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4. ※R18
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後宮入りするハメになった流れを思い出して改めて腹が立つ。
血の繋がった家族ながら本当に始末に負えない。
こんなクソ貴族ばかりのさばらせやがってという思いが常にある。
だから私は王というものが大嫌いだ。
どうせ後継ぎの新王も同じ人でなしに決まっている。
現に後宮は以前のまま存続しているし、国内の様子も一向に良くなる気配がない。
王という地位に胡坐をかいて、好き放題しているやつなのだろう。
いっそ暗殺してやりたいが、どうせまた無能が王になるだけだ。
それに殺してしまったら養父の生活はどうなる。
私が上手くやっている間は、養父の生活は一応実家が保証してくれる。定期連絡を途絶えさせたら暴れてやると言っておいたから、さすがにそこはきちんとするだろう。
ならば新王に気に入られて、一日でも長くここで生きなければ。
そう思ったが、どうやらその目論見は上手くいかなさそうだ。
「ベッドに横になるがいい」
「はぁ……」
処女だと告げて面倒臭そうなため息をついた王に、言われた通りに仰向けになって天井を見上げる。
誘い文句を口にする甲斐性はないので無言でいたら、ギシッとベッドが軋んだ。
王様が乗り上げたらしい。
「服の裾をまくりなさい」
「うす」
王様からの命令なのだから従わざるを得ないのは当然だ。
だが張りのない声で力なく言われると、どう反応していいか困ってしまう。
出来ればもっと腹の底から声を出してほしい。
そうしたらもっとなんかこう、反抗心とかバリバリの尖った、あるいは従順なふりをしたしおらしい返事を返せるのに。
彼に対する態度を決めかねて、中途半端な返答になってしまう。
「下着を取って足を広げて」
淡々と言われたことをこなしていく。
本来は恥ずかしがったり悔しがったりする場面なのだろうけど、なんとも言えない既視感に襲われおとなしく従う。
下半身が思い切り露出した状態の私を、王様が無感動に見下ろす。
王様が何かの容器を取り出して開けた。
「ひえっ」
股間に垂らされた何かがひやりと冷たくて、思わず声が出る。
間抜けな反応に、しかし王様は何も言わなかった。
「少しじっとしていなさい」
そう言ってぬめぬめした何かを纏った指を、あらぬ場所に出し入れする。
しばらく無言の時間が続いた。
あーなんだろこれ。あれだ。わかった。この既視感。
医者の触診かっつー。
繰り返される挿入感に多少の吐き気を覚えつつ、このやり取りが何に似ているか思い出せたことに少しテンションが上がる。
どうやら、このぬめぬめは潤滑剤的なものらしい。
そして今、処女である私が痛みに大騒ぎしないように慣らしているようだ。
いきなり突っ込んでぎゃーぎゃー悲鳴を上げさせるのは好みじゃないのかもしれない。
そこは先王と違うらしい。残忍な性質は受け継がなかったのだろうか。
マイナス五万ポイントくらいだった好感度がほんの少しだけ浮上する。
どうかこのままノーマルなセックスで終わってくれますように。
処女はもはやどうでもいいが、やっぱり痛いのは嫌だ。
初心者なのだからその辺は忖度して欲しい。
そんで最後にこう言えばいいんでしょ? 「気持ち良かったですぅ」とか「最高でしたぁ」とか。
とりあえず男なんて適当に褒めときゃいいんだって養父の店にくるおっちゃんたちが言ってた。
セクハラまがいのことばっか言ってくる人たちだったけど、妙なところで役に立つものだ。
もうすっかり触診気分で、心には余裕があった。
事後のことに考えを巡らせていると、王様がようやく手を止め下履きをわずかにずり下ろした。
ここからが本番だ。
わずかに身構えた。
けれど彼は自分で数度擦ってから、あっさりと挿入を果たした。
ロクな前戯もなく、互いに服も脱がない状態で呆気に取られてしまう。
それから何度か機械的に動いた後すぐに果てたらしく、また深いため息を吐き出した。
特に呼吸が乱れるでもなく、汗一つかかず、煩わしそうな顔をしてイチモツを抜く。
「……大儀であった」
ぼそりと言って、己の身なりを整える。
そのまま私の股グラを布で拭って、裾を直すとさっさと退室してしまった。
いやパンツ穿かすの忘れてるわとか。
終わった後もっとなんかあんだろとか。
下手どころの騒ぎではなくて何も言えなかった。
ひとり部屋に残されてしばし呆然とする。
