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翌朝。
左右の違和感に起床した翔子が気づいた。
金縛りか?
身体の大半がピクリとも動かない。
怖い。
しかし、以前テレビで見たあることを思い出した。
金縛りの類は、霊的な現象でなく、脳が半分覚醒している状態で起きるものである。
つまり、寝惚けているだけということだ。
安堵し、首だけ右を向く。
そこには梨華がいた。
「っ!?」
「おはよう、翔子ちゃん。」
しっかりと彼女を捉える梨華の瞳。
嬉しそうに微笑み、挨拶をした。
「お、おはよう……。」
そして、何の気なしに左を見た。
そこには美成実がいた。
彼女もまた、翔子をジッと見ていたのだ。
「おはよう、今日も変わらず翔子が綺麗で安心したよ。」
「え?あっ、ありがとう?……お、おはよう。」
「ふふふ、戸惑ってる翔子も可愛いよ。」
そう言うと、彼女の頭に手を置き、優しく撫でる。
一体何が起きている?
起床したら左右を梨華と美成実に挟まれていた。
彼女らの手足が絡み付き、全く動けない。
温かい。
頭に感じる優しい刺激に目を細めてしまう翔子。
憎しみや悲しみ。
確かに、美成実に対してそれらネガティブな感情を抱いていた。
しかし、それと同等の、もしくはそれ以上の温もりをもらったのも事実だ。
もう決してもらうことの出来ない過去のものであったはず。
それが今ここにある。
うとうと。
幸せの中、とうとう目を瞑ってしまった翔子。
「こらっ!翔子ちゃん!」
「ひっ!?」
突如聞こえた梨華の声。
それに驚く翔子。
「このまま二度寝したら遅刻しちゃうよ?」
至極全うな言葉だ。
しかし、そう言う彼女も翔子に手足を絡ませベッドに寝ている。
「そ、そうだね、そろそろ起きないと……。」
そう言い、起き上がろうとする。
しかし、びくともしない。
それもそのはずだ。
未だに二人に拘束されているからだ。
「……。」
「……。」
「あの、二人とも?離してくれないと起きれないんだけど……。」
「……。」
「……。」
無言。
そして、ただただ見つめている。
それだけだ。
動く気はないようだ。
どく気はないようだ。
どうしようか。
思案する翔子。
いっそのことこのまま登校せずにサボってしまおうか?
邪な考えが浮かぶ。
しかし、それを実行するわけにはいかない。
「あのー……。」
再度口を開く翔子。
「うん、分かった。」
やけに聞き分けの良い梨華。
左右の違和感に起床した翔子が気づいた。
金縛りか?
身体の大半がピクリとも動かない。
怖い。
しかし、以前テレビで見たあることを思い出した。
金縛りの類は、霊的な現象でなく、脳が半分覚醒している状態で起きるものである。
つまり、寝惚けているだけということだ。
安堵し、首だけ右を向く。
そこには梨華がいた。
「っ!?」
「おはよう、翔子ちゃん。」
しっかりと彼女を捉える梨華の瞳。
嬉しそうに微笑み、挨拶をした。
「お、おはよう……。」
そして、何の気なしに左を見た。
そこには美成実がいた。
彼女もまた、翔子をジッと見ていたのだ。
「おはよう、今日も変わらず翔子が綺麗で安心したよ。」
「え?あっ、ありがとう?……お、おはよう。」
「ふふふ、戸惑ってる翔子も可愛いよ。」
そう言うと、彼女の頭に手を置き、優しく撫でる。
一体何が起きている?
起床したら左右を梨華と美成実に挟まれていた。
彼女らの手足が絡み付き、全く動けない。
温かい。
頭に感じる優しい刺激に目を細めてしまう翔子。
憎しみや悲しみ。
確かに、美成実に対してそれらネガティブな感情を抱いていた。
しかし、それと同等の、もしくはそれ以上の温もりをもらったのも事実だ。
もう決してもらうことの出来ない過去のものであったはず。
それが今ここにある。
うとうと。
幸せの中、とうとう目を瞑ってしまった翔子。
「こらっ!翔子ちゃん!」
「ひっ!?」
突如聞こえた梨華の声。
それに驚く翔子。
「このまま二度寝したら遅刻しちゃうよ?」
至極全うな言葉だ。
しかし、そう言う彼女も翔子に手足を絡ませベッドに寝ている。
「そ、そうだね、そろそろ起きないと……。」
そう言い、起き上がろうとする。
しかし、びくともしない。
それもそのはずだ。
未だに二人に拘束されているからだ。
「……。」
「……。」
「あの、二人とも?離してくれないと起きれないんだけど……。」
「……。」
「……。」
無言。
そして、ただただ見つめている。
それだけだ。
動く気はないようだ。
どく気はないようだ。
どうしようか。
思案する翔子。
いっそのことこのまま登校せずにサボってしまおうか?
邪な考えが浮かぶ。
しかし、それを実行するわけにはいかない。
「あのー……。」
再度口を開く翔子。
「うん、分かった。」
やけに聞き分けの良い梨華。
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