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episodo:3
#4
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今更だけど、
海翔さんは、やっぱり…かなりモテるんだろうな?
経験だって、私なんかとは比べ物にならないくらいあるんだろうし。
私は、そういうのよく解んないけど、
さっきも…キスをされるだけで頭がボーッとしてくるし。
触れ方も凄く優しいから、嫌じゃないし、恥ずかしいけど、もっと触れて欲しいと思ってしまう。
でも、戸惑うことも一杯ありそうだけど…。
「……芽依、こっち」
「え?!こっちってどっち?」
「芽依をもっと近くで感じたいから」
え…?
だからって、腕を引っ張られても私は動けないよ?
今、組み敷かれて、ひとつに繋がってるよね……?
海翔さんの言ってる意味がよく解らなくて、困惑中の私の身体はぐいっと抱き上げられてしまった。
器用に繋がったままで海翔さんの膝の上へ乗っかるようにして。
「ヒャァ…っんぅ」
「近くなっただろ?どうだ?」
「/////」
そ、そんなことを聞かれても困ってしまう。
ただただ、海翔さんの背中に腕を回したまま…ぎゅっと抱きついていることしかできなくて。
「芽依?」
心配そうに聞き返してくるけど、そんなの言える訳がない。
「……知らないっ!」
短く怒って言うと…、
「まだ、足りない?」
「…や、ちがぁう」
何を勘違いしたのか、
海翔さんに身体を強く揺すられて…、何も考えられなくさせられた。
海翔さんは、
どうも私の羞恥心というものの存在に気づいてないみたいだ。
…っていうか、
そういう感覚がズレテルような気がするんだけど…。
それは、私がまだまだお子ちゃまだから?
そりゃ、経験した人の数で言えば、海翔さん含め二人だけなんだけど。
「芽依?まだ足りない?」
「……へ!?」
私が、海翔さんに抱きしめられたまま色々考え込んでて、なんの反応もしなかったからか…、
あらぬ方向へ考えを巡らし始めたであろう海翔さんによって、
まだまだお子ちゃまな私は、未知との遭遇を果たすような気がするんだけど…。
「俺も、まだまだ足りない」
「……イヤもう、じゅう…っ」
もう、じゅうぶんだということを伝えかけた唇は、海翔さんの唇によって言葉を紡ぐことを許されることはなかった。
「芽依」
「……んっ…、」
その代わり、声にならない声をあげ続けることとなった。
これからはどんなに恥ずかしくても、ちゃんと言葉にしようと心の中で誓ったのだった。
「芽依、おやすみ」
「……おやすみなさい」
と言っても、
もう、とっくに、朝日も登っていて、お昼が近いような気がするんだけど…。
確かに、土曜日だし、仕事も休みだし、
普段もゆっくり過ごしてるからいいんだけど…。
何故、海翔さんは、昨日の夜まで熱にうなされてたのに、
あんなに元気で居られるんだろう?
それだけじゃなくて、あんなことやこんなことまでしてたっていうのに信じられない…。
今も、颯爽と白衣を靡かせながら、動物たちの様子をみに行っちゃったし。
私は、ソファーベッドに横になったままで動くこともできないって言うのに。
まぁ、でも、海翔さんは、
口では、意地悪なことを言ってくるし、勘違いして先走ったりもするけど、最後まで凄く優しかった。
今だって、
嫌がる私を強引にだったけど、
一緒にシャワーを浴びて、身体まで洗ってくれて、タオルで優しく拭いてから、洗濯済みの海翔さんの服まで着せてくれて、布団にくるまれているし。
私のことを好きになってくれてるんじゃって勘違いをしてしまうぐらい、本当に優しかった。
いつもは、あんなに素っ気なくて、無愛想で、不機嫌そうなのに……。
海翔さんは、やっぱり…かなりモテるんだろうな?
経験だって、私なんかとは比べ物にならないくらいあるんだろうし。
私は、そういうのよく解んないけど、
さっきも…キスをされるだけで頭がボーッとしてくるし。
触れ方も凄く優しいから、嫌じゃないし、恥ずかしいけど、もっと触れて欲しいと思ってしまう。
でも、戸惑うことも一杯ありそうだけど…。
「……芽依、こっち」
「え?!こっちってどっち?」
「芽依をもっと近くで感じたいから」
え…?
だからって、腕を引っ張られても私は動けないよ?
今、組み敷かれて、ひとつに繋がってるよね……?
海翔さんの言ってる意味がよく解らなくて、困惑中の私の身体はぐいっと抱き上げられてしまった。
器用に繋がったままで海翔さんの膝の上へ乗っかるようにして。
「ヒャァ…っんぅ」
「近くなっただろ?どうだ?」
「/////」
そ、そんなことを聞かれても困ってしまう。
ただただ、海翔さんの背中に腕を回したまま…ぎゅっと抱きついていることしかできなくて。
「芽依?」
心配そうに聞き返してくるけど、そんなの言える訳がない。
「……知らないっ!」
短く怒って言うと…、
「まだ、足りない?」
「…や、ちがぁう」
何を勘違いしたのか、
海翔さんに身体を強く揺すられて…、何も考えられなくさせられた。
海翔さんは、
どうも私の羞恥心というものの存在に気づいてないみたいだ。
…っていうか、
そういう感覚がズレテルような気がするんだけど…。
それは、私がまだまだお子ちゃまだから?
そりゃ、経験した人の数で言えば、海翔さん含め二人だけなんだけど。
「芽依?まだ足りない?」
「……へ!?」
私が、海翔さんに抱きしめられたまま色々考え込んでて、なんの反応もしなかったからか…、
あらぬ方向へ考えを巡らし始めたであろう海翔さんによって、
まだまだお子ちゃまな私は、未知との遭遇を果たすような気がするんだけど…。
「俺も、まだまだ足りない」
「……イヤもう、じゅう…っ」
もう、じゅうぶんだということを伝えかけた唇は、海翔さんの唇によって言葉を紡ぐことを許されることはなかった。
「芽依」
「……んっ…、」
その代わり、声にならない声をあげ続けることとなった。
これからはどんなに恥ずかしくても、ちゃんと言葉にしようと心の中で誓ったのだった。
「芽依、おやすみ」
「……おやすみなさい」
と言っても、
もう、とっくに、朝日も登っていて、お昼が近いような気がするんだけど…。
確かに、土曜日だし、仕事も休みだし、
普段もゆっくり過ごしてるからいいんだけど…。
何故、海翔さんは、昨日の夜まで熱にうなされてたのに、
あんなに元気で居られるんだろう?
それだけじゃなくて、あんなことやこんなことまでしてたっていうのに信じられない…。
今も、颯爽と白衣を靡かせながら、動物たちの様子をみに行っちゃったし。
私は、ソファーベッドに横になったままで動くこともできないって言うのに。
まぁ、でも、海翔さんは、
口では、意地悪なことを言ってくるし、勘違いして先走ったりもするけど、最後まで凄く優しかった。
今だって、
嫌がる私を強引にだったけど、
一緒にシャワーを浴びて、身体まで洗ってくれて、タオルで優しく拭いてから、洗濯済みの海翔さんの服まで着せてくれて、布団にくるまれているし。
私のことを好きになってくれてるんじゃって勘違いをしてしまうぐらい、本当に優しかった。
いつもは、あんなに素っ気なくて、無愛想で、不機嫌そうなのに……。
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