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「と、取り合えずこの話は置いておこうか……。」
ぜぇはぁぜぇはぁ。
酸気味なかすみが言う。
「え、えぇ。そうですね……。」
エルもまた、酸欠気味なようであった。
ごくり。
あることに気づいたエル。
極上の料理を目の当たりにしたように唾を飲む。
汗だくなかすみ。
必ずしも血液でなくとも良い。
彼女の何かを体内に入れることが出来れば良いのだ。
汗ならば、どうせ拭くだろう。
つまり、それは彼女にとって無駄なものだ。
ということは、舐めてしまっても良いのではないか?
エルの疲労はピークに達していた。
ゆっくりと立ち上がるエル。
「どうしたの?」
彼女の異変に気づいたかすみが言う。
「かすみさん……。」
「うん?」
「汗、たくさんかきましたね。」
「え?う、うん。外暑かったし……ごめん、もしかして臭いかな?」
おずおずと聞く。
「いえ、至高の香りで……いや、そういうことではなく、そのままにしていては風邪を引いてしまうかと思いますので……。」
一見全うなことを言うエル。
「そ、そうだね。ならそろそろ御暇して今日は早くお風呂に入ることにするよ。」
入浴する。
つまり、洗い流すということか。
「いけません!もったいない!」
「え、え?もったいない?」
「ご、ごほん。失礼しました。」
「そ、そっか。」
「私がタオルをお貸しします。それに、お風呂も貸します。それでどうですか?」
「え、いや、流石にそこまでしてもらうわけにはいかないよ。」
「大丈夫です!なにせ、私達は幼馴染ですから!」
ずいっ。
更に近づくエル。
こうなってしまっては聞く耳を持たない。
ここは素直に聞いておこう。
「うん、分かった。ならお言葉に甘えちゃおっかな。」
「はい!ではご案内しますねっ!」
満面の笑み。
一見邪な企みなど無縁なそれは、ただただ己の欲望に忠実になったものであった。
数分廊下を歩いた二人。
なかなか到着しない。
「あの、エルちゃん?」
「す、すみません、もう少しですので……。」
「そ、そっか……。」
そう言うエルの言葉を信じたい。
しかし、同じ場所をぐるぐると回っている気がしてならないかすみ。
「あっ!ありました!ここです!」
ぴょんぴょんと跳び跳ねるエル。
良かった。
見つかったのだな。
安堵するかすみ。
「ありがとう、じゃあお借りしよっかな。」
ぜぇはぁぜぇはぁ。
酸気味なかすみが言う。
「え、えぇ。そうですね……。」
エルもまた、酸欠気味なようであった。
ごくり。
あることに気づいたエル。
極上の料理を目の当たりにしたように唾を飲む。
汗だくなかすみ。
必ずしも血液でなくとも良い。
彼女の何かを体内に入れることが出来れば良いのだ。
汗ならば、どうせ拭くだろう。
つまり、それは彼女にとって無駄なものだ。
ということは、舐めてしまっても良いのではないか?
エルの疲労はピークに達していた。
ゆっくりと立ち上がるエル。
「どうしたの?」
彼女の異変に気づいたかすみが言う。
「かすみさん……。」
「うん?」
「汗、たくさんかきましたね。」
「え?う、うん。外暑かったし……ごめん、もしかして臭いかな?」
おずおずと聞く。
「いえ、至高の香りで……いや、そういうことではなく、そのままにしていては風邪を引いてしまうかと思いますので……。」
一見全うなことを言うエル。
「そ、そうだね。ならそろそろ御暇して今日は早くお風呂に入ることにするよ。」
入浴する。
つまり、洗い流すということか。
「いけません!もったいない!」
「え、え?もったいない?」
「ご、ごほん。失礼しました。」
「そ、そっか。」
「私がタオルをお貸しします。それに、お風呂も貸します。それでどうですか?」
「え、いや、流石にそこまでしてもらうわけにはいかないよ。」
「大丈夫です!なにせ、私達は幼馴染ですから!」
ずいっ。
更に近づくエル。
こうなってしまっては聞く耳を持たない。
ここは素直に聞いておこう。
「うん、分かった。ならお言葉に甘えちゃおっかな。」
「はい!ではご案内しますねっ!」
満面の笑み。
一見邪な企みなど無縁なそれは、ただただ己の欲望に忠実になったものであった。
数分廊下を歩いた二人。
なかなか到着しない。
「あの、エルちゃん?」
「す、すみません、もう少しですので……。」
「そ、そっか……。」
そう言うエルの言葉を信じたい。
しかし、同じ場所をぐるぐると回っている気がしてならないかすみ。
「あっ!ありました!ここです!」
ぴょんぴょんと跳び跳ねるエル。
良かった。
見つかったのだな。
安堵するかすみ。
「ありがとう、じゃあお借りしよっかな。」
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