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とりあえず俺たちは、職を探すため、職業管理施設にやってきた。職業管理施設というのは、まだ、職業が決まってなかったり、転職したいときに訪れて申請書を出すところだとナイトから聞いた。
「お前は、女神の部類に入るのか?」
「はあ!?当たり前でしょ!女神といえばこの私!魔法冒険者にして女神!完璧な女神像じゃない」
「その、毒舌と自意識過剰なとこを治せばな。」
早速、受付ブースに入り、用件を話す。
「すみません。職業の申請なんですけど。」
「あぁ。はい。ではこちらに手をかざしてください。」
キュイーンと音が鳴り、俺のデータが頭上に映し出された。
「田中治さん、16歳で、お間違えないですか?」
「はい。」
「では、職業は何をご希望でしょうか?弓矢冒険者、魔法冒険者、剣冒険者(つるぎ)、拳銃冒険者、そして、商売人となりますが。」
「えっと……」
まずい。何が、なんだか分からない。こんな経験始めてだし、まず、なにがどう違うのかだけでも説明してほしい。どうしたものか……。
「あ、えっと……おすすめ……とかないですか?」
「おすすめですか?そうなりますと、もう一度こちらに手をかざして貰えますか?」
「あ、はい」
なんだ。できるのか。
またもキュイーンと音が鳴り、頭上に映し出される。
「えー、田中治さんは知力が人一倍ありますので、パズルギルドで効率の良い、剣冒険者が向いていると思われます。ですが、体力が人よりというか……全くというか……ありませんので、拳銃冒険者はおすすめできません。」
なるほど、よくわかった。だが、体力がないのはおかしい。俺は死ぬ前サッカー部で、モテモテだったのに。体力だけは自信があったのに。少し残念だ。
「ねぇ。治!まだ決まらないの!?早くしてよ!日が暮れちゃうじゃない!これから寝るところも決まってないのよ!?さっさと決めて。」
「黙ってろ毒舌」
でも、意地はって拳銃冒険者になってそれでクエストクリアできなかったら洒落にならないし、やっぱり、おすすめされたのが一番いいかな。
「じゃあ、俺、剣冒険者になります。」
「剣冒険者……ですね。転職は、クエストクリア20回から出来るようになりますので、頑張ってクエストクリアしていってくださいね。それでは、申請書にお名前とサインお願いします」
田中治、16歳。やっと、天界への第一歩が開けた!よし!ここからクエストへ行けるんだ!
「ねぇ、治。今日寝るとこはどーすんの?」
「は?寝るとこ?そりゃあ、家……」
家がない!!どうするんだ。ホテルか?旅館か?いや!行く途中にそんなものはなかった!
「あの、すみません!今日寝るとこどうすればいいんですか!。」
「へ!?あ、あぁ。10コインでテントを貸し出しています。10コイン無い場合はクエストへ行ってコインを集めるしかございませんが、田中治さんのパーティーは2人ですので、あと3人、最低でも必要です。」
「おい!女神!10コイン持ってるか!?頼む!持っててくれ!」
そんな思いも虚しく、女神はふるふると首を横にふった。
ここにきての金欠。予想はしてたが、まさか、こんな深刻な問題になっていたとは。
「とりあえず、募集の張り紙をあちらにはってはどうでしょうか?」
「できるんですか?ありがとうございます。」
<冒険者募集>
拳銃冒険者、弓矢冒険者、商売人募集中!
レベルが低くても大丈夫!一緒にクエストに行きましょう!
<田中治、女神ナイト>
「まあ、こんなもんか?」
「レベルの低い奴らばっか来ても知らないからね。私はレベル最大。でもあんたはレベル1。ほんと、比べものにならないくらい違うんだから」
「うるさい。これからあげていくんだよ。」
毎日恒例の喧嘩をしていると、可愛らしい声が聞こえてきた。
「募集の張り紙見させて貰いましたよ。」
「お前は、女神の部類に入るのか?」
「はあ!?当たり前でしょ!女神といえばこの私!魔法冒険者にして女神!完璧な女神像じゃない」
「その、毒舌と自意識過剰なとこを治せばな。」
早速、受付ブースに入り、用件を話す。
「すみません。職業の申請なんですけど。」
「あぁ。はい。ではこちらに手をかざしてください。」
キュイーンと音が鳴り、俺のデータが頭上に映し出された。
「田中治さん、16歳で、お間違えないですか?」
「はい。」
「では、職業は何をご希望でしょうか?弓矢冒険者、魔法冒険者、剣冒険者(つるぎ)、拳銃冒険者、そして、商売人となりますが。」
「えっと……」
まずい。何が、なんだか分からない。こんな経験始めてだし、まず、なにがどう違うのかだけでも説明してほしい。どうしたものか……。
「あ、えっと……おすすめ……とかないですか?」
「おすすめですか?そうなりますと、もう一度こちらに手をかざして貰えますか?」
「あ、はい」
なんだ。できるのか。
またもキュイーンと音が鳴り、頭上に映し出される。
「えー、田中治さんは知力が人一倍ありますので、パズルギルドで効率の良い、剣冒険者が向いていると思われます。ですが、体力が人よりというか……全くというか……ありませんので、拳銃冒険者はおすすめできません。」
なるほど、よくわかった。だが、体力がないのはおかしい。俺は死ぬ前サッカー部で、モテモテだったのに。体力だけは自信があったのに。少し残念だ。
「ねぇ。治!まだ決まらないの!?早くしてよ!日が暮れちゃうじゃない!これから寝るところも決まってないのよ!?さっさと決めて。」
「黙ってろ毒舌」
でも、意地はって拳銃冒険者になってそれでクエストクリアできなかったら洒落にならないし、やっぱり、おすすめされたのが一番いいかな。
「じゃあ、俺、剣冒険者になります。」
「剣冒険者……ですね。転職は、クエストクリア20回から出来るようになりますので、頑張ってクエストクリアしていってくださいね。それでは、申請書にお名前とサインお願いします」
田中治、16歳。やっと、天界への第一歩が開けた!よし!ここからクエストへ行けるんだ!
「ねぇ、治。今日寝るとこはどーすんの?」
「は?寝るとこ?そりゃあ、家……」
家がない!!どうするんだ。ホテルか?旅館か?いや!行く途中にそんなものはなかった!
「あの、すみません!今日寝るとこどうすればいいんですか!。」
「へ!?あ、あぁ。10コインでテントを貸し出しています。10コイン無い場合はクエストへ行ってコインを集めるしかございませんが、田中治さんのパーティーは2人ですので、あと3人、最低でも必要です。」
「おい!女神!10コイン持ってるか!?頼む!持っててくれ!」
そんな思いも虚しく、女神はふるふると首を横にふった。
ここにきての金欠。予想はしてたが、まさか、こんな深刻な問題になっていたとは。
「とりあえず、募集の張り紙をあちらにはってはどうでしょうか?」
「できるんですか?ありがとうございます。」
<冒険者募集>
拳銃冒険者、弓矢冒険者、商売人募集中!
レベルが低くても大丈夫!一緒にクエストに行きましょう!
<田中治、女神ナイト>
「まあ、こんなもんか?」
「レベルの低い奴らばっか来ても知らないからね。私はレベル最大。でもあんたはレベル1。ほんと、比べものにならないくらい違うんだから」
「うるさい。これからあげていくんだよ。」
毎日恒例の喧嘩をしていると、可愛らしい声が聞こえてきた。
「募集の張り紙見させて貰いましたよ。」
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