そうしてあとから怒りがふつふつと湧いてきた。
なんだあいつ。
張っ倒すぞ。
血の繋がった家族ながら本当に始末に負えない。
こんなクソ貴族ばかりのさばらせやがってという思いが常にある。
だから私は王というものが大嫌いだ。
どうせ後継ぎの新王も同じ人でなしに決まっている。
現に後宮は以前のまま存続しているし、国内の様子も一向に良くなる気配がない。
王という地位に胡坐をかいて、好き放題しているやつなのだろう。
いっそ暗殺してやりたいが、どうせまた無能が王になるだけだ。
それに殺してしまったら養父の生活はどうなる。
私が上手くやっている間は、養父の生活は一応実家が保証してくれる。定期連絡を途絶えさせたら暴れてやると言っておいたから、さすがにそこはきちんとするだろう。
ならば新王に気に入られて、一日でも長くここで生きなければ。
そう思ったが、どうやらその目論見は上手くいかなさそうだ。
「ベッドに横になるがいい」
「はぁ……」
処女だと告げて面倒臭そうなため息をついた王に、言われた通りに仰向けになって天井を見上げる。
誘い文句を口にする甲斐性はないので無言でいたら、ギシッとベッドが軋んだ。
王様が乗り上げたらしい。
「服の裾をまくりなさい」
「うす」
王様からの命令なのだから従わざるを得ないのは当然だ。
だが張りのない声で力なく言われると、どう反応していいか困ってしまう。
出来ればもっと腹の底から声を出してほしい。
そうしたらもっとなんかこう、反抗心とかバリバリの尖った、あるいは従順なふりをしたしおらしい返事を返せるのに。
彼に対する態度を決めかねて、中途半端な返答になってしまう。
「下着を取って足を広げて」
淡々と言われたことをこなしていく。
本来は恥ずかしがったり悔しがったりする場面なのだろうけど、なんとも言えない既視感に襲われおとなしく従う。
下半身が思い切り露出した状態の私を、王様が無感動に見下ろす。
王様が何かの容器を取り出して開けた。
「ひえっ」
股間に垂らされた何かがひやりと冷たくて、思わず声が出る。
間抜けな反応に、しかし王様は何も言わなかった。
「少しじっとしていなさい」
そう言ってぬめぬめした何かを纏った指を、あらぬ場所に出し入れする。
しばらく無言の時間が続いた。
あーなんだろこれ。あれだ。わかった。この既視感。
医者の触診かっつー。
繰り返される挿入感に多少の吐き気を覚えつつ、このやり取りが何に似ているか思い出せたことに少しテンションが上がる。
どうやら、このぬめぬめは潤滑剤的なものらしい。
そして今、処女である私が痛みに大騒ぎしないように慣らしているようだ。
いきなり突っ込んでぎゃーぎゃー悲鳴を上げさせるのは好みじゃないのかもしれない。
そこは先王と違うらしい。残忍な性質は受け継がなかったのだろうか。
マイナス五万ポイントくらいだった好感度がほんの少しだけ浮上する。
どうかこのままノーマルなセックスで終わってくれますように。
処女はもはやどうでもいいが、やっぱり痛いのは嫌だ。
初心者なのだからその辺は忖度して欲しい。
そんで最後にこう言えばいいんでしょ? 「気持ち良かったですぅ」とか「最高でしたぁ」とか。
とりあえず男なんて適当に褒めときゃいいんだって養父の店にくるおっちゃんたちが言ってた。
セクハラまがいのことばっか言ってくる人たちだったけど、妙なところで役に立つものだ。
もうすっかり触診気分で、心には余裕があった。
事後のことに考えを巡らせていると、王様がようやく手を止め下履きをわずかにずり下ろした。
ここからが本番だ。
わずかに身構えた。
けれど彼は自分で数度擦ってから、あっさりと挿入を果たした。
ロクな前戯もなく、互いに服も脱がない状態で呆気に取られてしまう。
それから何度か機械的に動いた後すぐに果てたらしく、また深いため息を吐き出した。
特に呼吸が乱れるでもなく、汗一つかかず、煩わしそうな顔をしてイチモツを抜く。
「……大儀であった」
ぼそりと言って、己の身なりを整える。
そのまま私の股グラを布で拭って、裾を直すとさっさと退室してしまった。
いやパンツ穿かすの忘れてるわとか。
終わった後もっとなんかあんだろとか。
下手どころの騒ぎではなくて何も言えなかった。
ひとり部屋に残されてしばし呆然とする。
そうしてあとから怒りがふつふつと湧いてきた。
なんだあいつ。
張っ倒すぞ。
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