出し、尊の手や太腿に飛沫が飛び散る感触が伝わってくる。

 初めて味わう感覚に、粗相したものと思い込んでしまった美桜は、死んでしまいたい衝動に駆られ、顔を両手で覆い隠すのが精一杯だ。

 眼前にはチカチカと閃光が飛び交い、絶頂間際で弛緩した身体をぐったりと横たえ、荒い呼吸を繰り返すことしかできなずにいる。

 そんな美桜の身体を愛おしそうに抱き寄せ、腕に閉じ込めた尊が『いい子だ』と言うように何度も何度も頭を優しく撫でてくれる。

「美桜、上手に達けたな。今のは潮を噴いただけで漏らした訳じゃないから安心しろ。身体、キツくないか?」

 尊からの言葉に心底安堵した美桜は、褒められたことが嬉しくてどうしようもなってくる。

 いてもたってもいられなくて、美桜は尊の首に力の入らない両腕を絡めてぎゅっとしがみつき、身体を気遣ってくれる尊に真っ先にお強請りしていた。

「ご褒美ください」
「ああ、そうだな。それが終わったら、約束通りたっぷりと可愛がってやる」

 尊は仕方ないなと言うようにふっと笑みを零すと、美桜の汗ばんだ額にこめかみ、濡れた目尻に頬にというように、至る所にご褒美の甘やかなキスを降らせてくれる。

 美桜はこの先への期待感に胸を高鳴らせつつ、幸せな心地で尊からのご褒美のキスにうっとりと酔い痴れていた。
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