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狙って彼女の隣に陣取った。
しかし、そんなこと本人には言えない。
誤魔化す為に、真優はそう言った。
しかし、それが良くなかったようだ。
「なら交換して欲しいな。」
「え?」
美成実の言葉を聞き返す真優。
「私、翔子の隣に座りたい。だから、たまたまそこに座っただけなら交換して欲しいな。駄目?」
「……。」
なんということだ。
悪手。
これ以上ないほどの失言だ。
せっかく手に入れた翔子の隣。
それをみすみす手離すことになってしまう。
流れ的に、美成実の提案を受け入れるしかない真優。
「……真優ちゃん?」
無言のままの彼女の異変に翔子が反応する。
「わ、分かりました……。こ、交代しましょう。」
悔しい。
しかし、仕方がない。
後ろ髪引かれる思いで美成実と交代する真優であった。
「わーい、翔子の隣だー。」
「本当だね、ふふふ。」
仲睦まじい二人のやりとり。
それを眺める真優。
本当なら、あれを翔子となるのは自分だったはずだ。
いや、違う。
きっと、あのまま彼女の隣にいてもそんな展開にはならなかっただろう。
今までは、翔子が甘え、それに真優自身が対応するという形であった。
つまり、受け身だったのだ。
これからはそれでは駄目だ。
そんなことでは全て美成実に取られてしまう。
それはいけない。
あってはならないことだ。
それではどうする?
答えは簡単。
単純なものだ。
美成実のようにすれば良い。
さらに言えば、彼女よりも先に動けば良い。
つまり、こういうことだ。
「翔子さん、良かったら放課後うちに来ない?一緒に過ごしたいんだ。」
しかし、そんなこと本人には言えない。
誤魔化す為に、真優はそう言った。
しかし、それが良くなかったようだ。
「なら交換して欲しいな。」
「え?」
美成実の言葉を聞き返す真優。
「私、翔子の隣に座りたい。だから、たまたまそこに座っただけなら交換して欲しいな。駄目?」
「……。」
なんということだ。
悪手。
これ以上ないほどの失言だ。
せっかく手に入れた翔子の隣。
それをみすみす手離すことになってしまう。
流れ的に、美成実の提案を受け入れるしかない真優。
「……真優ちゃん?」
無言のままの彼女の異変に翔子が反応する。
「わ、分かりました……。こ、交代しましょう。」
悔しい。
しかし、仕方がない。
後ろ髪引かれる思いで美成実と交代する真優であった。
「わーい、翔子の隣だー。」
「本当だね、ふふふ。」
仲睦まじい二人のやりとり。
それを眺める真優。
本当なら、あれを翔子となるのは自分だったはずだ。
いや、違う。
きっと、あのまま彼女の隣にいてもそんな展開にはならなかっただろう。
今までは、翔子が甘え、それに真優自身が対応するという形であった。
つまり、受け身だったのだ。
これからはそれでは駄目だ。
そんなことでは全て美成実に取られてしまう。
それはいけない。
あってはならないことだ。
それではどうする?
答えは簡単。
単純なものだ。
美成実のようにすれば良い。
さらに言えば、彼女よりも先に動けば良い。
つまり、こういうことだ。
「翔子さん、良かったら放課後うちに来ない?一緒に過ごしたいんだ。」
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