はりぼてスケバン弐

あさまる

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ある日の休日~閑静な住宅街にて起こる惨劇~

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「……お祝い?何のだ?」
丸雄のことを無視し、亥玄が話を進める。

「うん!同盟がちゃんと結ばれたのと、藤柴君の留年回避のお祝いだよ!」

「なるほどな……。」

「……。」
来るな。
絶対に来るな。
むむむと唸りながら、そんな念を送りながら丸雄。
真っ直ぐに彼を見ている。

二人を交互に見る亥玄。
そして、何かを察したのだろう。
ニヤリと笑い、口を開いた。

「そういうことなら俺も行こう。」

「なっ!?」

「本当!?ありがとう!」

ショックを受ける丸雄。
そして、喜ぶ華子。
彼の言葉に、またも対照的な二人であった。

「決まったら連絡してくれ。」
そう言うと、彼はここへ戻って来た目的である自身の携帯電話をポケットにしまった。
そして、踵を返し、廊下へ出て行った。


「折角だし、蝶華ちゃん達も呼んで良い?」

「何で!?……っすか!?」

亥玄が出て行った後。
丸雄の悲痛な叫びが教室内に響き渡った。


そして、当日の朝。
緊張気味に、華子の家の近くのコンビニにいた少女。

彼女は、周囲の客から多くの視線を集めていた。
年齢にそぐわない美しく大人びた容姿。
そして、年齢通りの可愛らしい服装。

一見ミスマッチなそれは、絶妙に噛み合っていた。
そんなものだから、皆が見惚れていたのだ。

そんな中、一人が彼女へ声をかけようと近寄る。
しかし、それは叶わなかった。

「蝶華、待たせたな。」

「っ!?た、辰美さん!い、いえ、私も今来たところです……。」
そこにいた少女、改め蝶華。
無表情でアンニュイな雰囲気を纏っていた。
そんな彼女が、一気におろおろと慌てつつ、嬉しさを隠しきれない表情をする。

「何か買ってくか。」
辰美が提案する。

「そ、そうですね!折角向こうの頭に呼ばれたんだからこっちも相応の物を買っていかないとですね!」
ちょうど良い。
ここで買っていこう。
そんな考えで彼女が賛同する。

彼女は言い終えると、すぐに出入口へと向かい、買い物カゴを持ち出した。
その中には既に何点かの菓子類が入っていた。

「……蝶華。」

「は、はい!」
すぐさま手を止め彼の声に反応する。

「騒々しいぞ。」

「……あっ、すみません。」
注意され、落ち込む蝶華。

「それと、食べ物だけでなく、飲み物も入れておけ。会計は俺がしておく。」

「……はい。」
そんな中でもカゴにポイポイと商品を入れていく。
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