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二人が向かう次の目的地が決まった。
とはいえ、スポーツ用品店に行くわけではない。
彼女らが目指した場所。
それは、そこからすぐ近所の百円ショップであった。
素人二人が遊びでやるのだ。
なにも、野球で使用するような本格的なものでなくても良い。
柔かいゴムのボールで十分だろう。
そんな真優の考えで決まったものであった。
どれにしようか。
大きさや色の違う物がいくつかある。
「翔子さん、どれにしますか?」
「うーん、どうしよう。」
真剣に悩んでいるようだ。
隣にいる真優。
そんな彼女から見える横顔は、ただただ美しかった。
キャッチボールをする為のもの。
それを悩んでいるだけだ。
それでも、彼女のそんな姿は美術品のようだった。
結局、手のひらに納まる位の小さな物にした。
無事に購入することが出来た翔子。
嬉しそうにビニール袋を胸元に抱いている。
もしも尻尾が生えているのなら、きっと今の翔子はぶんぶんとそれを振っていることだろう。
そう思うと、つい笑みが溢れてしまう真優であった。
広い森林公園に到着した。
放課後であるからか、彼女らが着いた頃にはすでに何人かの小学生が遊んでいた。
「よーしっ!ここでやろう!」
芝生で跳ねる翔子。
広さも申し分ない。
ここなら大丈夫だろう。
「そうですね、ここで良いでしょう。」
早速袋からボールを取り出す翔子。
うきうきで投げる。
「……え?」
驚きの声。
それは、真優の口から漏れ出たものであった。
彼女の手にはしっかりとボールが握られていた。
確かに翔子は振りかぶった。
しかし、消えた。
文字通り、なくなったのだ。
どこにいった?
キョロキョロと辺りを見渡す真優。
どこにもない。
「あっ!?」
声をあげる翔子。
慌てている。
どうしたのだろう?
彼女の視線は、真優の頭上に向いている。
上だろうか?
見上げる。
コツン!
「痛っ!」
頭に衝撃。
先ほど翔子が投げたボール。
それが、真優の額を直撃したのだ。
「ご、ごめん!大丈夫!?」
慌てて駆け寄る翔子。
「は、はい……。すみません、ご心配おかけしました。」
恥ずかしい。
穴があったら入りたい。
そんな気持ちの真優。
彼女は、ボールがぶつかった痛みよりも、情けない声を出し、みっともない姿を見せてしまったことを悔やんでいた。
「本当に?頭大丈夫?」
とはいえ、スポーツ用品店に行くわけではない。
彼女らが目指した場所。
それは、そこからすぐ近所の百円ショップであった。
素人二人が遊びでやるのだ。
なにも、野球で使用するような本格的なものでなくても良い。
柔かいゴムのボールで十分だろう。
そんな真優の考えで決まったものであった。
どれにしようか。
大きさや色の違う物がいくつかある。
「翔子さん、どれにしますか?」
「うーん、どうしよう。」
真剣に悩んでいるようだ。
隣にいる真優。
そんな彼女から見える横顔は、ただただ美しかった。
キャッチボールをする為のもの。
それを悩んでいるだけだ。
それでも、彼女のそんな姿は美術品のようだった。
結局、手のひらに納まる位の小さな物にした。
無事に購入することが出来た翔子。
嬉しそうにビニール袋を胸元に抱いている。
もしも尻尾が生えているのなら、きっと今の翔子はぶんぶんとそれを振っていることだろう。
そう思うと、つい笑みが溢れてしまう真優であった。
広い森林公園に到着した。
放課後であるからか、彼女らが着いた頃にはすでに何人かの小学生が遊んでいた。
「よーしっ!ここでやろう!」
芝生で跳ねる翔子。
広さも申し分ない。
ここなら大丈夫だろう。
「そうですね、ここで良いでしょう。」
早速袋からボールを取り出す翔子。
うきうきで投げる。
「……え?」
驚きの声。
それは、真優の口から漏れ出たものであった。
彼女の手にはしっかりとボールが握られていた。
確かに翔子は振りかぶった。
しかし、消えた。
文字通り、なくなったのだ。
どこにいった?
キョロキョロと辺りを見渡す真優。
どこにもない。
「あっ!?」
声をあげる翔子。
慌てている。
どうしたのだろう?
彼女の視線は、真優の頭上に向いている。
上だろうか?
見上げる。
コツン!
「痛っ!」
頭に衝撃。
先ほど翔子が投げたボール。
それが、真優の額を直撃したのだ。
「ご、ごめん!大丈夫!?」
慌てて駆け寄る翔子。
「は、はい……。すみません、ご心配おかけしました。」
恥ずかしい。
穴があったら入りたい。
そんな気持ちの真優。
彼女は、ボールがぶつかった痛みよりも、情けない声を出し、みっともない姿を見せてしまったことを悔やんでいた。
「本当に?頭大丈夫?」
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