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ある日の休日~閑静な住宅街にて起こる惨劇~
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「そういえば、私、お土産で食べ物と飲み物をを買って来たんだ。今、部屋に置いてあるんだけど……。」
蝶華が言う。
それは、先ほど辰美とともにコンビニで購入した物のことだ。
「え?そうなの!?ありがとう!ならそれも一緒に食べよっか。」
彼女の好意を素直に受け取る華子。
「うん。」
ミッションを見事に達成。
菓子、ジュース、それに余分な物も持っていく華子。
「姐さん、それ何っすか?」
丸雄が彼女の持つ缶に興味を示す。
「え?何かよく分からないけど冷蔵庫にずっとあったジュース……?かな?」
「へー……っす。」
いまいち理解出来なかった。
しかし、取り敢えず相槌を打つ丸雄であった。
彼女の持つ物。
そして、蝶華達が持っていた物。
それらが波乱を巻き起こすこととなる。
しかし、そんなことは、今の彼女らが知る由もなかった。
その正体。
それは、アルコール類。
端的に言えば、酒である。
「はいはい、お待たせー、いっぱい持って来たよー。」
意気揚々と自室に戻った華子。
そんな彼女を先頭に、丸雄達が入って行く。
沈黙だった亥玄と辰美。
華子がこの空気を打破することが出来るか否か。
皆が手に持つ飲み物。
ジュース改め缶チューハイ。
ごちゃごちゃしたデザイン。
そして、この空気。
誰も気づくことが出来なかった。
意図せずの飲酒。
それぞれが一口で違うリアクションをしていた。
何かおかしいと薄々気づいた者。
全く気づかない者。
そして、一瞬にして判断能力が著しく低下した者。
実に多種多様なものだ。
「……美味しい。」
料理を咀嚼。
そして、感想を漏らした蝶華。
そんな彼女の口角は僅かに上がっていた。
「でしょ?華子、料理とか裁縫とか細かいこと得意なんだよねー!」
華子ではなく秋姫が反応した。
自分が褒められたわけではないのになぜか得意気だ。
その声は妙に大きく、部屋中に響くものであった。
「……なんでお前が得意気なんっすか。」
呆れた丸雄が苦笑い。
「だって私の友達が褒められてるんだよ!?嬉しいに決まってるじゃん!」
そう大声で言うと、秋姫は華子に抱きついた。
「うわっとと、もう、危ないよ、秋姫。」
口ではそう言うものの、頬が緩む華子。
嬉しい。
一度は拗れ、衝突してしまった。
しかし、彼女の口からそんな言葉が出たのだ。
華子が喜ぶのも無理はない。
蝶華が言う。
それは、先ほど辰美とともにコンビニで購入した物のことだ。
「え?そうなの!?ありがとう!ならそれも一緒に食べよっか。」
彼女の好意を素直に受け取る華子。
「うん。」
ミッションを見事に達成。
菓子、ジュース、それに余分な物も持っていく華子。
「姐さん、それ何っすか?」
丸雄が彼女の持つ缶に興味を示す。
「え?何かよく分からないけど冷蔵庫にずっとあったジュース……?かな?」
「へー……っす。」
いまいち理解出来なかった。
しかし、取り敢えず相槌を打つ丸雄であった。
彼女の持つ物。
そして、蝶華達が持っていた物。
それらが波乱を巻き起こすこととなる。
しかし、そんなことは、今の彼女らが知る由もなかった。
その正体。
それは、アルコール類。
端的に言えば、酒である。
「はいはい、お待たせー、いっぱい持って来たよー。」
意気揚々と自室に戻った華子。
そんな彼女を先頭に、丸雄達が入って行く。
沈黙だった亥玄と辰美。
華子がこの空気を打破することが出来るか否か。
皆が手に持つ飲み物。
ジュース改め缶チューハイ。
ごちゃごちゃしたデザイン。
そして、この空気。
誰も気づくことが出来なかった。
意図せずの飲酒。
それぞれが一口で違うリアクションをしていた。
何かおかしいと薄々気づいた者。
全く気づかない者。
そして、一瞬にして判断能力が著しく低下した者。
実に多種多様なものだ。
「……美味しい。」
料理を咀嚼。
そして、感想を漏らした蝶華。
そんな彼女の口角は僅かに上がっていた。
「でしょ?華子、料理とか裁縫とか細かいこと得意なんだよねー!」
華子ではなく秋姫が反応した。
自分が褒められたわけではないのになぜか得意気だ。
その声は妙に大きく、部屋中に響くものであった。
「……なんでお前が得意気なんっすか。」
呆れた丸雄が苦笑い。
「だって私の友達が褒められてるんだよ!?嬉しいに決まってるじゃん!」
そう大声で言うと、秋姫は華子に抱きついた。
「うわっとと、もう、危ないよ、秋姫。」
口ではそう言うものの、頬が緩む華子。
嬉しい。
一度は拗れ、衝突してしまった。
しかし、彼女の口からそんな言葉が出たのだ。
華子が喜ぶのも無理はない。
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