120 / 154
17
17ー4
しおりを挟む
「うん、そうだね。」
彼女の言葉に賛同する翔子。
「でも、特に私達はそれが顕著で……。」
「私はくーるびゅーてぃー……だったっけ?そんなのだと思われていたんだよね?それで、真優ちゃんは幼いって思われてるってことだよね?おかしいよね、私達同い年なのに……。」
クールビューティーと言いたいのだろう。
しかし、言い慣れていない為、幼い子どもが言ったような不安定なものとなってしまっていた。
「そうだね。真逆な見た目と性格。……だけど、周りからの目を気にして本当の自分を見せれない……まぁ、翔子さんは最近甘えん坊な姿、皆に見せてるけどね。」
ニシシ……。
悪戯っ子のように可愛らしい笑みを浮かべる真優。
その姿は見た目と一致した愛らしいものであった。
「ふふふ、それだけ真優ちゃんが頼りになるって思ってだよ?」
「え?」
「頼りになる、この人と一緒なら大丈夫って思ったからだよ。だから、皆の前でも素直になれたの。」
真優へ微笑む。
夕日の逆光のせいで、その表情ははっきりと見えない。
しかし、その顔は彼女の容姿に合う妖艶なものであった。
「そ、そっか……まぁ、悪い気はしないね。」
その美しい姿を目の前で見てしまった。
その恥ずかしさで目を背けてしまう真優。
一通り、話終えた。
そんなタイミングで、ブランコを降りた翔子。
そして、いつの間にか止まっている真優の目の前へと出た。
「改めて、明日からもよろしくね、真優ちゃん。」
「こちらこそ、よろしくね、翔子さん。」
目と目が合った。
二人の瞳には、互いの微笑んだ姿が写し出されていた。
翌日、朝食を食べる翔子。
そんな彼女の隣には、梨華が同じく朝食を食べていた。
「翔子ちゃん?」
「うん?」
もぐもぐ……もぐもぐ……。
梨華の言葉に反応する翔子。
口の中には咀嚼中のトースト。
口から出すわけにはいかない為、口を閉じながら声を出す。
「昨日からなんか機嫌良い気がするんだけど、何かあった?」
「そ、そうかな?」
自分でも気づかなかった。
どうやらよほど分かりやすく出てしまっていたようだ。
恥ずかしくなる翔子。
「うん、間違いないよ、私が言うんだもん。」
自信満々の梨華。
明確な根拠を提示したわけではない。
しかし、この自信だ。
「そっかぁ……。」
「教えてよ、何があったの?」
「えー?」
「教えてよー。」
彼女の言葉に賛同する翔子。
「でも、特に私達はそれが顕著で……。」
「私はくーるびゅーてぃー……だったっけ?そんなのだと思われていたんだよね?それで、真優ちゃんは幼いって思われてるってことだよね?おかしいよね、私達同い年なのに……。」
クールビューティーと言いたいのだろう。
しかし、言い慣れていない為、幼い子どもが言ったような不安定なものとなってしまっていた。
「そうだね。真逆な見た目と性格。……だけど、周りからの目を気にして本当の自分を見せれない……まぁ、翔子さんは最近甘えん坊な姿、皆に見せてるけどね。」
ニシシ……。
悪戯っ子のように可愛らしい笑みを浮かべる真優。
その姿は見た目と一致した愛らしいものであった。
「ふふふ、それだけ真優ちゃんが頼りになるって思ってだよ?」
「え?」
「頼りになる、この人と一緒なら大丈夫って思ったからだよ。だから、皆の前でも素直になれたの。」
真優へ微笑む。
夕日の逆光のせいで、その表情ははっきりと見えない。
しかし、その顔は彼女の容姿に合う妖艶なものであった。
「そ、そっか……まぁ、悪い気はしないね。」
その美しい姿を目の前で見てしまった。
その恥ずかしさで目を背けてしまう真優。
一通り、話終えた。
そんなタイミングで、ブランコを降りた翔子。
そして、いつの間にか止まっている真優の目の前へと出た。
「改めて、明日からもよろしくね、真優ちゃん。」
「こちらこそ、よろしくね、翔子さん。」
目と目が合った。
二人の瞳には、互いの微笑んだ姿が写し出されていた。
翌日、朝食を食べる翔子。
そんな彼女の隣には、梨華が同じく朝食を食べていた。
「翔子ちゃん?」
「うん?」
もぐもぐ……もぐもぐ……。
梨華の言葉に反応する翔子。
口の中には咀嚼中のトースト。
口から出すわけにはいかない為、口を閉じながら声を出す。
「昨日からなんか機嫌良い気がするんだけど、何かあった?」
「そ、そうかな?」
自分でも気づかなかった。
どうやらよほど分かりやすく出てしまっていたようだ。
恥ずかしくなる翔子。
「うん、間違いないよ、私が言うんだもん。」
自信満々の梨華。
明確な根拠を提示したわけではない。
しかし、この自信だ。
「そっかぁ……。」
「教えてよ、何があったの?」
「えー?」
「教えてよー。」
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
マキノのカフェ開業奮闘記 ~Café Le Repos~
Repos
ライト文芸
カフェ開業を夢見たマキノが、田舎の古民家を改装して開業する物語。
おいしいご飯がたくさん出てきます。
いろんな人に出会って、気づきがあったり、迷ったり、泣いたり。
助けられたり、恋をしたり。
愛とやさしさののあふれるお話です。
なろうにも投降中
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる