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第三章
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来年は、別々の学校になるんだ。今だって、階が違うからほとんど会うことはない。でも、廊下ですれ違ったり、校庭で遊んでいるのを眺めたり……そういう日常がなくなっちゃう。
「そっか」
これしか、口にできなかった。今までの、当たり前だった日常ってすごく幸せだったんだな。
それにしても、陸上部を辞めた理由は詳しく言いたくないみたい。
「けど、優勝したのに……」
楓真は、あはは、と軽い声で笑った。
「あれは、ジュニアオリンピックの候補選手が海外遠征していたり、他校の有力選手が体調不良で欠場したりしたからで、俺の実力じゃないよ。たまたま」
「そんなことないよ!」
めずらしく自虐的な物言いをする楓真に、大きな声で反対する。
「有力選手がいなかったとしても、出場した選手の中の1番であることは変わりないよ」
私の言葉に、楓真は少し黙った。
何も知らないのに、余計なこと言っちゃったかな。
緊張しながら、楓真の言葉を待つ。楓真は、顔をあげて私を見ると、ニコッと笑ってくれた。
「ありがと。恥ずかしいから波奈には優勝したことを隠していたけど……。波奈もたまにはいいこと言うんだな」
楓真が、微笑んでくれた。それだけでうれしくて、ちょっと調子に乗ってしまう。
「陸上、続けたらいいのに~」
その瞬間、楓真は首を小さく振った。さっきまでの笑顔はなくなっていて、私は血の気が引いてしまう。
「いい思い出で十分だよ」
楓真は、心なしか歩調を速めて歩く。
けがをしているとか、実力がないからやめるとかって感じでもなさそうだけど。
先を歩く楓真の背中は、私を拒絶しているみたいだった。
私は、本当の理由をまだ聞かせてもらえないんだろうな。そうだよね、信用に値する人間ではないもの。
私も楓真も、無言で歩いた。
空気が悪くなってしまった。楓真は不機嫌で人をコントロールするタイプじゃないけど、いつでも上機嫌というわけにもいかないもん。
余計なことを言っちゃったな。後悔を抱えながらスーパーに向かってとぼとぼ歩いていると、正面から見覚えのあるひとりと二匹の影が見えた。
「みっちゃん! 桜と小梅!」
天の助け! 私は走って駆け寄った。
「あら、波奈ちゃんこんにちは。学校帰り?」
「こんにちは! 学校帰りっていうか……」
しゃがんで桜と小梅をなでなでしながら、私はちらっと背後に立つ楓真を見る。
みっちゃんはちらりと楓真を見て、私を見て、なるほどといった具合にニッと笑みを浮かべた。
どうやら、先日話したウソ彼氏の楓真だと勘付いてくれたみたい。さすが、人生経験が豊富だ。
「こんにちは。波奈ちゃんのお友だちのみっちゃんです」
「こんにちは、杉原楓真です」
お友だち、という単語にちょっと引っかかったみたいだけど、どうにか受け入れてあいさつしてくれた。
「楓真、こっちのワンちゃんはね、この子が桜でこの子が小梅。ね、みっちゃん、撫でてもいいかな」
「いいよ。この子達懐っこいから、人間に撫でられるの大好きなの」
「いいですか!?」
めずらしく楓真のテンションがあがった。もしや、犬好きなのかな。
私の隣にしゃがみこみ、桜と小梅の前に握りこぶしを差し出した。
「撫でていいかな~?」
桜と小梅は、早く撫でてと言わんばかりに尻尾を振って楓真を見上げる。
その様子を見て、楓真は左手で桜を、右手で小梅を撫でる。
「かっ、かわいい……」
心なしか顔を赤らめて、桜と小梅をなでている。
こんな楓真の顔、初めて見たかも。あ、違う、水族館デートの日も、ペンギン相手にこういう顔をしていた。
犬だけじゃなくて、動物が好きなのかな。
楓真が夢中になっている間に、みっちゃんをちらっと見る。みっちゃんはちょっとイジワルな笑みを浮かべて、私に向かってうなずく。すべてお見通しよ、とでも言いたそう。
「楓真くん、だったかしら。よかったら今度、波奈ちゃんといっしょに遊びに来て。美味しいお菓子を準備しておくから」
みっちゃんナイス~!! 理由をつけて、楓真と会える!
