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忍びないが、少し強引にいかなければならない。
かすみは、無理矢理彼女らの拘束から抜け出そうとする。
しかし、無意味だ。

びくともしない。
これは彼女らに起きてもらわなければならない。

「お、おーい、二人とも……お願い、起きてー。」
先ほどよりも少し大きい声。
しかし、やはり遠慮してしまい小さめなものとなっていた。

「……。」

「……。」

案の定。
起きる気配すらない。

仕方がない。
もう形振り構っていられない。

「さ、先に起きた方の言うこと聞いちゃおっかなぁー……。」

「おはよう、かすみ清々しいほど嫌な晴れね。」

「……おはよう、かすみちゃん。朝ご飯、一緒に作ろう?」

すぐに起きた。
かすみは分かってしまった。
これはわざとしていたのだ。
しびれを切らした自分がこう言うと、二人は分かっていたのだろう。

「取り合えずどいてくれるかな?」


こうして、騒がしくも楽しい一日が始まる。
かすみには、それが分かっていた。
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