「いいんですか? ありがとうございます。ぜひ」
楓真は、ニコニコと答えた。うれしい。みっちゃんと楓真が知り合ってくれるのも、桜と小梅を可愛がってくれるのも、全部うれしい。
みっちゃんたちとはここでバイバイして、スーパーへ向かう。
「可愛かったなぁ~」
撫でた感触が忘れられないのか、興奮した様子で手のひらを見ている。
「楓真、動物好きなんだね」
みっちゃんたちのおかげで空気が良くなった。感謝してもしきれないよ。
「まーな」
でも、楓真の家で動物を飼っているのを見た記憶はない。もっとも、両親とも忙しくてそんな時間はないんだろうけどね。
「そっか」
これしか、口にできなかった。今までの、当たり前だった日常ってすごく幸せだったんだな。
それにしても、陸上部を辞めた理由は詳しく言いたくないみたい。
「けど、優勝したのに……」
楓真は、あはは、と軽い声で笑った。
「あれは、ジュニアオリンピックの候補選手が海外遠征していたり、他校の有力選手が体調不良で欠場したりしたからで、俺の実力じゃないよ。たまたま」
「そんなことないよ!」
めずらしく自虐的な物言いをする楓真に、大きな声で反対する。
「有力選手がいなかったとしても、出場した選手の中の1番であることは変わりないよ」
私の言葉に、楓真は少し黙った。
何も知らないのに、余計なこと言っちゃったかな。
緊張しながら、楓真の言葉を待つ。楓真は、顔をあげて私を見ると、ニコッと笑ってくれた。
「ありがと。恥ずかしいから波奈には優勝したことを隠していたけど……。波奈もたまにはいいこと言うんだな」
楓真が、微笑んでくれた。それだけでうれしくて、ちょっと調子に乗ってしまう。
「陸上、続けたらいいのに~」
その瞬間、楓真は首を小さく振った。さっきまでの笑顔はなくなっていて、私は血の気が引いてしまう。
「いい思い出で十分だよ」
楓真は、心なしか歩調を速めて歩く。
けがをしているとか、実力がないからやめるとかって感じでもなさそうだけど。
先を歩く楓真の背中は、私を拒絶しているみたいだった。
私は、本当の理由をまだ聞かせてもらえないんだろうな。そうだよね、信用に値する人間ではないもの。
私も楓真も、無言で歩いた。
空気が悪くなってしまった。楓真は不機嫌で人をコントロールするタイプじゃないけど、いつでも上機嫌というわけにもいかないもん。
余計なことを言っちゃったな。後悔を抱えながらスーパーに向かってとぼとぼ歩いていると、正面から見覚えのあるひとりと二匹の影が見えた。
「みっちゃん! 桜と小梅!」
天の助け! 私は走って駆け寄った。
「あら、波奈ちゃんこんにちは。学校帰り?」
「こんにちは! 学校帰りっていうか……」
しゃがんで桜と小梅をなでなでしながら、私はちらっと背後に立つ楓真を見る。
みっちゃんはちらりと楓真を見て、私を見て、なるほどといった具合にニッと笑みを浮かべた。
どうやら、先日話したウソ彼氏の楓真だと勘付いてくれたみたい。さすが、人生経験が豊富だ。
「こんにちは。波奈ちゃんのお友だちのみっちゃんです」
「こんにちは、杉原楓真です」
お友だち、という単語にちょっと引っかかったみたいだけど、どうにか受け入れてあいさつしてくれた。
「楓真、こっちのワンちゃんはね、この子が桜でこの子が小梅。ね、みっちゃん、撫でてもいいかな」
「いいよ。この子達懐っこいから、人間に撫でられるの大好きなの」
「いいですか!?」
めずらしく楓真のテンションがあがった。もしや、犬好きなのかな。
私の隣にしゃがみこみ、桜と小梅の前に握りこぶしを差し出した。
「撫でていいかな~?」
桜と小梅は、早く撫でてと言わんばかりに尻尾を振って楓真を見上げる。
その様子を見て、楓真は左手で桜を、右手で小梅を撫でる。
「かっ、かわいい……」
心なしか顔を赤らめて、桜と小梅をなでている。
こんな楓真の顔、初めて見たかも。あ、違う、水族館デートの日も、ペンギン相手にこういう顔をしていた。
犬だけじゃなくて、動物が好きなのかな。
楓真が夢中になっている間に、みっちゃんをちらっと見る。みっちゃんはちょっとイジワルな笑みを浮かべて、私に向かってうなずく。すべてお見通しよ、とでも言いたそう。
「楓真くん、だったかしら。よかったら今度、波奈ちゃんといっしょに遊びに来て。美味しいお菓子を準備しておくから」
みっちゃんナイス~!! 理由をつけて、楓真と会える!
「いいんですか? ありがとうございます。ぜひ」
楓真は、ニコニコと答えた。うれしい。みっちゃんと楓真が知り合ってくれるのも、桜と小梅を可愛がってくれるのも、全部うれしい。
みっちゃんたちとはここでバイバイして、スーパーへ向かう。
「可愛かったなぁ~」
撫でた感触が忘れられないのか、興奮した様子で手のひらを見ている。
「楓真、動物好きなんだね」
みっちゃんたちのおかげで空気が良くなった。感謝してもしきれないよ。
「まーな」
でも、楓真の家で動物を飼っているのを見た記憶はない。もっとも、両親とも忙しくてそんな時間はないんだろうけどね。
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